第20番札所 閻魔王堂(えんまおうどう)
●入り口
黒髪山正面登山道を下りてきて、林道を横断して住吉城址脇をトラバースして下ります。
小路の民家や一ノ鳥居が見えてきます。
道標に従い、右手の小路へ入り、30m先の堂宇です。
●札所堂宇
●安置仏
本尊(中央)
閻魔王:石造
脇尊1.(背後の棚上中央)
不動明王
脇尊2.(背後の棚上)
弘法大師:4尊
●歴史
堂宇前の解説板には、天正10(15829年頃に朝鮮から200人が運搬してきた、とあります。
しかし、朝鮮半島には閻魔王の文化は無く、様相にも疑問が残ります。
石像の右肩に残る「天正10年」は、竜造寺勢から攻められた伊万里勢が、
住吉城の後藤貴明を頼って逃げ伸びて来た年です。
伊万里家利の嫁は、後藤貴明の娘です。
住吉城の近くには「伊万里屋敷」という地名も残ることから、
この閻魔王像は、伊万里一族が移住後に彫った「安着記念像」と、考えることもできます。
●漢字
この漢字を、ガイド本巻末のチェックシート「12番」の所に、順礼の証として、書き写していきます。
●近くの見どころ・施設
1.住吉城址
場所
閻魔王堂の背後の山林
時期
1532年~1613年
由緒
始まりは武雄後藤家17代純明の頃に、武雄領内の戦乱を避けて居城を武雄から移した
1930年には、島原の有馬仙岩勢に攻め込まれたが、奇襲戦で追い返した戦場でもあった
終わりは江戸幕府の「1国1城令」で、20代茂綱が武雄塚崎城に戻り、廃城となる
現在は,本丸を囲む竪堀跡や大手口跡が残る
2.住吉城址駐車場
場所
閻魔王堂入り口から東へ100m下る
設備
車50台分の駐車場と公衆便所
黒髪山正面登山道の駐車場となっている
3.古寺跡「ふってらあと」
場所
札所の南東500m、市道(2車線)の左手
時期
不明~1672年
由緒
定林寺(88番札所)の開山地で、1673年に蜂ノ巣村(22番札所)移転までこの地にあり
1965年頃に、仏具「五鈷杵」が出土した
寺跡に残る墓碑は、武雄後藤家家臣:牟田六兵衛の墓石
牟田六兵衛は島原の原城戦で働き、君主:鍋島綱茂の逝去で追腹
第21番札所への道案内