大切なのは代わりの提案

少し前になりますが、世田谷区のＨ様からお問合せがありました。

リフォーム会社の選定報告書をお送りすると、

その後リフォームコンパス東京表参道店にお越しいただくことになりました。

今回のご計画は鉄骨造のご実家をリフォームしようというもの。

元々お母様が住んでいらっしゃいましたが、介護付きマンションに移られるのを機に

ご家族でご実家に移り住むことになったとのことでした。

当初、ご要望をお聞きすると、

４人家族で暮らすために、部屋を広げて１階部分を広く使いたいとのこと。

実は増築ができるのではないか、とお考えだったのです。

ところが、鉄骨造の増築はその構造上、または法律上、

非常に難易度の高い計画になります。

現実的にはなかなか難しいのです。

その旨を私の方からご説明させていただきましたが、

その点はよくご理解いただき、提案してくれるリフォーム会社について

お話をさせていただくことになりました。

前にも書かせていただきましたが、増築を希望されるお客様はたくさんいらっしゃいます。

建築の専門知識をもっている方はほとんどいらっしゃいませんので、当然ですね。

そこで大事なのが、

なぜ増築をしたいとお客様が思われるのか、というところ。

リビングを広くして、家族が集まれるようにしたい。

お風呂がもっと広くなれば、仕事の疲れも癒されるのに。

収納が足りなくて、モノがあふれてしまっている。

そうしたお考えの結果、お客様ご自身が考えた結論が、「増築」という手段だったのです。

リフォーム会社には、この「想い」を汲み取ってもらうことが大切です。

単純に、「増築なんて、できませんね」という回答であれば、はい終わり。

一方で、しっかりと気持ちを受け止めてくれた上で、

プロとして、「増築は難しいんですが、実はこんなことができますよ」という

代替案の提案をしてくれたとき、

そこには新しい期待のできるプランが登場し、

リフォーム自体やこれからの生活について、新たな魅力が生まれてくるのです。

こうした対応をしてもらうためには、

リフォーム会社の経験や技術力はもちろんなのですが、

担当してくれる人の経験値や引き出しの多さも非常に重要になってきます。

トイレや洗面の取り替えばかりをやっている人には、

なかなか良い提案をしてもらうことは難しいかと思います。

Ｈ様には、大規模リフォーム経験の豊富なリフォーム会社を３社ご紹介させていただきました。

良い提案をしてもらって、ご家族みなさんに喜んでもらえるリフォームになればいいなと思いながら

お見送りさせていただきました。

Ｈ様、ご来店ありがとうございました。

Kousuke Kitamura