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「古志」YouTube句会(9月)を終えて

2024.09.29 21:00

9月28日(土)は「古志」Youtube句会でした。


毎月第四土曜日に定期開催しています。


特選句からいくつか。


同じ月仰ぎつ母と長電話   谷村和華子


月はだれもが時間と空間を越えて共有できる普遍的存在です。


母との長電話の最中、ふとお互いが同じ月を見ていることに気づいたのでしょう。


月と母と自分が三角形のように結ばれています。


それぞれ世界に一つだけの存在です。


ふだんの暮らしは離れ離れですが、こうして繋がっているのです。


作者によれば、ご高齢のお母様に毎晩電話で連絡を入れているそうです。


長電話ということなので、


たんに要件を伝えたり、生存確認だけだったりで終わらず、


思いや感情を共有しながら話し込んでいるのでしょう。


母と子の絆を感じさせます。

(Photo by Canva


竹伐つて父が繕ふ鰻筒   長野いづみ


竹細工による工芸品や生活品を作るための材料として、


竹を伐ってくるわけですが、陰暦八月頃の竹がもっとも質が良いとされ、


竹伐るという季語になっています。


ですので、この句では、良い時期の竹を伐ってきて、それで鰻筒を繕っているわけです。


作者によれば、お父様は素人の鰻捕りだったそうで、


それを食べさせられたせいで、鰻が嫌いになってしまったとのこと。


人生とは一筋縄ではいかないものですね。


「古志」YouTube句会は毎月第4土曜日に開催しています。


次回は10月26日(土)です。


「古志」会員であれば、どなたでもご参加いただけます。


欠席投句も可能です。動画はあとからいつでもご視聴いただけます。


初心者の方も歓迎いたします。


ぜひご参加ください。