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なぜ声/音は全てと溶け合うことができるのでしょうか?

2024.11.03 03:56


① 倍音とは


ピアノの「ド」を鳴らすと、私たちは「ド」の音だけ聞いていると思います。ところが、私たちは「ド」以外のたくさんの音を同時に聞いています。 (「ド」の上に、オクターブ上のド、ソ、ド、ミ、ソ、シ♭、ド、レ、ミ、ファ♯、ソ。。。。。と重なっていく音の物理的現象です。

このように、ひとつの音(基音)を鳴らしたときに、同時に重なって鳴っている音のことを倍音といいます。この倍音の重なり方によって音色がきまり、声や楽器に美しい響きを与えます。


② 倍音は骨で聴く


人間の可聴域は20ヘルツから2万ヘルツですが、近年の研究では10万ヘルツまで聞こえることがわかってきました。この可聴域を超えた音は、耳ではなく骨で聴く骨伝導超音波(bone conducted ultrasound)と呼ばれています。


超高周波の倍音が多く含まれる声や民族楽器・クリスタルボウルを聴くと、体がブルブル振動するように感じるのは、まさに聞こえない音を体で聴いているからです。


面白いことに、耳から聴く音は脳の聴覚野だけを刺激しますが、体で聴く超高周波音は脳全体を刺激します。つまり超高周波倍音は脳を活性化するエネルギー源でもあるのです。


疲弊した人々が海や山に行くのは、自然の中に響いている超高周波倍音を聴いて、体や心のバランスをとるためだといわれています。



③ 声の倍音は霊性を開く



人の声にもまた、無限に重なっている倍音が響いています。人が声を出すと、内側で響く声と外界で響く音が共鳴し合います。


たくさんの人が同時に声を発すると、莫大な量の倍音が空間を満たします。音は必ず共鳴しますから、音(声)が多ければ多いほど、より響き合い共鳴し、また新しい音が生まれて増幅し合います。

やがて自分の内側で響く声と周りの人の声の境界線が失われて、ひとつに溶け合います。

振動によって感じる倍音の世界は、聞こえない音を聴く、見えないものを見る、気配を察知するという知覚や意識の拡大に通じます。無限に重なる倍音を感知することは、やがて無限の神の周波数に近づき融合していく道でもあります。