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ファミリークリニックさっぽろ山鼻

インフルエンザワクチン「フルミスト」

2024.10.02 08:40

新しい経鼻インフルエンザワクチンについて

夏が終わり、あっという間に秋空になりました。

これから一気に寒くなってくる札幌ですが、そろそろインフルエンザに備える必要があります。今回は、今年から新しく使用できるようになった経鼻インフルエンザワクチンの特徴と注意点をご説明しようと思います。

痛くないインフルエンザワクチン

子供のころ痛い注射をされるのが嫌だった思い出がある方は多いのではないでしょうか。私もその一人です。さて、今年から、鼻に噴霧するタイプのインフルエンザワクチン「フルミスト」が認可されました。フルミストは針を刺さないため、「痛くない」というメリットが期待されています。両鼻に、1回ずつ噴霧することで接種は完了します。このワクチンは、特に小児での効果が高く、小児では従来の腕に注射するタイプのワクチンと同様の効果が報告されています。

接種の対象

小児に有効性が高いという特徴があるため、今回接種の対象となるのは、2歳ー18歳の小児となります。2歳未満のお子様では、海外の臨床試験で喘鳴が悪化したり、入院するリスクが上がったりしたため接種はできません。

注意点

従来の注射のワクチンは不活化ワクチンですが、「フルミスト」は弱毒化した生ワクチンになります。そのため、接種後に軽い風邪症状が出ることがあります。この、風邪症状は周囲に伝播することがあり、周囲に免疫抑制がある人、授乳婦、1歳未満の子供がいる方は接種を控えていただきます。接種後に風邪症状が出た場合にインフルエンザの検査を行うと陽性となりますので、ご注意ください。また、喘息の症状がある人には症状を悪化させてしまう可能性があるため接種は慎重に行う必要があります。

また、下記に該当する方は接種はできません

発熱している人

4週間以内に生ワクチンの予防接種を行なった人

ワクチンの成分(ゼラチン、鶏肉、鶏卵)にアナフィラキシーショックを起こしたことがある人

免疫異常がある疾患の方、また免疫を抑制するような治療を行っている方、これから行う予定の方

妊娠中の方

5歳未満で喘息の治療を行っている人、1年以内に喘息の発作があった人

治療のためにアスピリンを内服されている人

フルミストが接種できない方でも、従来の不活化ワクチンの注射での予防接種は可能なので、当日注射に切り替えて予防接種することも可能ですので、受診時に医師にご相談ください。