『橘に鶯』インタビュー#6 喜田裕也
露と枕『橘に鶯』インタビュー!
第6弾は喜田裕也さんです。よろしくお願いします!
はい、よろしくお願いします!
今作への第一印象はどのように感じましたか?
また、稽古を重ねる中で今の印象に変化はありますか?
最初あらすじを読んだ時は、このおくしさまっていうのはイタコみたいな何かなのかなあと。でも、ながーーーい年月を覚えていて自分の記憶みたいに語れるって、すごいことだけど今を生きるのが難しくなりそうな気がして、全部を覚えたまま新しく何かに感動することはできるんだろうかとか、ふと思いました。それって情報であたまがパンパンの人間ってことかなと。稽古が進んで舞台美術のイメージを聞いてよりその印象が強くなって、ああこれは情報過多社会を生きる若者がどうやって諦めずに新しく出会い直せるかの物語と読むこともできるのかなとか、まあ全然違うかもしれないけど笑
ほかの出演者の方の印象はいかがですか?
ほとんどが初めましての皆さんなのですが、稽古でエチュードをする中で、柔軟な発想を持っていて肝の据わった方々の多い座組だなあと思いました。発想なのか実話なのかわかりませんが笑 未開のジャングルに我先にと分け入っていく探検隊みたいです。僕がぼやっとしている間にみんなどんどん進んでいきます。
喜田さんの演じる浅黄経という役について、どのような人物だと思いますか?
また、ご自身の役の見どころもあれば教えてください!
おさむくんは分け入って先陣を切る人ですね。部活とかであんまり上手くもないのにやる気だけで部長やってる人みたいな。勢いだけでことを進めようとするタイプに見えてみんなの間を取り持とうとしているという側面もあるでしょうか。でもそれって何かを始めるには必ず必要な人な気がします。歳をとったら煙たがられる気もしますが、どうも憎めない人。見どころは本人は至ってまじめなつもりであるところですかね。
今回の作品のテーマ「変化と伝統」についてどんな印象をお持ちですか?
作演出兼劇場プロデューサーの井上さんが今直面してることなんだろうなと。それをまさに伝統の王子小劇場改め”インディペンデントシアター王子(仮)”に変化しつつある劇場でやるというのが、このテーマにのっぴきならない切実さを与えている気がします。
日常の中で、続けるか迷っているけどなんとなく続けてしまっていることはありますか?
引っ越そう引っ越そうと何年も思っているのにずっと同じところに住み続けていること。いやもう引っ越したいですね来年は。
どんな人にこの作品を観ていただきたいですか?
なかなか大事な1歩を踏み出せずにいる人。自分自身が今どうしたいのかがわからない人。べつに答えが見つかるとかじゃないけどそういう人に見て貰えたら、同じような人がいるんだと思って少しだけ気が楽になったりするかもしれません。
最後に、意気込みをお願いいたします!
ありきたりですが悩みながらみんなで話しながら、たくさん楽しんで作っていけたらいいなと思います。
ありがとうございました!
「老いてしまった伝統と、これからも老いていく、私たちの物語。」露と枕の新作公演は、「変化と伝統」をテーマに、「継承と深化のための“不変”と“変化”」を描く。
露と枕Vol.9『橘に鶯』
2024年11月13日(水)~17日(日)
王子小劇場(〒114-0002 東京都北区王子1-14-4 地下1階)