カナブン
2019.01.08 06:13
カブトムシやクワガタを捕まえにクヌギの木から樹液が出ている、何とも臭くて触りたくない場所に行くと、たいていカナブンがいる。
こういうとき、残念感がするものなのですが、その日一生懸命カブトを探しクワガタを見つけ廻っても獲物が採れなかったら、しかたなくカナブンを連れて帰る。カナブンはそういう獲物無しで帰る昆虫少年の気持ちを少し慰める存在でした。
このカナブン、少し他の甲虫とは違った特技があります。
一つめの特技は、飛んでいるとき前翅をほぼ閉じて後ろ翅だけで飛ぶことができるというものです。よく似た姿のコガネムシはこれができません。カブトムシもクワガタも飛ぶときには前翅も広げて飛ぶので空気抵抗が大きくなってしまいますが、カナブンは後翅だけブンブン羽ばたいて飛び廻れます。
昔誰かに、甲虫は前翅を飛行機の翼のように空気中に浮かぶ力を発生させるために、後翅をプロペラのように動かして推進力を得て飛ぶのだよ、と言われた記憶があるのですが、カナブンの飛び方を見ると、そうではないことが分かります。
もう一つの特技は、幼虫のときに背中で歩くというものです。
子供の頃にそれを見て、この虫おかしい!?何か病気ではないか?と思ったのですが、最近になって現代の昆虫少年から、カナブンの幼虫は背中で歩くと教えてもらいました。小学校4年生の昆虫少年でした。ありがとうございました。