デキるリーダーの時間管理術~以前の形式にとらわれず効率の良い方法を導入
リフォーム会社のリーダーたちは、管理業務も営業もするプレイングマネージャーが多い。多忙なスケジュールのなか、どうやって有効的に時間を使い、成果をあげているのかに迫る。
▲CUBEリノベーション(千葉県千葉市)LIXILリフォームショップ CUBEリノベーション川崎店 店長 米倉 守さん
48歳。前職もリフォーム会社の営業。CUBEリノベーションに入社して13年目。リフォーム営業歴はトータルで25年。2022年に川崎店に店長として異動。川崎店の営業担当は4名。プレイングマネージャーである米倉さんの年間売上は約1億6000万円。妻・三毛猫の「ミーコ」と暮らしている。
《米倉さんのワークタイプ》
「無駄な作業を省いて効率アップ」
無駄な動きや業務があると感じたら、以前のやり方にこだわらず、柔軟に変更する。その場でできることはすぐに行動し、会社に帰ってからの業務を減らすことで、残業も減らしている。
効率よく働くポイント①
詳細な指示書で、現場に行く回数を減らす
現場監督を兼ねているが、現場に行く回数は最小限に。そのため、工程表や写真、間取り図などに工事内容を記した「現場指示書」を工事が始まる1週間前に渡しておく。現場に行くのは着工日と新規の職人が入るタイミングのみ。
効率よく働くポイント②
発注は電子カタログに印をつけてLINE
水栓金具などの細かな建材を注文する時は、ノートアプリ「Goodnotes(グッドノート)」を使い、電子カタログのスクショの上に手書きで印をつけ、LINEやメールで問屋の担当者に注文する。品番などの打ち間違いがなく、発注書を作る時間も省ける。
米倉さんのマネジメント術
「建材を調べる時間を短縮」
新人営業が顧客から「こんな建材を探してほしい」と言われ、調べるのに時間がかかりそうな時は、問屋の担当者に早めに相談するようにアドバイス。問屋の担当者も忙しそうな場合は「メーカーさんに聞いてもらえますか」と一言添え、効率よく時間を使えるように指導する。
「自分ができることはしっかり行い、自分以外でもっと早くできる人がいればその人に頼っていいよと話しています。そうすると、自分の力量以上の力が出せますし、知識の幅も広くなっていきます」(米倉さん)
失注率を下げられるよう時間配分の方法をフォロー
現在、川崎店の営業4人のうち、2人は新人。特に新人には失注率を下げられるように声がけをしている。
「どのお客様も大切ですが、予算50万円のお客様の対応に時間をかけ過ぎて、500万円のお客様の相見積もりに負けて失注してしまったら、意味がありません。売上目標を達成できない人は、目の前のことしか見えず、時間配分に失敗しているケースが多い。そうした罠に陥らないよう、誰がどの案件を担当しているか把握し、進捗を見ています」
顧客のこだわりが強く、見積もり段階で時間がかかりそうだと判断した場合、米倉さんは新人に「『成約後に細かく打ち合わせをしましょう』と伝えるように」とアドバイスする。
「まずは、施工会社を選んでもらわないと、先に進みません。見積もり段階であまりに細かな打ち合わせをしても、実は後から変わることもあります。『弊社を選んでいただいたら、詳細を詰めていきましょう』ということで、時間を有効に使えるようにしています」
米倉さんの1週間のスケジュール
▲30kgものマグロを釣り上げた時の写真。「釣りの時は、いかに釣るかに集中するので、陸のことが忘れられ、ストレス発散になります」と米倉さん。この時はクーラーボックスに入らず、船長に捌いてもらって持ち帰った。ミーコさんも釣果の魚をもらって食べることもあるそう
▲保護猫だったミーコさん。子猫の時に米倉家に迎えられ3年たつ
リフォマガ2024年8月号掲載