映画『スオミの話をしよう』を観た
(あらすじ)
著名な詩人の妻スオミが行方不明となり、詩人の豪邸に刑事がやってくる。彼はすぐに正式な捜査を開始すべきだと主張するが、詩人は「大ごとにするな」と言って聞かない。やがてスオミの別れた夫たちが続々と屋敷に集まり、「誰が一番スオミを愛していたのか」「誰が一番スオミに愛されていたのか」とスオミの安否そっちのけで熱く語り合う。すると、彼らの思い出の中のスオミは、見た目も性格も、まるで別人であることが明らかになっていく。
(主な登場人物)
○スオミ:失踪した人妻。5人の夫たちの思い出の中では見た目も性格も別人。(演:長澤まさみ)
○1番目の夫・魚山(ととやま):マゾ気質、血の気の多い使用人。(演:遠藤憲一)
○2番目の夫・十勝(とかち):見栄っ張りのYouTuber。(演:松坂桃李)
○3番目の夫・宇賀(うがじん):情に厚い、お人好しな刑事。(演:小林隆)
○4番目の夫・草野(くさの):演:神経質すぎるハンサムな警察官。(演:西島秀俊)
○5番目の夫・寒川(さむかわ)自分勝手な著名な詩人(演:坂東彌十郎)
(感想など)
三谷幸喜さんの映画最新作です。演劇出身の彼らしい出来栄えの作品でした。彼の作品を観ると、いつも「ウエルメイド」という言葉が浮かびます。今回も楽しく観させてもらいました。
さて、この映画の主人公の女性「スオミ」は5人の男性と結婚しましたが、人によって、態度も性格を一変させて、生活をしていました。私たち観客は、その姿を見て笑っているのですが、「あれっ、自分にも似たようなところがある」と気付きます。
人は大なり小なり、自分の人格を変えながら。生活をしています。一生の内に、複数の異性と「お付き合い」する人は多いですが、「お相手」に合わせて、「振る舞い」や「話題」を変化させるものでしょう。同性の友人と会うときでも、やはり人によって、どこか変化させるものです。騙しているのではなく、気遣いであり、他人と時を過ごすうえでの本能でしょう。社会生活を送るというのは、そういうことだと思います。
先ほど、「演劇出身の彼らしい出来栄えの作品」と書きました。映画を観ながら、シェイクスピア(1564年~1616年)の戯曲「お気に召すまま(1599年)」のこんなセリフを思い出しました。『この世は一つの舞台だ。すべての男も女も役者にすぎない。それぞれ舞台に登場しては、消えていく。人はその時々にいろいろな役を演じるのだ』。
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