年齢
こんばんは。
高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食
に関する古書のセレクトショップ、お味噌や
発酵食品中心のカフェ、テマヒマ
プロデューサー,バイヤーの太田 準です。
テマヒマブログ、新聞記事からのネタが続きます。。。。
日本経済新聞最終面の「私の履歴書」は読み落とし、読み忘れがちで、人によって面白い時とそうでない時があるのですが、今月のモンベル創業者辰野勇さんのは興味深く読んでいます。
一週間前の回ですが、こんな発言がありました。
「3人で登山用品メーカー、モンベルを創業したが、恒久的に事業を続けられるだろうかという不安があった。創業メンバーも年をとる。常に若い仲間を迎え入れなければ平均年齢が高くなり会社は競争力を失う。平均年齢を若く保つために毎年社員を増やせば会社の規模は大きくなる。
少なくとも最初のメンバーが定年を迎えるまでの30年間は成長しなければならない。無論これは終身雇用の日本型経営に基づく考えだ。山仲間でもある創業メンバーとは生涯一緒に仕事をしたいと思っていた。」
終身雇用が当たり前だった時代の考え方だと前置きした上ですが、企業としての競争力を保つためには若さを維持する必要があり、そのためには社員を増やしていく、会社の規模を成長させ続けていく、そのためには海外進出もする。。。。と。
面白いなと思ったまず1点目。「企業を成長させるために」から考えを進めることは多いと思うのですが、雇用を維持する為に(逆に)雇用を増やし続ける、そのために企業を成長させるという考え方は珍しいけど面白いなと思いました。もちろん(モンベル創業時と今とで)時代は違うという面はありますが、企業を存続させるために雇用を減らす=リストラするというのとは随分違ったありようだなと。
そして2点目は、企業としての競争力は若さであるという考え方。単純に若さ=年齢とは言えないと(年齢が上がっている自分としては)言いたくもなりますが比較的そう考えるのも否めない。企業が雇用を維持出来なくなった際に行うリストラ(本来リストラは事業再構築であって人員整理ではないはず!というのは置いておいて)もその文脈で言えば若返らすことで成長力を取り戻すという言い換えも出来るなと(そう上手くはいかないことは分かった上で)思ったり。あと、日本の国力の衰退も少子高齢化も原因となってしまうなと思ったり。
ファッションの世界でブランドは顧客とともに年を取っていくべきか、ターゲット年齢を維持すべきか論があるように、ブランドや企業にはターゲットとなるお客様の年齢があり、そしてブランドや企業自体にも年齢があります。
テマヒマで言えば、起業してからようやく6年経ったばかりの若いお店ですが、やっている我々夫婦が50代、スタッフも学生バイトとかではなく主婦の皆さんなので「ええ年」。何よりお店の建物が築90年の古民家なのでちょっと落ち着いた年齢?な感じられているでしょうか?開店当初から現在に至るまで、年齢軸でターゲットを設定したことはありませんが、結果として、健康志向から妊婦さんが多かったり、扱ってる商材や飲食部門の価格帯からどうしても絞られてしまう面はありますが、比較的年齢の幅は広いのでは?と感じています。
で、新聞記事の観点に戻って言うならば、売上規模という意味での成長は特に目指していませんし、今のところスタッフを増やす、若返らす予定もなければ、そもそも競争しているという意識さえもありません。ただ我々やスタッフの年齢が上がっていってもお客様も一緒に年齢が上がっていくということはないのではないかな?と予想はあります。それは常連のお客様(比率が高い方が経営的には安定するのでしょうけど)だけでなく常に新規のお客様もお越し下さっていることからでもありますが。このへんも~するではなく、~なるという話をよく書いているように自然に為る感じですけど。
なんだか書き始めにイメージしたいたことと違う方向に書いてる気もするのでこのへんで。そう言えば初期テマヒマブログで書いた同じタイトルのブログが随分趣きが違っていてちょっと面白かったです。
明日11/22も11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。ランチは明日から新メニュースタートですが、ご予約で残り3席となっています。
それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。
今日も一日お疲れさまでした!好い夜をお過ごし下さい。
おやすみなさい。