「Gift of love 2024」クリスマスチャリティイベント
「祝ってもらえない環境ならば、社会が祝ってあげればいいじゃないか。」
市ケ坪さんがそう語ったとき、私の胸の奥で、何か熱いものが沸き上がるのを感じました。その言葉には、誰もが抱えるべき命への敬意と祝福の力が込められているように思えたからです。
私たちは生まれてから、人生の節目ごとにさまざまなお祝いを受けます。お宮参り、七五三、誕生日、入園、入学、入社――。それらは祝われて当然のものだと思い、深く考えることさえありません。けれども、現実にはそれが叶わない子どもたちもいるのです。
児童養護施設で暮らす子どもたちや、厳しい家庭環境の中で日々を懸命に生きる少年少女たち。彼らには「おめでとう」と祝われる機会が、他の子どもたちに比べて圧倒的に少ないことが多いのです。さらには、自分自身の命の価値さえも見失いそうになるような状況にいる子もいるかもしれません。
そんな子どもたちに、祝福の場を届ける活動を行っているのが、公益社団法人いちご言祝ぎの杜(ことほぎのもり)です。この団体は、児童養護施設で暮らす子どもたちや青少年に七五三や成人式などのお祝いを贈る活動をしています。
イベント当日。子どもたちは着物を着せてもらい、髪を整え、目元にそっと化粧を施されます。それまでどこか自信なさげにうつむいていた顔が、徐々に明るく輝いていくそうです。
「こんなにきれいになれるんだ。」
「こんなに祝ってもらえるんだ。」
驚きやうれしさに満ちたその表情は、希望が芽吹く瞬間なのかもしれません。
その背後には、子どもたちを送り出す家族や施設の人々、そして支えるボランティアたちのさまざまな思いがあると市ケ坪さんは言います。お祝いの場は単なるイベントではなく、命の尊さを共有する場であり、愛をわかち合う瞬間なのです。
市ケ坪さんがこの活動を始めた当初、周囲からの理解を得るのは決して簡単ではありませんでした。それでも市ケ坪さんは、「おめでとう」という言葉が持つ力を、そしてそれを届ける場が持つ愛の力を信じて活動を続けてきました。
「祝われる」という経験は、私たちの存在意義を肯定してくれるものです。誰かに「おめでとう」と言われた瞬間、私たちは自分が認められ、愛されていると感じることができます。特に困難な境遇にある子どもたちにとって、この感覚は明日を生きる力を育む大切な糧となるでしょう。
この活動には、単に子どもたちを支援するという枠を超えた「社会全体で命を祝う」という強い信念が込められています。この祝福の輪が広がることで、もっと多くの子どもたちが自分自身の命の価値に気づき、未来を歩む力を手に入れていくに違いありません。
今年も、カウリ・ホリスティック・ヒーリングは、そのような活動を通じて、困難をかかえている子どもたちや青少年を見守り、支援している団体をサポートするクリスマスチャリティイベントを開催します。「社会的慶祝」を届けるこの活動に、どうぞ心を寄せてみてください。ひとりでも多くの子どもたちが笑顔になれる未来のために。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
with much aroha