「宇田川源流」【日本報道検証】 中ロが連携する中で中国はペルーと連携してアメリカをけん制
「宇田川源流」【日本報道検証】 中ロが連携する中で中国はペルーと連携してアメリカをけん制
毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」をお送りしている。「日本報道検証」というのは、なにも報道を同行しようというものではなく、単なるニュース解説であると考えいてただいて構わない。もちろん、その内容に関して、あまり日本の報道機関が報道していないものでありなおかつ重要であろうと判断できるものも少なくないのであるが、私の性格上あまりまじめなものばかりではないので、その点はご了解願いたい。
さて、現在南米ペルーでAPEC、そしてその後G20がブラジルで開催される。今回の会議は、日本は少数与党になってしまって、与党だけでは何も決められなくなってしまった不安定内閣の石破茂首相が参加し、また、アメリカからは、就任期間中の4年間にロシアのウクライナ侵攻とイスラエル=ハマス戦争、そのうえイスラエルがレバノンのヒズボラやイランとの間にも武力紛争が発生しながら、アメリカは指導的立場を示す事も、戦争を止めることもできないうちに、次期大統領が現在の政権を否定しているトランプ氏に変わってしまう、人気が残り短いバイデン大統領と、日米の首脳が国内においてあまり大きな影響力を及ぼすことのできない状態で参加している。
国内において影響力を及ぼすことができないということは、そのまま議会の少数派であるということ、これは民主主義においては、国民の支持が少ない(または少なくなった)ということであり、議会における立法や予算において機能しなくなった、国民から乖離した政権が参加しているということになってしまうのである。
さて、その石破首相は、今回トランプ次期大統領との面会を断られている。この辺はオンラインサロン(https://lounge.dmm.com/detail/2838/index/・・毎週月曜日と木曜日に更新)の中でその事情などをしっかりと書いているしそこで質問なども受け付けているので、わからないところはその内容を調べてみていただければ【初月無料なので、お気軽に】良いと思うのであるが、その意味では安倍元首相の時と日米関係はかなり環境が変わることになるのではないか。
さて、そのような中、日中首脳会談だけはうまくいっていると報道されている。ところで、その中国は何を考えているのであろうか。
<参考記事>
「米国の裏庭」に新ルート 中国主導の巨大港開港 ペルー
11/16(土) 時事通信
https://news.yahoo.co.jp/articles/3f3c53ac80cc80725896fa0b282650a60df2549a
<以上参考記事>
<参考記事>
ロシア・ショイグ安保会議書記と中国・王毅外相が会談 トランプ次期政権誕生前に連携強化を確認
11/13(水)FNNプライムオンライン(フジテレビ系)
https://news.yahoo.co.jp/articles/0d34784044bbff9b792e780ede8a95bc72c6b8ce
<以上参考記事>
さて、中国は一帯一路政策を行い、そのことでユーラシア大陸に対して覇権主義外交を行ってきていた。そしてその一帯一路というよりは「全世界中国化」とか「世界共産主義革命」というような感じで進めていた「中国化」の政策は、そのまま日本をはじめとした様々な国に対して大きな影響を行った。実は「世界中国化」ではなく、海洋や海底資源まですべて独占しようとしている中国のやり方は「地球私物化」というような感じで行ってもよいのかもしれない。
以前、中国の大連に行っていた時に感じたことは「中国はその欲望が果てしなく、餓鬼が豊かな国をだましているがごとき貪欲さで、すべての者を食い尽くす」というような感覚を覚えた。実際に、そのような内容は、「イナゴの大群が米を食い尽くし、世界が飢饉になる」というような状況になっているのではないか。
さてそのようなことに関して「中国の覇権主義を許さない」とする「コモン・ローの国々」がそこに対抗している。日本は本来その「コモン・ローの陣営」に入っているはずなのだが、なぜかその中に入っていないような感じになってしまっている。これは石破政権やその前の岸田政権ばかりの話ではなく、経済界なども、アメリカと中国を両てんびんにかけているようなところがあり、アメリカが中国に経済制裁しているのに、日本から情報が洩れていたりまたは中国に投資したりしている。また、根茎の石破首相も、アメリカの大統領よりも先に中国の習近平国家主席と面会し、中国の方を重視しているかのように見られている状態である。外交というのは「話す内容」だけではなく「会談の順番」なども重要であるということが全くわかっていない「政治の素人」であるかのような対応である。
外交に限らず、コミュニケーションというのは、「自分の事情」」だけではなく「相手の事情」があり「相手がどのように考えるのか」ということも気にしながら行わなければならない。トランプ次期大統領はバイデン大統領を否定して大統領選挙に当選した人であるが、バイデン大統領と友好関係を示していた岸田首相を「継承する」とし、トランプ大統領と信頼関係のあった安倍首相と敵対しているということになればトランプ次期大統領は現在の石破首相にどのように考えるのかということは想像がつきそうなものである。
さてその中国との関係は、「良好である」と言っている。なぜかその会談の時にウクライナの戦争のことは全く何も出さず、海産物の取り扱いの話などをしているので、世界平和のことなどは石破首相はあまり考えていないのではないかという感じがしないでもない。政治家が「政治と経済は別」などと言っているようでは困るのである。中国は習近平・石破会談をしている裏で、中ロ外相会談を行い、ウクライナ戦争だけではなく東アジアにおける軍事的な連携を含めて良好な関係を会談して確認している。中ロの軍事的な関係というのはそのまま「日本を仮想敵国にしている」ということであり、まさに、石破内閣は、「敵対国に海産物を売り込みに行っている」ということになる。そのうえ「戦略的互恵関係」らしい。何をしているのかよくわからない。
その中国は、アメリカの後ろペルーに巨大な港を借りている。ここが軍港化した場合、大西洋で米中戦争が起きるということを意味している。1990年代のフォークランド紛争のような戦争が、また米中の間で起きる可能性があるということになる。何かおかしいことを言っていると思う方は、このペルーに港に、中国の戦略ミサイルを積んだ原子力潜水艦が寄港したらどのようになるのかを考えてみればよい。
まさにそのような状況ができているのである。そのような中での石破内閣の外交は、本当に気を付けなければならないが、石破氏の頭の中には安倍元首相を否定することしかないのかもしれない。