国際社会を欺く拉致国家の政府発言
スイスのジュネーブで第80回子どもの権利委員会が開催されている。
今までは国連と言うと左派の自称人権派が,虚偽DVを100%保証した制度におけるDVや虐待の増加傾向を説明するなど,拉致ビジネスに有利な国際世論形成に悪用されている印象があった。
昨年は,この時期に,かつての実子誘拐被害児童が発表を行うなど,ようやく日本の自称人権派達の手がける人権蹂躙問題が明るみに出始めた。
今回は,幾つかの意見書が国連NGOから提出され二人の委員が,片親に因る子の拉致と親子分離強要に関連する質問を取り上げることに至り,日本政府団が,それに対しての回答を行った。
関連した質問には以下の3つがあった。
- 離婚後に単独親権制度を維持する理由
- 離れて暮らすことになった親子の面会交流の実態
- ハーグ子の奪取条約への対応
果たして誠実に日本政府が回答をしたのか,録画を見て確認をしてみよう。
離婚後共同親権にしない理由
日本政府は,離婚後に片親から親権を剥奪する単独親権制度を続ける理由として,日本の両親は離婚後に高葛藤となり,養育の協力関係を築くことが難しいと説明した。
これは,原因と結果の因果関係を無視した拉致国家の政府らしい見解だ。
他国では,片親に因る子の拉致や親子の分離強要をするような親には,監護権を持たせないが,日本では拉致や親子分離強要を優遇し,共同養育を希望する親を非常識として扱い,独占監護を主張する先手実効支配親に監護権を独占させる裁判所実務の運用があるのだから,それが共同養育を阻害している原因であることは間違えが無い。
その結果として当然に高葛藤になるのだが,高葛藤にさせておきながら,高葛藤だから共同養育が出来ないという説明を行った。
国内国会で答弁してきた通りのふざけた内容だが,因果関係を理解できない,その論理思考力の低さを国際社会に露呈したことになった。
国会議員が議論を重ねている?
その気が無いのにある振りをして誤魔化すのは,様々な問題における日本人の悪慣習でもあるが,日本には,共同親権に慎重な意見があり,超党派の議員連盟が議論を重ねていると説明をした。
共同養育支援法(旧親子断絶防止法)の議員連盟のことであろうが,その議連は既に5年以上何の成果も出さずに被害者達の陳情を吸収無力化し続けている。取り返しのつかない時間が奪われ続けている切迫した状況にも関わらず,何十人も居る議連議員で,昨年の国会で片親に因る子の拉致や親子分離強要の問題を追及したり議論を提起した議員は1人たりとも居ない。
議連の総会も2回行われただけだ。その内容も,選挙後に役員がかわったことと略称を変えること,養育費の徴収強化を話し合っただけで,子どもの権利条約やハーグ子の奪取条約の理念に違反する親子分離強要の横行についての議論は一度も行われていない。
単独親権は民法で規定されていることから,閣法の法制審議会が必要とされるところ,法制審議会委員を組成しないで問題に対処している風を装い現状維持をする為に,強制力の無い理念法の議員連盟が存在していると推認できる政府答弁だった。
日本の拉致ビジネスを維持したいのは自称人権派達のロビー活動だけでは無く,日本政府の意向であることが良く確認できた答弁だろう。
日本における離れて暮らす親子の交流の実態
さて,離れて暮らすことになった親子の交流の実態においては,あからさまな虚偽答弁が行われた。日本では十分な面会交流が保証され実施されているとのことだ。
拉致され,生き別れ強要されて,我が子に会えない辛さや,国家からの人権蹂躙により毎年多くの拉致被害親が無念の自死をしているが,そのような被害者の存在を認めない酷い虚偽答弁だ。
母親の再婚相手や交際相手に沢山の子ども達が虐待の末に殺され,実父は無力を思い知らされているが,そのような殺された児童の命をも馬鹿にしたような虚偽答弁だ。
片親に因る子の拉致に伴い,居所秘匿の支援措置の不当目的利用を完全保証して生き別れを量産しておきながら,国連では日本の親子は十分な交流が出来ているなどと良くも言えたものだが,これで暴動が起きないのだから,日本独自の人権問題は,弾圧に従順な被害者達が作っている問題なのかもしれない。
このように日本政府が虚偽答弁をすることを国際社会に知らしめたことにより,今後国際紛争において日本の不利益を信じる国は間違えなく減ることだろう。
日本のハーグ子の奪取条約に対する対応状況
国内では,拉致をし子を私物化する親が子の福祉に適い,遺棄された親を悪者と差別する運用をしているが,子の奪取は子の福祉に適わないとする批准したハーグ子の奪取条約への対応も確認された。
それに対しては「順守している」という明確な回答では無く,他人事のように「成功例がある」や「引き渡しの実効性を高める為の実施法の法制審議会が組成されている」というはぐらかし答弁で済まされた。まだまだ多くの子ども達が国境を跨ぎ日本に拉致され返還されていない事実があるのだから,成功例があるで済まされた救済されていない親子は,当然に納得がいかないだろうし,反日感情が強くなっていくだろう。
法務省の担当者とは?
このように因果関係を理解しない意見や被害者の存在を否定する虚偽答弁やはぐらかし答弁を国際社会に,日本の代表として堂々と発言する政府担当者とはどのような方なのだろうか?
日本では立法権、行政権、司法権の三権が分立して相互監視機能があり健常な状態を維持する建付けであるが,拉致幇助の非行を行う裁判官らを国民が選んだ国会議員から成る裁判官罷免訴追委員会に機能させない姿勢を司法が示し,国会議員はそれに甘んじている一方で,行政は司法からの出向者に任せているという司法の暴走を許す体制が完成している。
今回の国連での日本政府の答弁を行った真鍋浩之氏は,正に司法から行政に出向している方である。
真鍋浩之 経歴
H30.4.1 法務省大臣官房国際課付(法務省大臣官房付兼法務省大臣官房秘書課付)
H29.4.1 東京地裁判事
H27.4.1 最高裁人事局付・最高裁総務局付(東京地裁判事・東京簡裁判事)
H24.9.1 旭川家裁判事補・旭川簡裁判事
H24.7.1 東京地裁判事補・東京簡裁判事
H22.7.1 検事
H22.4.1 最高裁家庭局付(東京家裁判事補・東京簡裁判事)
H21.8.1 東京地裁判事補・東京簡裁判事H16.10.16 東京地裁判事補
(第57期)
今年も恐らく例年通り沢山の拉致被害親が無念の自死をするだろうし,引き離された子ども達が虐待され殺されるだろうけれども,その存在を否定した政府関係者は,その時に自責の念に駆られることは無いのだろうか。