国家の体をなしていない <追記>
明日11月11日は、世界平和記念日・第一次世界大戦停戦記念日だから、国防についてつらつら述べよう。
戦前の「ゾルゲ事件」は有名だが、戦後もスパイ事件が数多くある。産経新聞の下記の記事もその一つだ。
日本には、スパイ活動そのものを取り締まる法律がないため、国家機密の漏洩(ろうえい)を含むスパイ事件を取り締まることができない。余罪で取り締まるしかないのだ。
世界中どこの国にもスパイ防止法があるのに、我が国にはない。戦後、何度もスパイ事件が発覚しているのに、スパイ防止法が制定されないのだ。
これが異常でなくてなんだというのだろうか。この体たらくで、国の安全も国際的信用も保持できるわけがない。
日本は、いつまでも米国の属州・植民地のままで、真の独立国家たり得ず、対等な関係を築くことができない。
このような現状を鑑みると、「ゾルゲ事件」のように、国家の中枢にまで工作員が入り込み、スパイ防止法が制定されると困る連中がスパイ防止法制定の動きを握り潰しているのではないか、スパイ防止法があった戦前においてすら「ゾルゲ事件」が起きたのだから、橋本龍太郎首相が中国のハニートラップにひっかかったように、政界・官界・財界の主だった連中がスパイ(米国も含む。)の手先となっているのではなかろうか、と勘ぐりたくなる。
このように我が国が国家安全保障上危機的状況に陥っているというのに、テレビ局は、公共性が低いくだらない芸能・グルメ・スポーツ情報や政治的パフォーマンスなどに時間を費やして、公共性が高い国防問題などに優先的に時間を割かず、国家存亡の危機から国民の目を逸らさせ、愚民化を推し進めている。
初代内閣官房安全保障室室長の佐々淳行(さっさ あつゆき)氏は、生前、「ネタは上がっている。スパイ防止法さえ作ってくれれば、いつでも逮捕できるのに。」と悔しそうにおっしゃっていた。
佐々氏の無念を晴らす日が訪れるのだろうか。
<追記>