13th Anniversary
僕はいま、自分で淹れたカフェラテ(on MONIN Cherry Blossom)を飲みつつ、ローソンのチョコチップスナックをつまみながら、この文を書いています。詩歩にバレたら怒られそうだなあ。
さてさて、カフェ“ポエム”は、2024年11月10日で13周年を迎えました。迎えたから何か変わりがあるかと言えば、特にないんですけども。と言うか、いつもとおなじ雰囲気で、皆さんを迎える場所であり続けたいから、なんですけども。
変わったことと言えば、自分がつくるものへの向き合い方、かもしれません。
僕がこれまで、自分がつくった詩や写真を積極的に外に出して来なかったことにも絡んできますが、それは、自分のつくるものが、誰かとの記憶であって、アートと言うにはあまりに個人的なものだと考えてきたから。グループ展に自分のつくったものを出す度に、得体の知れない違和感は増していくばかりで、戸惑いに支配されることさえありました。そこから救い出してくれるのは、僕の表現を見たひとたちからの“言葉”でした。先にInstagramのストーリーにも書いた通り、自分を「アーティスト」と言うには烏滸(おこ)がましいと思ってきたし、それでも良いかなと思えるようになったのも、みんなの“言葉”のおかげです。
僕がアーティストとしてあるために、どれひとつ、これからも妥協するつもりはないし、これまでにない形をずっとつくっていくし、そうやってみんなをアートの世界に引き込んで楽しませたいと、心の底から思っています。きっと、これから僕がやろうとしていることは、もれなく現実を、みんなを巻き込んで、数年掛けて書き上げるであろう壮大な物語になります。
もちろん、超絶美味いオリジナルブレンド「初恋」を添えてね。
最近、やっと、自分の幸せに目を向けられるようになったんですよ。何をすれば、自分は幸せになれる(いられる)んだろうって。偽善に聞こえるかも知れないけど、僕がつくる色々が、みんなの幸せになれること。そのためには、たくさん頑張らなきゃね。
これからグループ展に参加することは、減ると思います。アーティストである以上、自分の価値を失いたくないから。主催側として、出展作品を集めるのがとても大変なことはわかるけれど、場を埋めるためだったり、知人友人が集まって語らうだけであって欲しくない。ちゃんと(僕だけでなく他のアーティストさんの)作品と向き合ってもらえる展示であって欲しい。
作品は、つくって終わりじゃないからね。
昔、お世話になっていたひとに言われた言葉があります。
「自分の価値は、自分で決めろ。絶対に下げるな」
これは地元で、僕がコーヒーを売っていた頃の話です。ここで言う価値は、言わずもがな、売値のことですが、そうだなあといまでも思います。割引なんてしたら、僕に豆を卸してくれるマスターにも失礼だし、僕はそのお店の誇りも一緒に提供してるんだと。これを僕に置き換えて言えば、僕の表現に「誰か」は欠かせない。その「誰か」に失礼にならないように、そのひとの持っている表現を最大限に引き出して、そこに作品としての想いも乗せていく。
これから何かをつくる上で、みんなに色々お願いすることがあると思います。突拍子もないことかもしれない。けれど、ちゃんと良いものにするから、力を貸してもらえると、とても嬉しいです。
うーん。なんだ、これ。
やけに偉そうだな、、笑
14年目のカフェ“ポエム”は、表立った活動は決して多くないかもしれません。お休みするという意味ではありませんが、大きく動くための準備期間になると思います。前にもこっそり言ったけれど、僕でさえ全貌が見えてないからね。
肌寒さが日に日に増してきましたね。僕は、もうタートルネックとハンドクリームが欠かせません。みなさんも、どうかご自愛ください。
秋雨の匂いに、すこしばかりの寂しさを覚えて。
カフェ“ポエム” 店主 星乃 祐月