「人生の歌」
このタイトルの曲を作ったのは、確か23、4歳の時だったと思います。
当時、東京の会社に勤めて神奈川に住んでいたのだけど、京都の友人つながりで京都の劇団さんの劇伴を作らせていただく機会がちょくちょくありました。
「亡き王女のためのパヴァーヌ」というタイトルのお芝居の音楽を作ってみることになり、台本はかなーり暗い内容だったと記憶しているけれど、お芝居の内容より主演女優さんが途中で嫌になって抜けてしまったとかなんとかトラブルの話の方が印象に残っております。
さて、そういうタイトルだったので、私はモーリス・ラヴェルのあの名曲を下敷きにして暗いお芝居の内容に似合いそうなテーマ曲を作った次第。
え?!一体どこがあの名曲を下敷きに???と思われるでしょうが、メロディラインをあの名曲のメロディラインを少し拍子を変えてバックに流すとほぼハマるように作ったのでありました。(最初のバージョンでは、名曲の旋律をストリングスでバックで流しました。)
後に作ったバージョンの数々はどちらかというと明るく前向きな印象の楽曲に仕上がっていると思いますが、元々はやや暗く激しく終わる感じでした。
そのお仕事をいただいた頃の私は今以上に超絶未熟の下手くそ大全開だったので、作った曲はボツとなり、イントロ部分だけ劇中で使用されました。
でも自分はその曲を気に入ってしまったので、何度もリアレンジしてネット上で公開することとなります。(何人ものミュージシャンの方々のお力を借りてLiveでも演りました。)
この曲は私の”Sigil Project”の代表作といってよいと思っております。
親愛なるogdさんがこの曲を聴いて、彼なりの精一杯のアレンジをほどこして投げて下さったので、それに呼応して私も多くの村人達の生命感を盛り込もうとピッチチェンジ使いつつ歌ったのがこちらの音源。二人して全力注ぎました。この曲にはいくつもの音源がありますが、唯一自分以外の方のアレンジによるものです。
他のバージョンも自分にとっては特別なものばかりで、これまで利用させていただいた投稿サイトではどこでも投稿してきた音源達ですが、YouTubeに関してはどうにも動画を作るのが難しい作品なのでこれまで投稿していませんでした。
もう動画はいいからとにかく興味をもってくださる僅かな方々だけにでも聴いていただけたら嬉しいなと思い、他の音源もこのリンクからだけの限定公開でアップしました。
今は連絡取れない方々も演奏してくださっているので限定公開としております。
ちなみに、浦さんが唄ってくださったバージョンは、某レコード会社からコンテスト参加のお誘いをいただいたのですが、バンド活動しているわけではないのでお断りせざるをえませんでした。
自分にとって宝物の音源達です。