改めて不要な中間業者の確認をしておく。
前にこんな記事書いてた。
20年後なんて甘いこと言わないで、明日にでも無くなった方が良いなと心から思うような出来事が割と日々起こる。
我々カットソー生地問屋の同社企画プロパー生地売りの世界にはコスト提示にパターンがある。
アパレル売り単価、生地屋売り単価、仲間売り単価。
そこへ各営業の裁量値引き権(or値上げ権)も付随する。つまり同じ生地品番が全ての顧客に対して同価で提示されている訳ではない。
この仕組み自体は、それぞれの営業努力や取引総額および与信管理の為に介在する生地商社に依存するものなので全く問題ない。最終的に製品上代に跳ね返すと大した金額ではないからだ。
むしろ、生地問屋や生地メーカーに適正に収益をもたらす為には最低限守られるべきルール(企画や営業費用、デリバリー機能など)があるので、買う側も理解した上で尊守することで、ある意味健全な?状態を保っている。
最安値で仕入れたかったら、それなりに買う側の「売る努力」が必要なのは言うまでもない。
問題なのは、生地問屋の担当が直接ブランドへ営業をかけていない場合だ。
弊社はOEMメーカーとしての立ち位置もあるが、それ以前にテキスタイルメーカーでもある。
顧客の要望に対して、生地問屋の資料を自らの足で探し収集し、適切に顧客へ提案する。この段階で生地問屋から弊社に対してのプライスは提示済みである。
ところが、弊社側からいざ発注のタイミングになって、仕向けブランドの名前を打ち明けると、そのブランドの担当者がしゃしゃり出てくる。
「そのブランドは僕が担当だから、この単価では出せない。そのブランドへは御社向けのこの価格より100円高く伝えてあるからその値段で買い取ってもらう。」
いや、それはおかしい。お前何もしてへんやろ。なんの100円なんだ。
弊社は弊社が仕入れる金額から見積もりを開始しているので、ここで生地の単価を上げられてはコストが上がって弊社のマージンが圧迫されてしまう。
まぁどこ向けとか言わなきゃ良いんだけど、工場へ生地投入するタイミングでブランド名を気付に入れておかないと、裁断が混乱するから。
というか、そもそも、弊社マージンが生まれてしまうような業界構造自体が嫌なのだが。それは今それなりの動きをとった上で商売させてもらっているので棚上げしておく笑
これは今日起きた実例だったが、過去にもこのようなことは多々あった。
生地問屋でさえこのレベルの既得権益にガメツイ連中がうじゃうじゃいる。
みんな必死なんだ。まぁ必死なのは良いんだけどさ。必死のエネルギーの向けどころ注意。
僕は去年夏に既存顧客向けの商品管理やコストの適正化の為にスタッフを増やし、適切に工場コントロールできる仕組みを作り出すと、巷の「いるだけOEMメーカー」からは烈火の如くクレームの入電があった。
自分たちの利益がなくなるから怒ってるのだろうが、そのことを冷静に伝えると「そうじゃない。この業界の暗黙のルールをお前らは破ったんだ」と言い放ってくる。
どこにそんなルールがあるのだ。きちんと仕事してくれてるOEMメーカーなら仕事切られる筋合いはないだろうに。
しかもわざわざ丁寧に僕らが取引をお願いしに伺った工場へ「あいつらとは付き合うな!」と脅迫までしてくれた。業界狭いんだから、しょうもないことして自分の信用を落とすくらいなら、そのエネルギーをもっと有効に使って別の顧客さんの満足度を上げたらどうなんだ。
最終的には工場側と弊社はうまくいっているので特に大した問題ではないのだけれど、こういう連中が中間業者を悪の位置に押し上げてしまったのではないか。
ちょっと愚痴っぽくなっちゃったけど。
ブランドさんたちも気をつけたほうが良い。
特に提案できもしないOEMメーカーが、「なんかください!」と執拗にくる場合は干されてる可能性が高いので。まぁ中にはちゃんとした人もいるとは思うけど。悪しからず。