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令和6年9月 秋季彼岸会法要 住職法話

2024.10.07 13:55

『薬王品得意抄(やくおうほんとくいしょう)』

「生死(しょうじ)の大海には爾前(にぜん)の経は或(あるい)は筏(いかだ) 或は小船なり。生死の此の岸より生死の彼の岸には付くと雖(いえど)も、生死の大海を渡り極楽の彼岸にはとづきがたし」

(御書350㌻)

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 この世・娑婆(しゃば)世界と死後の世には、大河が流れ、この世から死後の世を見る時、死後の世は彼の岸・彼岸と言い、この世はこちら側・此の岸・此岸(しがん)と言います。その此岸より彼岸へは大河を船に乗って渡らなければ到達することができません。

 その船とは、仏教に説かれる種々の教えであり、その教えによって小さい船から大きな船があり、小さい船でも頑丈な船からそうでない船、また大きい船も同様に頑丈な船から直ぐ壊れてしまう船まで多種多様に存するのです。

 日蓮大聖人様は、

 「生死の大海を渡らんことは、妙法蓮華経の船にあらずんばかなふべからず。」(椎地四郎殿御書1555㌻)と説かれ、多種多様の船・教えの中でも仏様の出世の御本慨たる妙法蓮華経の教えの船が、最も大きく、最も頑丈であり、必ず涅槃の地たる彼岸へ到達することができると仰せられています。

 彼岸会は、御両親・御先祖への追善供養という感謝を表す時間です。普段、ご家族へ信心の話しがしにくい場合、この彼岸の機会を逃さず彼岸の意義・御先祖供養の大事を伝え、家族揃って一緒に両親及び御先祖への追善供養を成し、感謝を表しましょう。

以上