S-WORKS TARMAC SL8 組み立て例(店主バイク)
既に何台もSL8を納めさせていただいておりますが、組み立て例として。
こちら、わたくし店主のバイクをご紹介します♪
主要パーツスペックは以下の通りです・・・
・フレームセット S-WORKS TARMAC SL8 (ポリッシュ&ガラスコーティング施工済)
・コンポ デュラエース
・ホイール ROVAL RAPIDE CLX(ホイールバランス調整済)
・ハンドル ROVAL RAPIDE COCKPIT(ホワイトロゴにしてみました)
・サドル S-WORKS POWER MIRROR
なお、特殊なチューンナップパーツとしては・・・
・CDJ ビッグプーリーSV
・SUGINO MB-608 (BSA) SUPER CERAMIC Ver.2 (BB)
・TUBOLITOのTPUチューブ
これらを組み込んでいます。
金額については、店頭に見積シート貼っておきます。
【本当は使いたいKMC】
シマノチェーンの表面処理が嫌いなため、以前はKMCの12速対応チェーンを使用していたこともありました。(やはりチェーンのつくりはカンパやSRAMの方がよい)
しかし、残念ながら去年夏頃以降あたりの生産品より寸法が変わっていてシマノ12速であまり調子が良くありませんでしたので、最近は使っていません。(0.1mm以上幅が広くなっていることで遊びが大きい)←もしかしたら今は改善されているかも?
またそのうち取り寄せて確認してみますね。
【コダワリ?】
バーテープの巻きはじめについては、エアロハンドルにしては、ややハンドル中央部に近いところより巻いています。
さらに、上ハンの上面前方寄りの部分は実はバーテープを二重にしています。(バーテープの切れ端を入れているだけ)
こうすることで、エアロポジションをとった際に手首を乗せやすくなり、さらにクッションも効いてくれるので、ハンドルと接するところが痛くなりずらいです。
バーテープは最近お気に入りの野口商会さんオリジナルのスウェードバーテープです。
(エンドキャップは余っていたSUPACUZを入れました)
昔からフィジークの「バフ」などのスウェード感のあるテープが好みでして、硬さに関しては、最近はやわらかいバーテープが好みになってきたため、こちらの野口さんのバーテープを使っています。
私が今までいろんなバーテープを使った限りでは、スウェードタイプが一番雨の日に滑りません。(少ない力で握っていられるので楽)
最近流行りの表面がゴムでコーティングされているようなバーテープは、雨の日は少し滑るんですよね。(雨の日に乗らなければ関係ありません)
コラムの飛びだし量は不味いので、、、その内切りますね笑
【ビッグプーリーとBB】
CDJのビッグプーリーとスギノのセラミックベアリングについては、以前のブログにも書いた通りです。
今回の組み換え前にスギノのベアリングはグリスアップしました。
基本バラしてはいけませんのでやらない方がよいです。破損リスクがありますので、お客様のパーツであればやりません。笑
プラカップやシールのみ売っていれば躊躇せずにやるのですが・・・。
【ホイール】
普段乗る時はC38にアルテグラのカセット&ローターを取り付けて使用しています。(バイク重量7.4㎏)
大会に出る時や、ちょっとバイクのパフォーマンスを上げたいなーと思った時には、RAPIDE CLXを使っています。(バイク重量6.9kg)
もしALPINIST CLXを使うと、あと200gほど軽くなってしまうので、UCI規定に触れてしまいますね。UCI基準に重きを置くJCF管轄や実業団レースに使用するならば、ボトルケージを重くしたり、カセットをアルテグラにして帳尻合わせする必要ありますね。
【内向きのレバーセッティングについての考察】
余談ですが、
私の車両のSTIレバーはUCI基準にてやや内側に向けています。
まだ優しい角度かと思います。
いろいろと内向きのレバーについて是非が語られることがございますが、何が問題なのでしょうか??
「機械的な都合」で申し上げますと、
そもそもシマノのSTIレバーについても過激なほど内向きに取り付けることを想定した設計がされておりません。
著しく内向きにセッティングされますと、ブラケット本体とハンドルバーとの接する部分の圧力のかかり方が、設計時に想定される圧力のかかり方と異なりすぎて、ブラケットとハンドルに偏った力がかかってしまい、ブラケットの破損リスクが高まります。(ブラケットが割れたりゆがんだり)
さらに固定力も十分に発揮できず、少しの力でブラケットの固定位置がズレやすくなります。そしてズレやすいからといって、固定ボルトを指定トルクを越えて締めるといったことにも繋がります。
また、油圧11速デュラ、アルテにて多かったトラブルとして、ブラケットのゆがみによって油圧ピストンの摺動抵抗が高くなってレバーを握っても戻らなくなるような現象・故障が多くございました。
そもそものピストンとシリンダー間の精度の不具合が原因だったり、ブラケット固定ボルトの締めすぎの問題もございますが、やはり取り付け角度やブラケットと接するハンドルの形状とのマッチングの問題も一つの原因として考えられます。
すなわち、
過度な内向きレバーセッティングというものは、メーカーの想定していない偏った力がブラケット本体やハンドルにかかりますので、STIレバーとハンドル双方の故障リスクを高めることになるとも言えるのです。(ハンドルは特にカーボンなどの繊細な素材の場合)
なお、機械的な問題を度返しで言うのであれば、安全にハンドルを握れるのかという安全面での心配もございます。
極端な内向き状態は、(特に下ハンを握っているときに)ブレーキ操作がしずらかったり、腕が開きやすいライディングフォームになりやすいので、ハンドル操作がしずらい状態にもなりやすいでしょう。
こういった「乗り方」については、いくらか身体的な都合や「慣れ」によってカバーできることもあるかもしれませんが、やはり内向きセッティングは標準的なセッティングではありませんので、やるならば、注意深くやってみる必要性はありそうですね。
なお、私はどうして内向きセッティングにしているかというと、
「ブラケット上部を握った際のエアロポジションが取りやすいから」
というのが理由でございます。
おそらくほとんどの方がそんな理由で内向きにセッティングされていますよね。
慣れていないと、通常時(普通にブラケットを握っている状態の時)にぼ~っとすると、腕が開いたライディングフォームになって、返って空気抵抗の多い状態になっていたりしますので、ご注意下さい笑
【SL8の乗り心地】
満足しています!
レーシングバイクとしては大変振動吸収性が良く、とても軽く、エアロ性能もトップクラス。「振動吸収性」というのは、エンデュランス系のバイクのそれとはまた違う意味です。
エアロロードでここまで振動吸収性の良いバイクはあるのであろうか・・・という意味ですね。
SPECIALIZEDには、ほかにもAETHOSやROUBAIXといったそれぞれ全く性格の異なったロードバイクがございますので、御自身にとっての最高の一台を選んでください。