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第1期北陸トーナメント選手権決勝戦観戦記

2024.11.18 03:57

今回の決勝戦を前にして藤本副支部長より、「観戦記は浦田支部長にお願いします。」と指名された。

「え?観戦記?最近は若手の方が書くことになっているはず…?」

その瞬間、先日の帝陸戦の時の藤本の決勝戦勝ち上がりインタビューを思い出した。

『北陸プロリーグ設立から決勝に北陸プロリーグ5回、北陸プロ・アマリーグ帝陸戦4回出ていますが、どうしてか一回も勝てません。今回また北陸トーナメントに勝ち上がりましたが、今度こそは「十度目の正直」にしたいと思います!』

これまでそんな事を皆んなの前で話すようなタイプではなかったのになぁ、と思って聞いていた。

確かに藤本は北陸支部では誰もが認める強者である。その猛者が何故か決勝戦では勝利の女神にことごとく見放されていた。

なるほど、今回はかなり覚悟して臨んでいるようだな。

私は二つ返事で観戦記を受託した。

その代わり優勝出来なかったら、思いっきりダメ出しをしてやろう、と…。

11月4日、第一回北陸トーナメント選手権決勝戦が開催された。

これまで北陸支部主催で開催する大会で、一般の方が参加出来る大会は北陸プロ・アマリーグ帝陸戦しかなかった。コロナ禍も経て、なにか他に一般の方々と真剣勝負が出来る大会を増やせないかなぁ、と支部員で話し合った。それではトーナメント戦はどうだろう、と話が持ち上がり、今回新たなる大会を企画・実施する事になった。

一般参加及び支部員が一戦一戦火花を散らし、勝ち上がっていくシステムに、一戦ごとに大いに盛り上がりをみせていく。

激闘の中、決勝に勝ち上がった四名は一般参加からは為沢さん、プロからは藤本・獅坂・志多木。

写真左から為沢さん、藤本プロ、志多木プロ、獅坂プロ

誰が新タイトル戦の初代チャンピオンに輝くか!?

【一回戦】

東一局

いきなり志多木に役満の大物手が入る。

四暗刻のイーシャンテンとなったところに関連牌の7ソウが打たれる。

鳴くか?否か?

普段のリーグ戦の志多木であればポンテンに取っていたであろう。

しかし今は決勝戦。開局の役満はあまりにもアドバンテージが大き過ぎる。

ここをスルーするも、獅坂へタンヤオ1,300の放銃。静かな立ち上がりとなった。

東四局

ここまで全く局面に参加していなかった藤本が、親番で仕掛けを開始していく。重い配牌からペン三マンをチー、123の三色へ向かう。

鳴いてもまだリャンシャンテンだが、藤本としてはスピードは関係なく、三者への牽制がメインテーマなのであろう。

東が一枚場に切れた後に藤本にダブ東が重なり、これをポンしてテンパイ。するとすぐに二枚切れ高めの①ピンをツモ。藤本の思惑通り以上の2,000オール。

藤本自身も後のインタビューで

「この局が一番印象に残っている。このアガリで今日はイケるかも?と思った。」そうだ。

南二局一本場

ついに本日初の大物手が炸裂する。

 ロン四マン

ドラ白

この獅坂の親リーチに為沢さんより高目の四マンが出て、11,600の和了。このアガリで獅坂はトップ目に立つ。

南三局

親番の志多木が仕掛けて、タンヤオドラ1の②⑤ピン待ち2,900のテンパイを入れる。それを受けて藤本の手。

ドラ6ソー

ここから志多木の4ソーを23ソーでチー。シャンテンは変わらない鳴きだが、役を作りにいく。公式ルールではよくありえる仕掛けであるが、一発裏ドラありルールに慣れた面前型のタイプには動けない人がいるのも事実。

すると②ピンを喰い下げる。

結果は流局だが、こういう細かい作業がジワジワと利いてくる。

藤本の小技が決まった一局。

一回戦オーラス

獅坂 40,800

藤本 38,400

志多木 30,000

為沢 10,600

獅坂がトップ目、藤本と激しく争っているが、このままトップで一回戦を終われるか?

