宗気
今日は宗気についてです。
宗気
胸中のある気と言われています。
空気を吸い込んで、それをエネルギーに変える作用を手助けする「気」と解釈できます。
主に肺の活動のことを言っているのだと思いますが、宗気は、肺と心臓は一つのセットで考えることができます。呼吸だけできても血液に酸素を取り込めなければ、身体は正常な機能をすることができないのと同様に宗気の働きがないと、その機能が低下するということなんじゃないかと思います。
だから肺の機能低下とも違います。そこには血液を循環させる力が必要という「気」の作用ということだろうと思います。
宗気も胸全体に異常を起こしていることは少なく、宗気の低下現象は、かなり部分的です。
特に胸骨の右側とか左側、肋骨の一部にのみにでていたりします。
こんな感じで部分的に起こりますが、この図は以前紹介した方で著しく体力が落ちた方の例の図です。
普通の状態で少し低下したぐらいなら数センチの幅で落ちる程度です。 また、見る事、話すこと、動くことといった体の基本的な機能とも強く関係していると言われています。
まあ当然でしょうね。
心臓の機能や呼吸機能が低下すると目や声に異常がでてきたりします。
目がショボショボしたり頭が重くなったら話しもしたくないでしょ。
足が痛くても話ししたくないとは思いませんからね。もちろん強い痛みなら話しもできないというのはあるかもわかりませんが・・・。
目が疲れるという場合なども宗気の機能低下が考えられます。 正しく呼吸をすれば、宗気がしっかりと体を巡り、血もめぐる。
当たり前の話しですね。それを考えると循環不良というのは、宗気の低下によっても起こると考えられますよね。
あとアレルギーなども宗気の低下現象がセットでおかしくなります。
どの「気」も単独で低下するのではなく、他の元気や営気、衛気も同時に低下します。ただ、その範囲や深さによって症状が違うということでしょう。
宗気を整えることで呼吸が調整され、循環が良くなり、栄養が各組織に届けられるということでしょう。しかし、呼吸だけでなく、循環と関係ありますから腰痛や関節痛にも影響あると考えると私が前から言っているように、咽や鼻の異常が関節の痛みを起こすことがある。
というのと何ら変わらないと言えます。
人間の身体は単独で、問題を起こすことはないはずです。それぞれが相互に作用しながら、全体として存在しています。
そのことを決して忘れてはなりません。