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「宇田川源流」【日本報道検証】 BRICS首脳会議でロシアと中国の首脳会談

2024.10.30 22:00

「宇田川源流」【日本報道検証】 BRICS首脳会議でロシアと中国の首脳会談


 毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」をお届けしている。もちろん憲章をするというほどの事でもないのであり、まあニュース解説を少し詳し目に行うくらいの話でしかないのであるが、それでも日本のニュースが、ほとんど一つのことをどのテレビ局も行っていて、本来国際社会が大きく動いていることを全く注視していない、報道していないということから、このようにこちらでやらなければならないのではないかと考えているのである。

さて、来週になるとアメリカの大統領選挙になる。報道によってハリス候補が良いとか、トランプ候補が優勢であるとか報道が一定していない。日本の報道は、なぜか報道機関の自分の感覚で物事を話をしてしまい、中立公平の立場で、事実だけを淡々と報道するということができない人々が多く、思想的に偏ってしまっている部分が少なくない。そのような意味でいえば、これらの報道をすべてアメリカの大統領選挙の関係者が母国語で見ていれば、日本の報道は完全にアメリカから締め出されてしまう化、あるいは「偏った報道である」として、糾弾されることになるのであろう。特に単語の使い方やどれを報道するかということに関しての「報道しない自由」などを考えれば、非常に大きな問題になる。アメリカの報道機関の場合は、初めから「中立である」ということを捨てて「この放送局は○○党を応援している」というように、ある意味で日本でいえば読売グループが巨人軍びいきの野球報道のような感じになっているので、そもそもそのような問題にはならないのである。

そのような意味でいえば、多分、今回のBRICSの話などはあまりしっかりと報道されていない。

そもそもなぜ「モスクワ」ではなく「カザン」で行われたのかなど、まったく解説がないし,また、日本人などでは国連で非難決議をされているロシア主催の会議になぜ40か国弱の国々の首脳が集まるのかということも見えていない。これと同じことは昨年の広島サミットでグローバルサウスの国々が、広島に集まったということに関して、多分ロシアでもあまり見えていなかったであろうしまた、日本の中でもしっかりと報道されていない。

そのような意味で「広島サミットで満足していれば、ロシアなどに行く必要はない」はずである。つまり、「広島サミットをやったのに効果がなかったので、反対陣営の門をたたいた」というように解釈すると、岸田前首相の外交が失敗していたことが見えてくるのではないか。

そのような疑いを持って、この内容を注目しその内容を見てゆかなければならないのではないか。そういえば、ブラジルなどが日本に来ても、その後ブラジルなどグローバルサウスと商談を進めた日本企業などは全く聞かない。石破首相もそのようなことを促さないで、「経済政策」などといっていて大丈夫なのであろうか。

<参考記事>

習近平主席、ロシアのプーチン大統領と会談

2024年10月23日 15時20分RecordChina

https://news.nifty.com/article/world/china/12181-3497393/

<以上参考記事>

 今回のBRICSの注目は、やはり「中国」「ロシア」「インド」が集まるという事であろう。そしてロシアのウクライナ侵攻に関して、ここに集まった各国が何を言うのか、中国が北朝鮮の参戦を見て何を言うのか、または領土で争っているインドと中国が首脳会談で何を言うのかということではないか。

要するに「ロシアや中国の主導の階段や会合で戦争を終わらせることができるのか」もっと言えば「平等で、なおかつ国際法に見合った、他の国が納得できる解決法を、ロシアや中国の主導で導き出すことができるのか」ということではないか。

そのような意味を含めて習近平主席とプーチン大統領による中ロ首脳会談に関しては、非常に注目された。

その注目の結果は、「習近平が不機嫌であった」ということである。そのうえで「中ロ関係は75年来、様々な試練を乗り越え、『同盟関係を結ばず、対立せず、第三者を対象にしない』という近隣大国の正しい付き合い方を見出した。現在は複雑で厳しい国際情勢に直面しているにもかかわらず、両国の貿易など各分野での協力が積極的に推進され、大きな協力プロジェクトが安定して運営されている。」と発言している。ようするに「今後も軍事同盟を結ぶ気はない」ということを言っている。もう少しわかりやすく言えば、「ウクライナでどんなにロシアが苦労していても、中華人民共和国は貿易などによって武器を売ることはあっても(正常の経済行為をすることはあっても)、軍隊を派遣することはあり得ない」ということを言い、なおかつその意味で北朝鮮が参戦していることに不快感を示している。もちろん、北朝鮮に関しては直接口に出したわけではないので、プーチンは知らないふりをするということになるが、そのような行動が行われていることがなかなか興味深い。

これに対してプーチン大統領は「75年の発展を経て、ロ中関係は新時代における全面的な戦略的協力パートナーシップを構築した。両国関係は高水準の発展を維持し、新しい大国関係の模範を樹立した。ロシアは、中国とさらに協力を深めて両国の振興を後押しすることを望む」と発言したと伝わる。そもそもここでいる「戦略的」というのは、日本のような内容ではなく、当然に「軍事的な結びつきを含めた」ということを主張している。そのうえで、「さらに協力を深めて(戦略的だけではなくそれ以上の軍事的な同盟関係)両国の振興を」ということを発言している。つまり習近平の態度に対して「より一歩踏み込んだ関係」もっとわかりやすくすれば「ウクライナ戦争への参加」を望んだということである。もちろんこのような解釈をしている日本の解説は一つもないが、まあ、こんなところであろう。

そもそもプーチン派「カザン」という土地で今回のBRICSを行っている。これは2014年のクリミア半島接収から、クリミアタタール人をタタールスタンに移住させたことがあり、その内容はそのまま、「敵味方が親族になり裏切る可能性があるので、タタールスタン共和国は正規軍以外の志願兵は募らない」ということで、基本的にはタタールは伝わるような人口のマイナスや、労働人口の減少、治安の悪化や物資の不足ということはなく、ウクライナ侵攻以前と同じような状況になっている。ここで行った狙いは「西側諸国の報道は嘘である」ということを宣伝するのと同時に「ロシアはまだ余力があり、同盟相手としてっ最適である」という無言のアピールがある。そのような内容をしっかりちょみ執る必要があるのではないか。

今回のBRICSに、インドネシアなどは「経済関係のみ」ということを主張しているが、取材してみると、ロシアや中国はそのような感覚は少ない。そのような内容を見ていれば、この狙いはおのずと見えてくるし、また参加国の「同床異夢」も見えてくるのではないか。

そのうえで、日本はこれをどのように生かすかということなのであるが、やはり日本国内でこんなに混乱していては難しいであろう。まず日本は、政治的に安定させるべきである。