映画『未来を乗り換えた男』
映画『未来を乗り換えた男』(2019)
ドイツ・フランス合作
監督・脚本:クリスティアン・ペッツォルト
出演:フランツ・ロゴフツキ/
パウラ・ベーラ/
ゴーデハート・ギーズ/リリエン・バットマン/マリアム・ザリー/
バルバラ・アウラ/マティアス・ブラント/セバスティアン・ハルク/
エミリー・ドゥ・プレザック/アントワーヌ・オッペンハイム/ユストゥス・フォン・ドーナニー/アレックス・ブレンデミュール/トリュスタン・ピュッター
予告編を観て気になってて。
あぁ、おフランス映画。
説明はバッサリ、でも確実に状況説明のセリフややり取りはあって。
詩的。
というより小説という原作の媒体を映画に盛り込んでいて。
最近に観た『それだけが、僕の世界』とか『アリー/スター誕生』みたいに、
やっぱり主人公目線、または芯が主人公でいてくれた方が観やすいんだなと思ってたけど。
や確かに主人公は主人公で中心にいてくれたけど、
語りが、
一人称ではなく。
それこそ、小説のごとく、彼周りを見ながらストーリーを追える
超第三者の語りだったこと。
これがまた不思議な感覚で。
映画館の客席全員がそれぞれ小説を読むたいな。
主人公を客観的に捉えるというか、
観てる側と主人公との距離感が、絶妙で。
脚本?監督のセンスというか、手腕なのかな、なんて。
第二次世界大戦の頃のナチス政権、迫害、逃亡等の問題を
現代のフランスに持ち込む。
ど平和な日本でのほほんと生きてる私には
いまいちピンと来なかったけど(バカが憎い←
でも、歴史的避難や人権に関する感覚、常識は
現代にも残っているものだと、気づいて。
日本いおいても、韓国関連を思い出すと腑に落ちたり。
今ことに限らず、未来に対しても、警告してるみたいだったな。
映像はとても洗礼されてて…
フォトジェニックな色味、シーンばかり。
それが語り手の手段と、まぁ合うこと。
また、衣装も。
気付きやすいけど、気づいた時には
急にドキドキが止まらずで。
あぁー
こういう“仕事”、効果、
とても好き。
あの魅力的な女優さん、パウラ・ベーラが、
まだ22歳と後で知ってビビった。恐)
お、恐ろしい子…←
あの大人な雰囲気はなんだったんだよ。
夫の話をしながらいちゃつくことに関しては、
その若さで許される気もしたり。
(そこまで若いとは気づかなかったけど)
最後のエンディングが、あまりに作風と違ってて、
え、戸惑ったのって、私だけ???←
歌詞は確かに映画に沿っていたみたいだけど。
あの雰囲気からは、最後の未来はハッピーエンド的なことで解釈して良いのかしら。
手のひら返しが小さく何度も起きるけど、
サスペンス?ミステリー?と言っていいのか。。
表情からは読み取りやすいけど、どうなんだろう。
関係者からあれこれ聞きたいことがあちこちあるよ。惑)
ただではいかない作品。
単純なようで、1人の人間の存在意義とか、
世間とか、人権、過去と、未来。
シンプルなフリして、くせ者だった。
そして邦題にも、ちょっと納得。
しっくり。
“未来”の、“乗り換え”。
なぁる。
嫌いじゃなかったなぁ。ふっふ。