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ツダ ケイタロウ

サプライズ。

2016.02.21 14:07

iPhoneのお話からもうひとネタ。

今では誰でも持っているiPhone。(世界的に見るとAndroidの方がシェアが高いようだが。)


使い初めの設定は決して簡単ではない。特に女性なんかはニガテな人も多いのでは。


そのおかげで、ここまで普及する以前はむしろ

「流行らない。」とまで言われていたそうだ。



当時(ガラケー全盛期)、その時最も伸び率を持っていたケータイ会社の売り文句は確かこう。


【顧客満足度NO.1】


お客様の要望に応えられるケータイを作る。

もちろん大切な事。


しかしながら、その直後。当時唯一iPhoneを契約の権利を持っていたケータイ会社に一気に抜かれてしまった。


「ケータイにどんな事を求めるか?」


そんなアンケート調査をこまめに行い、常にお客様の声を聞き続けていたのに。




その構図は例えばこんな感じ。


彼女とデート。


「彼女の好みを聞いとかなければ!」


「何が食べたい?」「ニガテなものは?」

「どこに行きたい?」「何がほしい?」


いろいろ聞いて相手を知るのは大事なコト。


相手の要望を全部かなえてあげれば、

きっと満足はしてくれるだろう。

きっと嫌な思いはしないだろう。


初めは。


毎回このやりとりがあったら、

きっとウンザリしてくる。


でも「聞かなくてもわかってくれる。」ようになれば…


安心感は与えてあげられるようになるかも知れない。


それでも残念な事に、だんだんと飽きてくる。


満足はできても、「感動」はない。



やはり「感動」を生み出す要素は、シンプルに…


『サプライズ』


自分が思ってもいなかったタイミングで、

思ってもいなかった嬉しいことを仕掛けられたら、

誰もが「感動」をする。



話をケータイに戻すと…


初めは流行らないと言われていたiPhoneは、きっとお客様が想像も出来ないような事が可能になるという「サプライズ」を与えてくれたというコト。


美容師で言えば、とにかく要望を聞きお客様に合わせていれば満足はしてくれるかもしれない。

「再来」はしてくれるだろう。


それも大事なコトだ。


でも「あきらめていた髪型」とか、

「できないと思っていたスタイリング」とか、

「たった一言のアドバイス」でもいいかもしれない。


何かをキッカケに「感動」してもらえるような時こそが、「再来」ではなく「指名」に変わる瞬間なのですね。