いつの間にか消えた、日本に入ってきた外来種ヒアリ。今アメリカで大騒ぎなオオスズメバチ
ヒアリというのは海外から入ってきた外来生物で、アリでありながら、スズメバチと同じ様に、刺されるとアナフィラキシーショックを起こすことがあるアリです。
一昔前に、兵庫県に入ってきたと思ったら、いつの間にかその話を聞かなくなっていましたね。
その原因は、しっかりした防疫活動に加えて、ヒアリ自身が日本のクロオオアリに対して、凄まじく恐怖を感じる性質があったためと言われています。
クロオオアリはあのどこにでもいる、捕まえると頑張ってこちらを嚙んできますが、余り痛くない、あのアリです。
ところがヒアリにとってはクロオオアリの出すフェロモンは大パニックを起こすほどのもののようで、人間にとっては危険なはずのヒアリは、無害なクロオオアリに勝てず、日本に定着せずに消えて行きました。
北アメリカでは大けがをしたり、死人も出しているヒアリですが、日本にクロオオアリがいて良かったですね。
で、今現在、アメリカで危険視されているのが、日本でも恐れられているオオスズメバチ。
アメリカに上陸したそうです。
昔、アメリカでキラービーと言われた凶暴なミツバチを退治するために、日本からオオスズメバチを導入しようかと検討したこともあるけれど、あまりの凶暴性で導入するのを止めた経緯さえあるオオスズメバチが、貿易の過程でアメリカに入っていってしまったそうです。
でも、スズメバチってそこまで凶暴なハチでは無いのを知っていますか?
キラービーと言われた、アフリカナイズドミツバチは一度敵とみなすと、とことん追ってきて家から出られない、なんてこともあったらしいですが、日本のオオスズメバチはちょっと違います。
まずは羽をこすって警戒音を出します。
それでも近づく人にはキバをカチカチ鳴らして最終警告にはいります。
その後、やっと襲ってくるのですが、近くから離れるとキラービーの様にガンガン攻めてくることは無いんです。
まあ、気づいたら屋根裏部屋に巨大なスズメバチの巣があったりするので、厄介なのは確かでしょう。
実はこのオオスズメバチ、天敵がいます。
オニヤンマです。
あの全然怖くない、子供のロマン的なトンボですね。
あとはニホンミツバチも、天敵とは言えないですが、セイヨウミツバチと違い、熱殺蜂球という高熱で囲んで倒す力を持っています。
自然の生き物は不思議なもので、ニホンミツバチがオオスズメバチを殺しにかかる時は、寿命がもう短いミツバチが率先して襲いかかっていくそうです。
アメリカは今、オオスズメバチに恐れおののいていますが、スズメバチの遺伝子に組み込まれた、黒を目指して襲いかかっていくことは報道されていないみたいですね。
小学生の頃、中国や日本のオオスズメバチは、人の髪の毛が黒いことから、黒髪を優先して攻撃すると言う内容を本で知り、感動した覚えがあります。
まあ、35年は前の話なので、本当に今でもそう言われているのかはわかりませんが。
アメリカの養蜂家はスズメバチに悩まされていますが、どこまで広がっていくんでしようか?
ちなみに、養蜂にニホンミツバチを使わずにセイヨウミツバチを使うのは、ハチミツの採取量がセイヨウミツバチの方がずっと多いからだそうです。
でも、中にはこだわりのニホンミツバチでの養蜂をやっているひともいるそうですね。
追伸
やっぱり日本のスズメバチやアシナガバチは黒や茶色を率先して狙うそうです。
登山などで、白い帽子を被ったりするのは、知らない間にスズメバチのテリトリーに入ってしまったりすることも一つの理由なそうですね。
不思議です。