【活動レポート】育休を自分も育てる時間にしよう~有意義な育休を過ごすママのケース紹介~
育休コミュニティ初の対外イベント「育休を自分も育てる時間にしよう~有意義な育休を過ごすママのケース紹介~」を開催しましので、その模様をご報告します。
■開催概要
日程:2018年12月14日(金)10:30~12:30(10:15受付開始)
会場:RYOZAN PARK巣鴨
■プログラム
イントロダクション:育休コミュニティよりごあいさつ(代表の栗林より)
第1部:パネルセッション:自分らしく育休を過ごすとは?
第2部:ワーク&トーク:私自身の育休について考えよう!
会場選びからイベントバナー作成、告知、登壇者のスタイリング・メイクアップ含む当日の運営まで、すべてコミュニティメンバーのみで作り上げ、メンバー一丸となって準備を行ってきたこのイベント。
おかげさまで、オンライン含め100人を超えるお申し込みをいただきました。
会場に来てくださった参加者の方は、ほとんどがベビー連れのママたちでしたが、中にはお子さんを預けて単身参加されている方、臨月の妊婦さん、男性の方もいらっしゃいました。
オンラインでは、約40名の参加者が続々とzoomに入室。初対面の顔合わせのため、少し緊張した雰囲気が漂っていましたが、代表の栗林さんから育休コミュニティの紹介、コミュニティへの想いが語られると、オンラインで聞いている参加者にも会場の熱気が伝わってきて、グループに分かれて自己紹介する時には、「こんな機会を待っていました!」と語る人もおり、和やかなムードでお互いに挨拶することができました。
第一部 パネルセッション「自分らしく育休を過ごすとは?」
Q1 育休中にやってきたことは?
(小椋)
1人目の時は英語の勉強。
早生まれだったので、無認可保育園に入れて急に復帰することになり、何もしてない!という焦りがありました。
2人目は楽しみな気持ちで育休に突入しました。
育休コミュニティで英語部を立ち上げ、英語×アートのイベントを企画したり、1月からコミュニティメンバーに向けて勉強会を始めたりしました。
(池田)
1人目の時はベビーマッサージに行ったり、ヨガに行ったり、子供とイチャイチャして過ごしました。復帰後の配属先が決まっていないことが不安だったので、上司に相談して、育休中にweb解析士の資格を取って、新組織づくりに関わることになりました。復帰後の子どものことについては考えていなくて、復帰してから、病児対応などまるで自転車操業のようにやりくりしてました。
2人目の時は英語やスイミングなど子どもの習い事をしたり、地域のママと交流して過ごしました。
3人目になってようやく外に目が向くようになりました。週4在宅ワークを実現した経験などをもとに、「両立サポート座談会」というものを開催しています。
(司会)
皆さん1人目の時はとにかく何かをやっていた!という感じですね。
(池田)
何かを残さなきゃ、作らなきゃ、という焦りと不安から動いていたって感じですね。
(小椋)
私は自分を精神的に落ち着ける方法が英語だったんだと思います。ニコニコしていられるための自分のケアというか…
(司会)行動することも大事ですが、やらないことを決めること(手放すこと)も大事ですよね?
(栗林)
あれこれ手を出しすぎて、エセ充実みたいになるのもどうかと。自分は何になりたいのか?何をやりたいのか?ただ忙しいことが良いことなのか?考えるのがいいと思います。
Q2 育休に抱いていたイメージ
(栗林)
子供ができること自体「悪」でしたね(笑)!妊娠がわかった時、泣いて家を飛び出したくらい。旦那が後ろから追いかけてきたという(笑)。
今まで築き上げてきたキャリアが終わりか…これからは迷惑をかけないように静かに仕事をしていかなくてはいけないのか…といった気持ちでした。
でも、この転機を活かさない手はない!という気持ちに変わっていきました。
(司会)
それぞれ取り組んだことに、なんでチャレンジできたと思いますか?
