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第三話 おせち料理は健康食品?

2019.01.11 17:29

海外で山に登ったときの写真だそうです。この一番下のオレンジの点々とその付近にあるうっすらオレンジの地面の下からの光に見えて仕方ないのですがね。本人は朝日が当たってるのよと言っています。そんなんだったら、とても危険やし、と返事が返ってきました。私、もっと上の方ならわかるのだけど。崖のこんな底まで光が届かないと思うのですよね。きっと地球が活きている証拠ですね。

フェアユングさんのニユースレターより

冬の養生第三話です。


 お正月と言えばやはりおせち料理にお雑煮といきたいものですね。今ではスーパーやコンビニが年中無休のため、年末にお買い物を済ませることもないかもしれませんが、良きでんとうは継承していきたいものです。


 昔は三が日には包丁などの刃物を使わないのが縁起とされていましたので、台所でおとをたててやかましくせず!門松を立て静かに過ごし神様を御迎えできるよう、料理を作り置きしました。これがおせち料理の起源なのです。

 数日間美味しく食べられるよう保存性を高める必要があるので、おせち料理は酢で締めたり、しっかり火を通して煮込んだものが多くなりますが、使われる食材には共通点があります。黒豆や昆布などの「黒色」食品、ごぼうやれんこんなどの「根菜」が中心なのです。


 日本の冬は以外に湿気が多く、結露が生じ洗濯物が乾きにくい日も少なくありません。体内に溜まった水分が蒸発せず、かといって寒いから汗も出ませんので、水分排泄はほとんど尿に頼ることになります。そのため「腎」に負担がかかるのです。


 「豆に働く」意味で入れられる黒豆は、利尿を助けます。「喜ぶ」意味を持つ昆布巻きの昆布や「豊作」の願いが込められた田作りの小魚に含まれるカルシウムは腎臓が、血液をアルカリ性に保つ働きをサポートします。

 ごぼうやれんこんは下半身の血流を改善し「腎」を温めます。

 今やおせち料理でしかお目にかかれない百合根は「利水」「情緒安定作用」があり、漢方薬でもよく使われるものです。

 海老やぶり、卵焼きやかまぼこなどの御馳走の分解を助けるため、酢を用いた膾(なます)で、「肝」を助けます。膾の大根に含まれるジアスターゼという酵素はお餅のてんぷんの消化を促進します。酸味による「脾」「胃」の刺激を和らげるため「甘味」の栗きんとんをデザートに食事を終わらせるのです。


 伝統食に秘められた効能を知り!昔の人々の知恵に対する尊敬の念を改めて感じるよき習慣が、末永く続くことを願います。


ー七草粥は昔のデトックスー


 せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ、七草


 昔の歌にありますが、今でも元日明けの七日が近づくとスーパーなどでも「七草粥セット」と称してこれらの野草が売られています。漢方薬に用いられることはなく、今やあまりなじみのない植物が並びますが、すずなは蕪、すずしろは大根のことです。得に大根は膾でも触れましたように、お餅を食べ過ぎた方のおなかを助けるのに適した食材てあり、お粥の具にもぴったりです。


 野草は「あく」が強い傾向がありますが、「あく」は「肝」を刺激して「解毒」=デトックス効果を高めるという考えもあります。お酒で「肝」のくたびれた方には、良い習慣だと言えるでしょう。


ー 食べ疲れにひ「白色」食品 飲み疲れには「黒色」食品 ー


 七草粥でも活躍する大根の他、白菜や白ねぎなどの「白色」食品は、食べ過ぎて「大腸」に詰まった宿便=ヘドロを掃除する働きがあります。冬は魚に脂が乗り、鍋物も美味しい季節です。白菜と白ねぎをたっぷり入れ、大根おろしにポン酢醤油で食べれば腸を汚す事もなく安心して味わえます。


 年末年始にはお付き合いも多く、どうしてもお酒を飲み過ぎてしまいます。アルコールによる「肝」の疲れはどなたも気にされますが、お酒も「水分」であることは案外見過ごされがちです。夜遅くまで飲み続けますと「腎」が疲労し、朝一番の尿をしっかり作れず「水毒」になります。したの先にぎざぎざの歯型(歯痕)がついていたり、起床時にまぶたやあごのラインが腫れていたら要注意てす。血中アルコール濃度を薄めるためには水を飲まなければいけませんが、「腎」はますますくたびれます。

 愛知・三河の八丁味噌は、大豆と塩だけで作った豆味噌(いわゆる赤味噌)をさらに3年ほど熟成させた真っ黒な味噌てす。これにしじみを入れた味噌汁などはお酒でやられた「肝」「腎」の特効薬です。良いしじみが手に入りにくい時のために、しじみの煮汁のペーストなども有るようです。



いかがでしょうか、まさに、意味のないことはないように思えますね。日本食は、いつの時代かに陰陽五行説など取り入れて、日本の風土にあったかたちに良い方向に熟成されてきたのでしようか。誰がどうやってこの融合されたものを作り上げたのか知りたいところです。取り込む栄養素とその分解を助けるための食材の存在と言う絶妙な組み合わせ。うまくできています。

 お正月も過ぎてしばらくたってしまいましたが、いつもの、「食べる」と言う生命活動のなくてはならない知恵ですので、理解しておくと役立ちそうですね。

 まだまだ続きます。次回をお楽しみに。

もとの写真はこれです。朝陽の光は本当に上の方の崖のてっぺんにだけ、当たっているのです。気になり出したら止まりません。どの程度の活火山なのでしょうね。ウーン不思議です。ぽっかり浮いてる雲、ぽっかりしてるわりには、スピード感があるので面白いですね。この瞬間は、この一時だけなんてすね。