「人を救いたい」「人を癒したい」の裏に潜むものって?
私がセラピストを目指すようになったのは、2011年の東日本大震災がきっかけです。
「被災者を癒したい」という動機から始まっています。
これってたぶん「メサイア・コンプレックス(救世主願望)」です。
メサイア・コンプレックスとは、
自分のことを無価値だと思っているので、人助けすることで自分の価値を見い出そうとすることです。
人にしてあげたいと強く思うことは、自分に必要なんです。
当時の私は自己否定が激しかった。自分が救われたかったんです。
もちろん、自分では気づいていません。
そして、2013年に自分癒しを始めた直後、無価値感が和らいだのでしょう、「セラピストにはならなくていいかも」という思いが出てきました。
その後、さらに自分の内面深くと対話するうちに、何かに突き動かされるように「やっぱりなりたい」という気持ちが強くなって今に至ります。
なので、カウンセラー、セラピスト、コーチは、必ず自己浄化は必要だと思っています。チャネラーや占い師も、ですね。本当は誰でもですけど。
そして、この仕事を続けるうちは、自分との対話は継続するべきだとも思っています。
今は、「人を救いたい」気持ちでセッションすることは傲慢だと知っています。思い切りエゴです。
そもそも人は救われている、許されていると思っています。
苦しいのは、幻想に惑わされているから。
それをセッションで気づくお手伝いをしているのだと思います。
変わるか変わらないかは自由なんです。
じゃあ、なんでこんな仕事をしているかと問われたら、
私自身が平和で幸せな世の中を望んでいるから
と答えるかな。
1人1人の幸せ、心の平安が、世界平和を構成していると思っているから。
結局、自分のため(笑)
なんだかんだ言っても、時には「メサイア・コンプレックス」がひょっこり顔を出しそうになりますよ。
人間だもの。エゴだらけ。
それに気づけばいいだけ。軌道修正は可能です。
ということで、私は「この人を変えてあげたい」とは思いません。
ご自身を変えるのはご自身であって、私でもメソッドでもありません。
頼りたくなるのはよくわかります。経験済みですから。
でもやっぱり、自分の人生は自分で創っていくものです。
誰かが代わりにやってくれることは不可能です。
長沼美恵(ながぬまみえ)
ゆんわりタッチプラクティショナー&ストレスクリアコーチ