「暗記のチャンピオンが使っている記憶術」から学んだこと3つ
先日こんな記事を見つけました。
記憶力の世界大会におけるチャンピオン達が、どんな方法で何万桁にも及ぶ数字を暗記しているかという内容の記事。
この人たち、トランプの1デッキの並びとかを2分もかからず暗記しちゃうんですってよ。すごいですよね。
そういえば、以前にもこのブログで記憶術のスペシャリストをご紹介しました。
「え、こういう人たちはもう最初っから脳みその仕組みが全然違うんじゃないの?」と訝しがる人も多いと思います。まぁ、たしかにそんな側面もあるかもしれません。
ただ、そんな世界チャンピオンの一人であるミュランさんがこんなことを言っているので聞いてみましょう。
「優れた記憶力を持つためには天才になる必要はないといえます。もしあなたがいくつかのコツを正しく習得できたなら、自分で自分の記憶力に驚くことでしょう」
世界チャンピオンにはなれなくても、日常で暗記を使うことは多いですから、チャンピオンがこう言うのなら、記憶術の方法だけでも参考にしたいですよね。
そうそう、書いていて思ったのですが、僕の場合、「●●術」って響きがすごく好きなんですよね。「節約術」とか「コミュニケーション術」なんて字面だけでワクワクします。忍者か。
でも全然自分に関係ないことでも「●●術」って聞くとなんだかテンション上がりませんか?上がりませんか。そうですか。
はい、話を戻します。
記事によると、効果的な記憶術のポイントは、「記憶の視覚化」だといいます。
記憶を目に見えるイメージに置き換えることで、脳に残しておきやすくするとのこと。具体的にはこんな方法があるそうです。
古代ギリシャの時代に考案された「ロキ法」という記憶術です。ロキ法は「場所法」「記憶の宮殿」とも呼ばれ、現実でも架空でもよいので任意の場所を思い浮かべて、その場所に記憶したいものを配置することで記憶します。「場所についての情報は長期記憶として保存されやすい」という特性を生かしたこのロキ法を使って、円周率を6万5536桁も暗記した人物もいるとのこと。
そういえば、あのタモリさんも「ストーリーを使って記憶する」記憶術の使い手だという話を聞いたことがあります。もしかして前世は忍者だったんでしょうか。違いますか。そうですか。
で、実際僕も試してみてあることに気付きました。3つにまとめてその気付きをお伝えしましょう。
何事も最初にパワーがかかる!
どんなにいい方法も、やっぱり今までやってこなかったことをするわけですから、心と体と頭に少なからず負担はかかります。あと時間的にも。
この「最初にかかる負担」を超えられるかどうかが、その方法を利用できるかどうかの分かれ道だと思います。
ここには「セルフエフィカシー」や物理的な時間の要素が絡んできますよね。どちらにせよ、確かな覚悟を持って臨まないと、どんなにいい方法も結局身になりません。
これは記憶術だけでなくて、どんな方法についても同じだと思います。
だから逆を言えば、身につけたい方法論があるなら、とにかく最初にパワーをかけること。
時間もエネルギーもそこに費やして、次の日からなるべく少ないエネルギーで続けられるように、最初になんとなくの方法を掴んでおくことです。
もちろん、自分への自信が足りない子や勇気が出ない子は、誰かの強い後押しが必要です。僕らや親御さんの役目がこれに当たるわけですね。
世の中に「これは素晴らしい!」という方法論は数多くあれど、続けてみなければもちろんその効果は発揮されません。
どんなにいい勉強法も、まずはやらねば。そう、もう一つの気付きは、そのことです。
やってみないと合っているかどうかもわからない
実際に僕も記事で紹介されている記憶術を試してみましたが、「ロキ法」は意外と効果的でした。
妻とよくやる「覚えるしりとり」でも活用できました。
あ、「覚えるしりとり」とは、昔たしか「マジカル頭脳パワー」という番組で実施されていたゲームで、しりとりしながら、今までの回答を全部言っていくという何とも修行のようなゲームです。
「りんご」→「りんご ごりら」→「りんご ごりら らっぱ」みたいな感じで続いていくわけです。
僕らはよくこれを「人名縛り」とかでやるんですが、僕が「ロキ法」で想像した宮殿の中で、柱の陰から木村拓哉と役所広司が顔を出している姿は壮観でした。一発で覚えられましたね。
ちなみに、冒頭の記憶術の記事で紹介されているもう一つの方法「メジャーシステム」に関しては全然使えませんでした。複雑なのは苦手みたいです。
こんな風に、実際何度か使ってみないと何が自分に向いているかなんてわかりません。
ある程度経験を積めば、「あ、これは私に合わなそう」なんてわかってくるのかもしれませんが、そうなるためにも経験が必要です。
『失敗できるときに失敗をしておくことの大切さ』でも書きましたが、失敗できるうちにたくさん挑戦して、挑戦癖みたいなのをつけておくといいですね。
よく「すべての自己啓発本に書いてあることは、やればできる、やらねば一生できないということだけ」なんていう人もいて、もちろんその真偽は不明ですが、「やること」ってやっぱりそれだけ大事なんですよね。
やれば、成功も失敗も、経験になります。
そんな経験の寄せ集めが、いつの間にか、これからの人生で役に立つキラキラした宝物になるかもしれませんもんね。
正解がすぐに見つかるほど、人生って簡単なものじゃありませんから、迷う道中も、ぜひ宝探しだと思って楽しみながら。
応用には、基礎が大事
最後にご紹介する気付きは、ごくごく当たり前のことです。
それは、せっかく最高の「●●術」も、それを使うまでに必要な基礎が抜けていれば、意味をなさないということ。
魅力的な方法論は数多くあれど、それを使えるレベルにまで達していなければ、それはあなたにとって効果的な方法にはなり得ません。
「りんご」を知らなければ「りんご」が覚えられないのと一緒です。
また、どんなにいい方法が記事に書かれていても、それを読むことができなければもちろん使えませんしね。
応用が必要そうな方法なら、まずは基本の徹底から。
勉強だってそうですよね。勉強の仕方の基礎が身についていないのに、「●●術」だけ追い求めても習得できるはずがありません。
基本的な行動や知識はもちろん、円周率を暗記するのも「円周率とは何なのか」という理解があったほうがいいし、「効果的な勉強術」を実践するにも学習習慣がないと結局続きません。体調不良じゃ暗記もできないし、続ける力がなければ何でも宝の持ち腐れです。
派手な「●●術」に目がいきがちですが、まずはそんな基本の徹底から。亀仙流の教えと同じですね(わからなければスルーで大丈夫)。
結局、やるべきことをやるかどうか。
目の前にある困難に地道に向かっていくことから、すべては始まるのです。
忍者も火遁の術ばっかり練習していて修行サボって肺活量がなければ技の効果半減ですからね。この喩えいりますか?いりませんか。そうですか。
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忍法当たり前のことが当たり前にできる人が一番強いの術。