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風船蔓[俳句]

2024.09.20 01:52

https://ameblo.jp/pecora5/entry-12624862807.html 【風船蔓[俳句]】より

揺れている風船蔓の観覧車【今日の季語】風船蔓(ふうせんかずら):

仲秋の植物季語。

夏から秋にかけて細い蔓の先に白い小花を付け、緑色で中空の実を結ぶ。

その形状が風船に似ているところからこの名が出た。

◆雨粒の弾む風船蔓かな(甲士三郎)

なんだか可愛いですよね。みどりがふっくらとふくらんで♪

風船蔓観覧車に見えて乗ってまわってるような気がしてきました


https://ameblo.jp/yujyaku/entry-12815386340.html 【一瞬の風心地よき風船葛】より

一瞬の風心地よき風船葛( いっしゅんの かぜここちよき ふうせんかずら )

本日は「立秋の日」で、この日より暦の上では秋となる。また、「立秋」は二十四節気の一つで、期間としては8月8日~22日。二十四節気の中でも特に大切な「八節」の一つとされている。

*「八節」とは、「夏至」「冬至」の「二至」、「春分」「秋分」の「二分」、それぞれの中間の「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の「四立(しりゅう)」のこと。

ただ、蒸し暑さは一向に収まる気配がなく、今しばらくは猛暑日が続くと予報されている。そんな状況下だから、瞬間的にでも風が吹くと非常に心地よく感じることがある。

本日の掲句は、そのことを緑のカーテンを作る「風船葛(ふうせんかずら)」にかけて詠んだ句である。尚、「風船葛」は7月中頃より花を咲かせるので夏の季語と思われがちだが秋の季語に分類されている。

因みに、「風船葛」に関しては、過去に以下の句を詠んでいる。

【関連句】

① みんなみの窓辺涼しき風船かずら      ② 風吹けばゆるゆるゆるる風船葛

③ 澄みわたる遠い世界に風船葛

①は、ある家の南窓に植えてあったのを見て詠んだ句。残暑がまだ厳しい初秋の頃だったが、敢えて夏の季語の「涼し」を入れ季重なりとした。

②は、風が吹くと緑の葉をバックに紙風船ような果実が、ゆらゆらと揺れる様子を詠んだもの。

③は、、懐かしいフォークソング「遠い世界に」を思い出しながら詠んだ句。あれから40年。過ぎてしまえば、光陰矢のごとし、夢幻のごときである。

「風船葛」は、ムクロジ科フウセンカズラ属の蔓性一年草。北アメリカ、アフリカ原産。花を観賞するためより、風船状の果実を観て楽しむために栽培されることが多い。花期は7月~9月頃。白い5mmくらいの花を咲かせるが、ほとんど目立たない。

*風船葛の花と果実

また、果実は8月~10月につける。茶色く熟した果実からは黒地に白いハート模様の入った可愛い種が3つとれる。(猿の顔に見立てることも。)

*風船葛の種子                               

既述の通り、家庭の壁面緑化(緑のカーテン)に使われることも多い。特に、二酸化炭素の吸収力が他の植物の5~6倍あり、地球温暖化の抑制にも役立つと注目されているとのこと。

「風船葛」が詠まれた句はそれなりにあるが、以下にはその中からいくつか選んで掲載した。「かずら」は旧仮名遣いでは「かづら」。(過去に掲載したものは除く。)

【風船葛の参考句】

風船葛をとこの遊びたはひなき /橋本榮治  風船かづら日の色帯びて来たりけり /高澤良一

湖を見て来しと風船葛置く /山本洋子     雨粒の弾む風船葛かな /甲士三郎

風船かづら遊ぶにはよき風生れ /倉橋羊村


https://kigosai.sub.jp/001/archives/11703 【風船葛(ふうせんかずら/ふうせんかづら) 仲秋】より

【解説】

ムクロジ科フウセンカズラ属の蔓性多年草。一年草として栽培さ れることもある。葉は互生し、蔓は二から三メートルほどに伸び る。夏に白い小花を咲かせ。秋に風船に似た三、四センチほどの 緑色の果実をつける。

【科学的見解】

フウセンカズラは、北米南部原産のつる性一年草である。風船のように膨らむ果実の特徴から観賞用として庭先などで栽培されている。近縁種としては、沖縄などの暖かい地方で栽培されている外来植物のコフウセンカズラが知られている。コフウセンカズラは、果実に稜を形成するため、容易に判別できる。(藤吉正明記)


https://shashin-haiku.blog/archives/20786 【風船葛第2章】より

夏盛ん夢膨らます白き花  なつさかん ゆめふくらます しろきはな

5月11日にこのブログに載せた「風船葛」の続き、そして最終章です。

蔓がどんどん伸びて葉のそよぎが快くなってくるとほんとに小さな花が点々と。

こんな小さな花からやがてあの可愛い種が育っていくと思うと不思議な気持ちに。

朝涼の蒴果のひとつ見つけたり  あさすずの さっかのひとつ みつけたり

水を撒いた折にふと小さな薄緑の風船が目に入りました。

これから膨らんであちこちで風に揺れる姿を想像して朝の涼しい時間を過ごしました。

早世の盆提灯の薄明り  そうせいの ぼんちょうちんの うすあかり

まだ暑いとはいえ暦上の秋にはいり風船葛の風に揺れる様が何となくお盆の提灯に思えてきました。思いもかけず早く亡くなった義理の姉を弔う提灯にも見えるのです。淡淡とした薄緑の光を発して。

終戦日ハート模様の種零れ  しゅうせんび はーともようの たねこぼれ

あっという間に枯れ始めて次々に実がきつね色に。こわごわ一つを割ってみると既に3つの房に種が出来ていました。ああここに顔を描いて悪戯したのがこのブログの始まり。

1年がかりで再生の喜びを味わわせてもらいました。種は成長の終わりであり新しい始まり。

78年前の終戦記念日に戦が終わり新しい時代が始まりました。かけ離れているようでこのハート模様に僅かなつながりを感じたのです。楽しい目鼻を入れてあげたいと思います。