県民投票を封じる「抜け穴」を自民議員が伝授? 沖縄で広がる混乱
2019.01.17 01:40
"県民投票に関する無作為の世論調査では、「賛成」と回答した人が74%を占めた。不参加表明した5市でも、いずれも過半数を超えている。
そうした人たちの投票の機会を奪って良いのかーー。実際、反発の声も広がっている。
沖縄県弁護士会は1月11日付で、「投票資格者の政治的意思を表明する権利をないがしろにし、直接民主主義の意義を没却する、由々しき事態」とする会長声明を発表。
「たまたま居住している地域によって投票できる者とできない者が生じることは、法の下の平等の見地からも、極めて不合理」として、不参加を表明した首長を批判している。
また、ネット上では、「すべての沖縄県民が等しく参加できるように、沖縄県内の全市町村で実施されることを求めます」とする署名も始まり、すでに1万筆が集まっている。主催者は、以下のように訴えている。
このままでは住んでいる場所によって、投票権を行使できる人とできない人とが生まれることになります。
実施が決まった県民投票の機会を首長と議会が奪うことは、住民の意思を反映させることを拒むようなもので、日本に暮らす国民として看過するわけにはいきません。
宜野湾市を相手に損害賠償を求める訴訟を起こしたり、沖縄市に行政不服審査を求めたりする動きも出ている。
さらに1月15日には、県民投票の実施を求めて署名活動を行った「辺野古県民投票の会」の代表の元山仁士郎さんが、宜野湾市役所前でハンガーストライキを始めた。今後も、こうした動きは拡大しそうだ。"