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まるも あさみ の活動記録です。

プレーパークについて

2024.10.15 00:43

最近の発信はInstagramが主になり、他への投稿までなかなか手が回らず…今回のブログ投稿は本当に久しぶりになります。

中野区で進められようとしているプレーパークについて、思うところを書いていたら長文になってしまったので、こちらに記しておこうと思います。



🍀これまで、夢パーク、はるのおがわ、羽根木、戸山、こどもの森、石神井…あちこちのプレーパークで遊び、ちょっと難しいんじゃない?と思ってしまうような高さまで子どもが登ろうと挑戦しようとする場面で、いざという時にサポート出来るようさりげなくそこにいるプレーリーダーの方に「手出さないでください。子どもが自分で登らないと危険なので。」と言われ、ハッとしたことがある。


木の切れ端と新聞紙、マッチを使って火を起こす時も、「おとなは手を出さないでください」という立て看板を読み手を引っ込める…ということもあった。

そうだよね。自分でやってみなければどう登ったらいいのか、どこに足をかければ危険なく上に行けるのかは学べない。どんな風に木の切れ端を組み新聞紙を置けば火がつきやすいのか…もどかしくなってちょっとイライラした大人が「こうすればいい」とやってしまえば、せっかくの子どもの思考を止めてしまう。


学校でも家庭でも、悪気なく良かれと思った大人がなるべく失敗しないように介入する…ということをついしがちだけど、「あそび」のなかで挑戦や失敗を経験出来ることは、子ども達が自分の人生を歩き、随所で選択をしていく上での”基本のき”になるだろうし、なんなら失敗ウェルカムで、そこからどうする?ということのほうが大事だったりする(…と考えると”失敗”ではなく”実験中”と言いたい)。


これらは、ついつい”ヘリコプターペアレンツ”になりがちな私自身の学びだった。


🍀プレーパークから学んだことのもう一つは、子どもの権利について。過去の大戦で独裁政治を経験したドイツが二度と同じ過ちを繰り返さないという反省と、民主的な国であり続けるという確固たる考えが市民の中で醸成されていく中で、それを具現化していく一つとして、子どもの意見や参加を尊重する「プレーパーク」が発展してきた…という話を日本とドイツ、プレーリーダーの交流事業報告会で聴いた。

夢パークの中に入るとあちこちに「子どもの権利」について書かれている看板があり、振り返ると目に入る…といった具合。子どもの権利を知らずに育った私にとって強烈なメッセージであり、子ども達と遊びながら気付き、学びとなった。


…というようなことから、私自身はプレーパーク推進派だと思っている。

自転車や電車で遠い場所にあるプレーパークへ行きながら、子どもが大きくなったら連れて行けなくなるよなこれ…と感じていたし、子どもが自分の足で行ける生活圏域にプレーパークがあることは心から歓迎したい。


🍀ただひとつ心配なことは、創ろうとしているプレーパークの「場所」。

江古田の森公園はトカゲやヤモリ、カナヘビ、昆虫、鳥達の住処になっているし、貴重な草花もあるという。


中野区は元々緑地が少なく、江古田の森公園はそのことを知っている地元の人たちが大切に守ってきた場所。最近では、小動物も減ってきているということで、森のあちこちに「捕まえても持って帰らないでね」というメッセージを掲げてくれている。


例えば夢パークは、子どもの権利条例が制定されたのち、次は子どもの居場所をつくろうということで工場の跡地に木を植え、土を入れ、遊具を手作りし、20周年を迎えた現在でもみんなで創り続けている。

そしてポイントだと思うのは、泥んこ遊びが出来るゾーンと昆虫など自然観察出来るゾーンは分けられている、ということ。泥んこ遊びのエリアは穴掘りが出来、水もたくさん使えるので、毎年、削れて流れ、減っていく土をトラック何台分も補充しているという。規模は違えど、外から持ってきた土を補充することはプレーパークとして管理上必要で、江古田の森に同じことをしたらどうなるだろう。


9月のお試し会を見に行った時、本当にたくさんの親子連れが楽しそうに遊んでいた。その光景そのものは本当に素晴らしくて、プレーパークのような場を知らない子ども達や大人にとって、きっと良い取り組みになるだろうと感じたけれど、一方で、これまで落ち葉や小動物達が耕してきたふかふかの土は多くの人が踏み入ることで硬くなり、土も減っていくのだろうということが容易に想像出来た。


救いだと思えるのは、江古田の森公園でのプレーパークは、まだ「お試し」の段階であること。行政の計画で「お試し」と掲げるのはとても斬新だし、机上の議論と批判されがちな昨今、担当課の熱意も感じる。実際、取り組んでいる職員の方達の考えや思いを聴く機会があり、本当に心から良い場所にしたい、という気概が伝わってきた。こちらも一市民として応援したい‼︎という気持ちになる。


応援したいからこそ。常設のプレーパークの場所選定にはぜひとも慎重になってほしい、と思う。近所にある廃校後の小学校校庭はどうなのだろう。これから公園として整備していく予定のあの更地はどうなのだろう。


そして、プレーパーク以外の既存公園についても、地域住民と一緒にルールを見直したり、子ども達が挑戦出来る環境づくりを忘れずにいたい。


#江古田の森公園

#プレーパーク