(小椋)
仲間と機会があったからだと思います。元来闘牛みたいな性格もあって…(笑)あと目標を立てるのが好きですね。
(池田)
私が育休に抱いていたイメージは、子供と向き合うことと仕事の準備をすることのみでした。でも3人目の育休のテーマを「子どもを言い訳にしない」「会社に遠慮しない」この2つを合わせて「Stay foolish」に決めました。
(司会)
会社に遠慮しない…大事なことですが、難しいのでは?
(池田)
子供を預けるからこそ、自分のやりたいことをやりたいと考えています。
Q3.自分の「好き」や「やりたい」の見つけ方
(栗林)
自分の中の違和感を大切にすることです。
2人目の育休時に、もう一度、過去に携わったことがある育休プチMBAやママボノ、ママボランなどをやって…ということもできた。いざやろうとしたときに、私の中の心のセンサーが「本当にそれやりたいの?」と自分に問いかけて、「いや、そうでもないな…。それはもう、他の誰かに任せよう。」と思ったんです。
「私だからチャレンジできることって何!?」とすごく考えたときに「そうじゃないなぁ…」と自分の中で違和感を感じたところから、育休コミュニティを立ち上げたという経緯があります。
また、最初から100点を狙わないということです。考えながら動くこと。
育休コミュニティの立ち上げも、紆余曲折して何度も曲がりカーブしながら動いてきました。
(小椋)
好き嫌いがはっきりしているので、好きなことっていうのは私はわかりやすいタイプです。子どもができてからは好きなんだけどできない、とできない理由を集めて諦めてしまっていた時期がありました。そこで、逆にどうやったらできるのかな!?とできる理由を探し始めたことが「好き」や「やりたい」を見つけてできるようになった転換点かなと思います。
(池田)
1つのやり方かなと思うのは、小さな頃の夢や就職活動に選ばなかった道を思い返してみるのもいいのかなと思っています。私は小さな頃から幸せな家庭を築きたいという夢を持っていて、それを自分で実現できたのは、好きな仕事も、好きな子育ても両方がんばってこられたからかなと思っています。そうやって幸せな家庭を築くやり方があるんだと思った時に、他の人で困っている人、例えば育児があるから何かを諦めちゃっていたりとか、仕事をしたいのにできない…等、幸せになれていない人を助けたい…と思って、育児と仕事の両立サポートをするということを決めました。今やっていてすごく楽しいです。
Q4.子育てとのバランスのとり方
(池田)
難しいですよね、周りからは子供はちゃんと育っているの!?と言われますし 笑、育休楽しんでいるなぁという目線も感じます。あと、両立サポート座談会に参加した約20人の皆さんと接していて感じたのは、人それぞれの形があるなと思っていて、自分が良いと思ったらそれで良いわけで、
みんながこうしなければいけないということはないと思っています。
私自身で言うと、子供が習い事をしている時がキラキラしていて楽しそうだなぁと感じているので、スイミングや英語などの習い事を曜日で区切って、月金は長女、火水は次女、木曜長男と決めて子供と一緒に過ごす時間を楽しんでいます。土日は家族と過ごす時間、残りの平日の時間は私の時間として、両立サポート座談会をしたり、ホームページを更新したり、友達とランチをしたりして、私はこのスタイルだと決めていますね。
(司会)
英語ってモチベーションを維持し続けることが重要で、しかも元気でない時でもやらないといけないですよね。どうやってその辺をやっていますか?
(小椋)
短期集中なのか、もしくは一緒にやってくれる誰かがいるのか。あと、英語をなんで勉強したいのか。目的、目標ですよね。楽しいかどうか、楽しくする工夫も大事ですよね。
歌で勉強したり映画を観たりして、そのことも「勉強」というラベルをつけて、ゆるく長く続ける、そして時に、がっつりやりたい時にやる、ですよね。
(司会)
子育てだけでも大変なのに、さらにそこに+勉強!となるとしんどくなるから、funの要素を入れるということですね。
栗林さんは、育休コミュニティ以外にも、いろいろされていらっしゃると思うのですが、どうやって時間を確保してやりくりされているのかお子さんも歩き出して大変だと思うのですが、その辺どうされていますか?
