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薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ステロイド製剤の塗り薬(その11)酢酸ヒドロコルチゾン(単独ではあまり使われない Ⅴ郡)

2019.01.08 23:37

 ステロイド製剤(塗り薬)の強さのランクⅤ郡に属する酢酸ヒドロコルチゾンについてです。  


ステロイド製剤の塗り薬(皮膚科)の強さは5段階に分類されています。


製剤について

 弱い効果(V群)に分類される酢酸ヒドロコーチゾンの製剤には、オイラックスHクリームやテラコートリル軟膏 及びエキザルベがあります。


 これらはいずれも 組み合わせ製剤(配合剤)で 単独の製剤ではありません。



オイラックスHクリーム

  オイラックスHは クロタミトン(かゆみ止め)と 酢酸ヒドロコルチゾンを混ぜてあります もともとノバルティスファーマ社の製品でしたが現在では日新製薬からクリーム剤のみが販売されています。

 湿疹、皮膚の炎症を抑える。皮膚掻痒症や虫刺されにも使われます。

 


テラコートリル軟膏

   テラコートリルは オキシテトラサイクリン(抗生物質)と酢酸 ヒドロコルチゾンを混ぜてあり 陽進堂から軟膏剤のみが販売されています。

  やけどなどの2次感染症の防止や、深在性の皮膚感染症などに用いられます。 

  傷口によく用いらあれるため、現在商品は軟膏剤のみです。


エキザルベ

  エキザルベは 混合死菌浮遊菌(肉芽形成促進剤)と酢酸 ヒドロコルチゾンが混ぜてあります 

 赤ちゃんのおむつかぶれなどにも 使用されます。 このランクになると 副作用は少ないですが、赤ちゃんへの連続使用は、2週間に制限されており 長期の連続使用は危険です 。


 以上の配合剤はすべて酢酸ヒドロコルチゾンを用い ており皮膚科ではよくつかれます。 しかし、単独で塗り薬(皮膚科)として酢酸ヒドロコルチゾンは使われず、現在単独では塗り薬(皮膚科)の商品はありません。

 

 


最後に

 効果の表とともに、繰り返しますが ステロイドはあくまで対症療法にすぎません 根気強く、脱ステロイドに向けた努力を続けましょう。