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草原のコトノハ

情熱

2016.02.21 20:17
時々、手に負えない自分がいる

生きていることの希望と絶望


母の教えがすでに自分の面影として在る、

と気づかされた時か、

子どもを叱りとばした涙の跡にか、

大根を切っている横で漂う味噌の匂いにか、

或いは、何気なく聞いていたメロディーの中にか、

日常のひとひら、鋭い断片に

ふと、生きていることへの

熱を帯びた情がこみあげて

たまらなくなるんだ


どうすることもできない

心さえ為すすべはなく

身体はもはや…


あふれ出す出処のわからない情熱で

胸が張り裂けそうになる

ー生きることへの情熱ー

そこへの微かな自信だけが

今日を動かしていく

生きているんだ。どうしようもなく。


おなじ空の下で朗らかに笑うあなたにも

こみあげる生きることへの熱さに

静かに震える朝があるのだろうか