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「古志」福岡句会を終えて(9月) 2

2024.10.08 21:00

きのうの続きです。

9月29日(日)、「古志」福岡句会の第二句座。


席題(萩、鵙、栗飯)でした。


特選句からいくつか。

下々も王朝人も萩の露   今村榾火


下々であろうが、王朝びとであろうが、


みな等しくうつくしく、そして儚い存在だと詠んでいます。


また、たんに〈露の玉)というのではなく、


〈萩の露〉とし、花の姿をイメージさせたことが、


一句の大きなポイントになっています。


鵙鳴くや未完のホ句の置きどころ   今村榾火


こちらも今村さんの句。


木がらしや東京の日のありどころ   芥川龍之介


をどこか彷彿とさせます。


いまだ形になっていないけれども、


なんとか一句に仕立てたい。


そんな未完の句を一体、心のどのあたりに置いておけばよいのか。


落ち着かない感じがありありと伝わってきます。


そしてここからその句をどう完成していくのだろうかと、


そんなことも気になってしまう、奥行きのある一句です。


鵙の鋭い高音も良い味を出しています。


今村さんの充実ぶりを再確認する第二句座でした。


福岡句会にはたびたび出席させていただいています。


近隣の方はぜひお運びください。