(栗林)
まず前提として、無理をしないことですよね。無理をすると自分も子供もお互いイライラしちゃう。時間がどうしても限られてしまうので、特に、2人目、3人目となると、9時に保育所に預けて家事してあっという間に4時のお迎えに行かなきゃ!となって1日がびっくりするほどあっという間で思ったより時間がない。だからこそ、やりたいことを1個に決める。何個もあると、できなかった時に落ち込んでしまうので。1個できたら上出来位で思っておく。そういう気持ちで自分にゆるくしておくことですね。
あと、上の子どもがどうしても赤ちゃん返りのようになってしまっていて、上の子と過ごす時間が激減しているので、時々保育園を休ませて、上の子と2人でデートする時間を作っています。それで赤ちゃん返りがなくなるわけではないけれど、私はここまでやったんだと、自分の中での満足度を上げることで折り合いをつけています。
(司会)
皆さん、ごめんね!と言いつつも、その気持ちを払拭するためにもお子さんと集中して過ごす時間を確保したりコントロールしているということですよね。
Q5.4月までの残りあと4ヶ月、お勧めの過ごし方は?
(池田)
復職という観点では、まずは、復帰後の1日のシュミレーションを立ててみること。それで生活してみることが大事です。こんなに偉そうなことを言っていて1人目の時、何にもしてなかったんですけどもね 笑。
朝起きる時間も違うし、子供を預けている時間は、一切日常の家事をせずに過ごすともしかしたら自分の時間もできるかもしれませんよね。お迎えの後は、バタバタでお風呂、ご飯や洗濯、片付け、寝かしつけなど今からやっておくことで、子どもも生活リズムに慣れることができますよね。復帰のシュミレーションにもなるし、自分の時間が意外とできることに気づくと思います。
(小椋)
戻ったらできないことをやりたいです。復帰したら自分の時間は思ったほどないので。子供と過ごすっていうことでも良いですよね。
(栗林)
あと4ヶ月しかないどうしよう!と言うふうに結構焦っていらっしゃる方が多いと思うのですが、4ヶ月って、結構ありますよね。焦って4ヶ月を過ごすのか、さぁここから有意義な育休にするぞと思って過ごすのかで、だいぶ満足度は違うと思っています。この後の復帰後のパワーにもつながると思います。有意義に過ごすポイントとなるのは、何かをやろうとしたときに、本当にそれ、自分がやりたいのかなと自分に問うてほしいんですよね。それはなぜなの!?って。上司から評価がもらえるから等だと、もらえない時もあるじゃないですか。それでも本当にやりたいのかとか、本当の本当にやりたいこと何なのかというのを自分に問うて、それでもやりたいと思ったものをやるのが、有意義になると思います。自分に問うて答えが出ないものは、実は本当はやりたくないものじゃないかなと思うんです。そういう時は、潔くすぱっと切って、別の行動をしたほうが、個人的には有意義に過ごせると思うんです。
(司会)
これから4ヶ月間、何かを加えるとしたら何をしますか!?
(栗林)
育休の概念を変えたいと思っているんです。だからこのコミュニティを立ち上げたし、育休の概念を変えるものならどんな形であれ、登壇であったり、ママ友と話すであったり、何でもやりたいんです。でも逆に、そこに付随しないものは切り捨てていきたいです。やりたいことにパワーを集中させたいので。家事を含めて 笑。
(小椋)
やせたいです 笑。今、パーソナルトレーニングに通っていて、そこで学んだ事は、目的意識を持ってトレーニングすると、筋肉に効くんですよ。何事も、やっていることがどこに効いているのかな⁉︎と考えながらすると、効果的かなと思います。
(池田)
仕事と育児を両立させてキラキラしているママを増やしたいと思っているので、そこに向けてできることを増やしたいです。家事については、育休中なのに、タスカジさんを使って作り置きをしてもらったり、大掃除と言う名目で、おそうじ本舗さんに、掃除をしてもらったり、自分じゃなくてもできることというのは、外注もしています。これも、育休中にやっておくことで、復職後いきなり使うのではなくて練習になるというふうに思って、自分の時間を作って、両立サポートへの時間もつくっています。
【参加者からの質疑応答】
Q 復帰後のシミュレーションとは、具体的にどんなことをしましたか?