ここまで今一つ波に乗れない志多木であるが、ギリギリ原点をキープしているところは、さすが現北陸プロリーグチャンピオンの証である。

為沢さんは何とか一人沈みを回避して、少しでも素点も回復したい。

この全員集合でバチバチの一局となるべく勝負処でアガったのは親番の藤本。

4巡目に早くもテンパイ、即リーチで数巡後2,000オールをツモり上げる。このあたり今日は藤本の日かな?と思えてしまう。

そのまま藤本がトップで終了。藤本にとっては幸先の良いスタートとなった。

【二回戦】

藤本以外の三者は藤本にだけは連勝させたくない。

そんな心情を利用するかのように、起家の藤本が仕掛けていく。

序盤いきなりカン⑦ピンをチー。

678の三色狙いだが、サンシャンテンからの仕掛けで、ドラの中も一枚浮いている。

これは良い子にはオススメ出来ない鳴きだが、藤本はそんな事は百も承知。藤本の真の狙いはアガリではなく牽制。一回戦トップの親、ドラが中である事、そして何より三者が藤本だけにはアガらせたくない。この状況をしっかりと読み切っての遠い仕掛け。

結果はドラ単騎での一人テンパイで、連荘を果たす。まことしたたかであり、藤本の本領発揮といったところか。

昭和生まれの昭和育ちの私は生粋の流れ論者であり、次局は藤本の大物手の成就と信じて疑っておらず、はたして次局、その藤本が親リーチ。

 ドラ二マン

すぐに獅坂から追っかけリーチがかかるが、あっさりと③ピンツモ。

流れ的に当然?の4,000オールで、またしても藤本が先行する。

二軒リーチを制して4000オールをツモる藤本プロ

東二局

南家・獅坂がドラの南を鳴けて2,000・3,900の和了。

しかしその獅坂、次局東三局は為沢さんにメンタンピンドラ1の7,700に刺さってしまう。

藤本を追いかけたい獅坂だが、この二局だけをみてもなかなか乗り切れない状態。

南場に入って得点状況は、またしても藤本プロの一人浮き状態。

ここまで本日放銃ゼロの藤本、なかなか点棒が他者へこぼれていかない。

そしてオーラスを迎える。

このまま藤本に連勝、しかも今回一人浮きのトップを取らせるとなれば、まだ前半が終わるだけとは言え、三者にとってはかなり不利な展開になる。

これを阻止すべく、ラス親の志多木が気を吐く。

先ず気合いのダブルリーチ、為沢さんから3,900和了。

一本場

 ドラ三マン

5巡目、上家から⑥ピンが出ると、これをチー。鳴きの使い手ならば仕掛けていく人もいるであろう。ドラはないが、ここはタンヤオで仕掛けて次局に繋げようとする考えであろう。

しかし鳴いた牌が④⑤ピンでチー!

ん!?これ、鳴くとすればタンヤオ志向で⑦⑧で鳴き、九を切っていく人が多いのでは?

「真ん中の牌を割った一通」

ロン①ピン

見事一通にしてアガり切った!これは凄いアガリだ。

「卓上を支配する男」志多木の面目躍如である。

二本場

志多木はまたも仕掛けていき、あっという間の三フーロ。タンヤオ三色の1,000オールで、ついに浮きに回る。このタイトル戦にかける志多木の執念を垣間見た気がした。

しかしながら藤本に迫るまでには及ばず、次局は藤本がキッチリと終わらせる。

藤本にとっては嬉しい、他三者にとっては最悪の藤本連勝となって前半が終了した。

【三回戦】

二回戦終了時点で

藤本 +47.0

獅坂 ▲3.6

志多木 ▲5.6

為沢 ▲37.8

藤本が連勝を果たし、タイトルの頂きが少し見えて来た。他三人はもう藤本のこれ以上の上積みは許す事は出来ない。暗黙の共同戦線を張りつつ、自分が抜け出して対抗馬に名乗り出たい。

そんな様々な思惑が絡み合う、激しい半荘がスタートした。

東一局

親番の為沢さんにテンパイが入る。

 ドラ七マン

ここは手変わりを待ち、ダマテンを選択。

この手、即リーチを打つ人も多いのではないか?親でもあり、ドラが一枚ある事もリーチを打ちたくなる要因でもある。何より早くリーチを打って相手を抑えつけたい。

数巡後しっかりと4ソーを引き込み、ここでリーチ。志多木の追っかけリーチがかかるが、ここは為沢さんに軍配が上がる6ソーツモで2,600オール。

為沢さんはこの北陸トーナメント選手権に一番はじめの一般参加から参戦されている。

一般予選→一次トーナメント→二次トーナメント→ベスト16→ベスト8と、まさにトーナメントを次々と駆け上がり、この決勝戦の椅子に座られている。その強さは決してフロックでない事を、私はこの一局で証明してもらいました。

このような「丁寧なダマテンからの打ち方」を、若手プロのみんなにも是非とも身につけてほしい。

東二局

藤本の親番。先ほど暗黙の共同戦線と書いたが、実はこれがなかなか難しい。理想は大物手を作り、藤本からの直撃か親被りさせるツモ。但し三人ともが手作りに時間をかけ過ぎると藤本の連荘が始まってしまう。大物手作りか?親流しか?はたまた牽制か?

