Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

源法律研修所

町人貴族 <追記1,2,3,4>

2024.10.04 00:03

 石破内閣の記念写真が国内外で話題になっている。これまで何度もモーニングコートを着用したであろうに、あまりにもだらしないので、「だらし内閣」と呼ばれているそうだ。

 ①石破総理と中谷防衛大臣のウェストコート(ジレ、ベスト、チョッキ)の下からシャツが見えている。

 ②石破総理、林官房長官及び岩屋外務大臣のトラウザーズ(スラックス、ズボン)の裾がだぶだぶ。

 ③石破総理がサスペンダーを使わずに、ベルトを使っている。

 欧米人がこの記念写真を見て、笑い転げるのも無理はない。紋付羽織袴だったら、恰幅がよく、似合っていただろうに。。。

 これじゃまるでモリエールの喜劇Le Bourgeois Gentilhomme(鈴木力衛訳『町人貴族』岩波文庫)だ。。。

 「朕は国家なり」で有名な太陽王ルイ14世(ヴェルサイユ宮殿を作ったフランスの王様)は、貴族になりたがる町人を滑稽(こっけい)に描いたこの芝居が大のお気に入りだった(前掲書123頁)。

 ちなみに、フランス語gentilhommeは、英語gentlemanと似ているが、紳士という意味ではなく、ラテン語genius守護神が語源であって、名門の生まれ、つまり「貴族」を意味する。

 ブルジョア(自由民たる都市商工業者)であると同時に貴族であるということは矛盾しており、あり得ないので、モリエールは、題名に撞着語法を用いてブルジョアを揶揄(やゆ)したわけだ。


 さすがに恥ずかしかったのであろうか、見るに見兼ねたのだろうか、首相官邸のHPに掲載された記念写真は、加工が施されたのだろうか、ウェストコートの下からシャツが見えなくなり、ベルトも見えなくなっている。

 政府がフェイク写真を載せてどうするんだ!

 お金がないわけではないから、レンタルではなかろう。体の寸法に合ったものを仕立ててもらうだけでなく、国の代表なのだから、下記の写真の如く王侯貴族のようにとは言わないが、せめてgentlemanとしてエレガントに着こなしてほしいものだ。

 以前、gentlemanの語源について述べた。

 世界中にgentleman概念が普及したのは、衣服と道徳が要因の一つだと言われている。節度を守った衣服と礼儀をわきまえた品行方正な振る舞い、騎士道精神(勇敢で名誉を重んじレディ・ファーストを守る心)に感心し、gentlemanがお手本だと考えられたわけだ。


 一時期、テレビや雑誌などで「ちょいワルおやじ」「イケおやじ」「モテるおやじ」が話題になったことがある。最近の成金ファッションだと言えば、ピンとくるはずだ。

 高級・高価な服を着ていてdandyダンディだと言われているのだが、欧米では洗練された反社会的存在だと見られる。

 欧米においてダンディは、中産階級以下の出身なのに貴族を模倣した装いをしつつ、本人は着崩しているつもりなのだが、ドレスコードを逸脱した目立ちたがり屋のpunkパンク「不良、チンピラ」だと考えられており、目立たずに伝統を守るgentlemanとは真逆なので、注意を要する。

 gentlemanに対して、褒めるつもりで「dandyですね♪」と言うと、侮辱以外の何ものでもないので、一昔前だったら決闘を申し込まれただろうから、気をつけよう。


<追記>

 石破首相が首相就任の会見で着用していたメガネのレンズに、ブランドのロゴシールが貼られたままだったそうだ。モーニングコートもメガネも、周りの誰も注意しないところを見ると、為人(ひととなり)が分かるというものだ。

 善意に考えれば、石破総理は、服装に無頓着なのだろう。鳥取の地元であれば、それでもよい。頓珍漢な服装であっても、為人や地元の名士であることを誰もが知っているからだ。

 しかし、国際政治の舞台ではそうはいかない。日本の代表にふさわしい服装と立ち居振る舞いをしてほしいものだ。日本の恥になるからだ。

 こんなことを国民に心配させる首相というのは、前代未聞であって、政策云々以前に如何なものかと思うが。

<追記>

 BBCによると、政府が記念写真の加工を認めたそうだ。やはりフェイク写真だった。。。日本の信用がガタ落ちで、恥の上塗りだ。。。

<追記>

 モーニングコートを着用する際には、腕時計を付けないのは常識。腕時計を外してポケットに入れるか、懐中時計を付けるべきだ。


<追記>

 これまでも何度も大臣としてモーニングコートを着ただろうし、皇居へ参内し、陛下にお目通りするに際しては失礼のないように細心の注意を払うのが当然なのだが、女系天皇容認派だから、もともと皇室に対する敬意がないのだろう。

 他方で、西洋のマナーだから、無作法も致し方ないかなと思ったけど、下記の映像を見ると、我が国のマナーも知らぬようだ。

 石破首相の祖父は、農民出身で村長を務め、父は、参議院議員や鳥取県知事を務め、母は学校の教師だそうだが、悲しいかな、育ちの悪さが出てしまう。

 箸の使い方も酷いし、茶碗の内側に人差し指を入れて茶碗を持つ人なんて、初めて見た。これまで誰からも注意を受けなかったのか、注意を受けても聞く耳を持たなかったのか。

 おそらく後者だろう。社会主義者は、あらゆる秩序を破壊することを熱望しているので、他人から注意を受けても、社会主義者の石破首相は、マナーなんてはなから守る気がないのだろう。