(池田)タイムスケジュールを組んで、実際にその通りに生活してみることです。
(小椋)上司に会いに行きました。戻ってからの働き方の相談をしたり、宣言をしたり。
Q 自分の時間をどうやって確保していますか?
(栗林)人の手を借りてます。ベビーシッターも祖父母も夫も。夫との間に「好きなことを我慢しない」というルールを設けています。
(司会)旦那さんへの遠慮のようなものはありませんか?
(小椋)旦那を褒めちぎることですね(笑)!褒めて伸ばす。
(池田)うちは夫が自転車通勤で保育園に近いので、呼び出しやお迎えを夫にも協力してもらっています。
Q いろいろな活動をするにあたって、旦那さんの理解度はどうですか?
(栗林)むしろ旦那を巻き込んでいます。初めは他人事のようにしていることもあるけれど、「チーム家族」なので。これから先、介護問題などもあるし、明日は我が身、誰でも制約人材になる可能性はあると思っています。
Q 活動に向けて1歩踏み出せたのはなぜですか?
(小椋)家族や友達に話しました。キラキラな意識高い系の人に思われそうでちょっと恥ずかしかったけど、意外とみんな応援してくれて、1歩踏み出すきっかけになりました。
…まだまだ聞き足りないこともある中、ひとまず第一部のパネルセッションはこれにて終了。
会場では、休憩を挟んだのち、
第二部 ワーク&トーク「私自身の育休について考えよう!」
が始まりました。
少人数のグループに分かれ、「残りの育休をどのように過ごせば、自分はワクワクして復職を迎えられそうか?」を考え、共有。
参加者のみなさんは、パネルセッションやワークを通してますます考えや気づきが深まった様子でした。
【オンライン参加者からの感想】
オンラインからも、登壇者3人の想い、我が子をあやしながら真剣に話を聞く会場のママの姿の様子が、リアルに伝わってきました。(ベビーの可愛い声の大合唱も!)
そして、ふとzoom参加者の画面に目をやると、スッピンで部屋着で、まだ産後数ヶ月経たない赤ちゃんを抱っこしてあやしながら、真剣な表情で話に聴き入るママの姿がちらほら。
赤ちゃんのお世話中心で、睡眠もまだ安定しない時期、赤ちゃんの命を守らなければ!と張り詰めていた気持ちを抱え、でもなんとか社会とつながりたい、大人としゃべりたい、と思っていたかつての自分の産後の姿と重なり、当時の気持ちを思い出し、目頭が熱くなってしまいました。押しつぶされそうな気持ちの時に、同じような想いの仲間がいる と知ることが、どれだけ救われることか。距離や赤ちゃんの状態の影響を受けずに、リアルよりも気軽に参加できることも、オンライン参加の良さだなぁと実感しました。
登壇した3人のパネルセッションを聴き終え、質疑応答を聞いたあとのグループごとの感想シェア会では、最初の緊張はすっかりなくなっていました。
登壇した3名について、こんなに育休を前向きにとらえ、アクティブに自らをバージョンアップする期間として活用している人たちがいるんだ!というプラスの衝撃の感想続出!また、質疑応答に出てきた内容について、さらに我が家ではどう工夫しているのか…使っている外部サービスは!?心の持ちようはどうしている!?等、話は盛り上がりました。
誰からともなく、これからも有意義な情報はシェアしていきたい!との意見が出て満場一致。Facebook上でやり取りができるようお互い登録し合い、新しい出会いと、育休仲間が全国にいるんだ、という心強さも得て、会を終えることができました。
ご参加くださった皆さま、あらためましてありがとうございました。
今後も育休中の皆さんを中心として、有意義な情報や場をご提供できるよう、努めてまいります