4人の食卓
(※同タイトルの韓国ホラー映画『4人の食卓』ではないです)
9月22日は、うちの“亡くなって居る娘”有ちゃんの22回目の誕生日でした。
朝から仏壇コーナーに、イゾ仲間の一人が教えてくれた舞茸の炊き込みご飯(ほんと癖になる美味しさ)を供え、遺影と向き合って一緒にモグモグ。
少し遅れて起きてきた主人は、おニューの金木犀のお線香を(いつもは一本なのを)三本もモクモクと焚いていました。
「誕生日だからね」
彼なりの心づくしなのでしょう。
そんな様子を見ながら、舞茸ご飯の香りと金木犀のお香が交じり合う空間で、私が思い出していたのは、有ちゃんが生まれて来たあの日のことではなく、今年はなぜなのか、還って逝った14歳の頃のことを思い出していました。
思春期真っただ中の中学二年生だった有ちゃん。
どんな子だったっけ。
あらためて思い返してみると、いやに新鮮です。
事後すぐに、クラスメイトたちによって作られた『前川-diary-』と称されたアルバムを引っ張り出してきてじっくりと目を通しました。
真っ赤なA4サイズ収納ファイルブックを開いてすぐに目に入る、皆の手描きイラストの入った可愛らしい扉ページを見る限り、自死で先立ったクラスメイトに贈る追悼アルバムだとは、誰も想像できないと思います。
皆が選んだ、“有ちゃんらしい”写真集の合間には、先生や生徒さんたちそれぞれの自筆で書かれたメッセージカードが、ならべて貼られているページもあります。
早すぎる旅立ちを悔やみながらも、出会えたことへの感謝を綴っているものが殆どで、ちょっと驚いてしまいました。
事後の私は、このDiaryに目を通してはいても、全然あたまに入っていなかったのですね。
有希へ。
言いたいこと色々あるよ。
まだ一緒に行きたかった所、やりたかったこと、いっぱいあるのに、いきなり居なくなっちゃってさ。
一緒にアキバデビューしたかった。
一緒に大人になって飲みに行きたかった。
生きていればいいことあったと思うよ。多分だけど。
相談あってもよかったし、早すぎんだよ!
また80年後ぐらいに会おうね!
友人の自死という事実を目の当たりにした、若干14歳の子たちの、ショックの中でも生きようとする力を感じるメッセージもあれば、、
まだ現実をうけとめられない。
信じられません、とても悲しい出来事でした。
悩み、聞いてあげられなくてごめんなさい。
気づいてあげられなくて本当にごめんなさい。
わからないこともあるが、現実を受けとめていきたい。
これからも忘れません。
やり残したことはなかったのかなって思いました。
あったでしょう??一つくらい??
「虫けらだって生きている!」なのになぜこうなった?!
今さら聞いても意味ないか… とりあえず、ありがとう。
私が想像するより、事を直視して、疑問に感じたことをその子なりの思いを込めてストレートに書かれているものもあり、こころに刺さりました。
今なら、今の私なら、この時に書かれていた疑問に、なにか答えられるだろうか。
上手くとはいかなくとも何か。
下手に慰められたり、綺麗事を記されるより、嬉しくも感じたメッセージ集。
8年めにして(ある意味)学校関係者の皆様からのギフトを、ちゃんと受け取れたような思いがしました。
年数を要しましたが、本当にありがとうございました。
書いてくださった生徒さんたちは、此の世で22歳になるのですね。
「絶対に忘れない」と書いている方々が殆どでしたが、普段は思い出せないくらい今を生き生きと輝かせて歩み続けられていますように。
📷ハピバメッセージ、プレゼント、シンボルサイン等もありがとうございました(^^)。
↑コラージュしてみたクラスメイトさん作のアルバムから抜粋した、有ちゃんの写真にもあるように、
「前川氏、食べてばっかだったかな?」←(汗)
ということで、食いしん坊有ちゃんをこころに伴い、家族でさいたま新都心で待ち合わせして、思い出レストラン街『アルピーノ村』のアルピーノでハピバディナーを満喫しました。
春に家族で訪れた時には3人掛けの丸テーブルに通されましたが、この9月22日は4人掛けのテーブルが(特別頼んでいたわけでもないのに)用意されていたのです👀!
一つ空いてるように見える座席。
けれど居るのだよなって、確信しました。
さすが食いしん坊有ちゃん、ここぞの場面は外さないですね。
御馳走様タイムにふとケータイを見ると、「お墓でコスモスが満開だったよ~」と、八戸の父からショートメールと画像が贈られてきていました。
お誕生会と…お墓…このギャップ感はハンパないのですが、それでも感謝ばかりの一日でした。
Happy Birthday Yuuki.
◆自死遺族の集い
<2024年度さいたま市ふれあい福祉基金補助事業>
お問い合わせ hoshinoshizuku0922@gmail.com
◆第三者委員会について
◆自死と向き合い、遺族とともに歩む
⇒『法律・政策―社会的偏見の克服に向けて』手引書フリーDLぺージ