藤本の親番に対しては特に難しい局面となる。

序盤から下家の志多木がペン7ソウ(ドラ9ソウ)、ペン③ピンと仕掛けてチャンタ系に見せて藤本に牽制を入れる。今度は獅坂がカン6ソウを仕掛けて、親流しに向かう。

結果は藤本から獅坂への1,000点の放銃。

ここでの藤本の意思を聞いてみた。

「志多木の手が本手に見え、親被りするくらいなら、安そうな獅坂にアシスト&振込みへの一打でした。」

これで獅坂の手が本手ならば三者の思惑通りであったのだが…。

藤本は三回戦目にして初めての放銃だが、相手の手を読んでの納得の振込み。流石としか言いようがない。

東三局

北家・志多木がドラを暗刻にしてテンパイ

ドラ六マン

ここは一回一マンを外してテンパイ取らず。しかし次の一マンツモで意を決してリーチを敢行。二マンは山に残り一枚。ツモる手に力が込もるが、虚しくも流局。

いつもの志多木ならば力強くツモり上げる印象しかないが、やはりこの日の志多木は何処か目がない日に感じてしまう。

東三局一本場

獅坂が高目のタンヤオ三色ツモで満貫をアガり、この半荘トップ目に立ち、藤本とのトータルも21.9差とし、対抗馬に名乗りを上げる。

東四局

前局の勢いそのままに親の獅坂の手が良い。7巡目にして

 ドラ6ソー

面子選択、二三ソーか?⑤⑥ピンか?

この時点で捨て牌には一マンと④ピンが一枚ずつ切れているだけ。誰も仕掛けておらず、三者ともおとなしめの捨て牌。どちらも山にいっぱい残ってそうである。

ここは指運、獅坂の指が選んだのは二マン。

次巡すぐにドラ6のソーを引き込み、即リーチ!観戦している私としてもすぐにでもツモりそうな雰囲気を感じている。

しかし5巡後、残酷にも先にいたのは四マン。ガックリした直後、為沢さんが満貫をツモる。藤本に並ぶ二の矢の親満のはずが、親被り。

対局後、獅坂はこの局を一番印象に残っている一局に挙げていた。

「この局をアガれていたら、ほぼ藤本とは並びになり、今後の展開もまた違っていたかと思うので…。」

獅坂にとっては悔やまれる一局。

そして、この局も為沢さんの粘り強さが光った一局だった。

獅坂のリーチを受けた時点ではまだリャンシャンテン、オリる選択もあったが、ドラを重ね、テンパイを入れて、⑥ピンを勝負して見事アガリを得た。

もししっかりテンパイを組んでいないと、アガリ逃しをした獅坂にもう一度アガリのチャンスが回ってきた事を考えれば、値千金のアガリであった。為沢さんにとっては平常運転の粘り強さかもしれないが、私の中でも秀逸の一局に選ばせて頂きたい。

三回戦オーラス

東家 獅坂 32,400

南家 為沢 49,200

西家 藤本 22,000

北家 志多木 16,400

この半荘は苦しんでいた藤本だったが、このオーラスで字牌3対子・マンズ6枚の好配牌が入る。

3巡目、オタ風の東からポン、役牌の西もポンが出来、あっという間にテンパイを果たす。

ドラ①ピン

9巡目、上家の為沢さんからアタリ牌の四マンが出る。藤本5,200の和了、これにて三回戦終了ー、と思ったその刹那、藤本はツモ山に手を伸ばしていた。

「マジか!?ここで山越し狙いか!?」

確かに当面のライバルであるトータル二着目の獅坂から出たら、原点を割る事が出来る。また、ツモって1,300・2,600でも獅坂が親のため、やっぱり原点を割る事が出来る。三者ともまだ手が整わず、引き気味なのも察知している事も見逃した要因の一つ、巡目もまだあるのも要因だったかもしれない。

それにしてもトータルトップで見逃すのは凄い。いくら最終戦により有利に闘えるとはいえ、トータルトップの身としてはなかなか見逃す事は出来ない。あらためて藤本の「優勝」にかける気持ちの強さをヒシヒシと感じさせられてしまった。

あと2巡で流局というところで、再び為沢さんより一マンが出る。これも見逃し。あくまでも直撃&ツモを目指す、凄い胆力。下家・志多木から一マンが出て、ここで諦めの和了。

まさに藤本の意思が込められた一局であった。

【四回戦】

四回戦開始時点で

藤本 +38.9

獅坂 +2.8

為沢 ▲10.6

志多木 ▲31.1

藤本が三回戦沈みの3着だったため、ポイント差が少し縮まった。

36.1差の獅坂、49.5差の為沢さんは自分がトップで藤本が沈み(出来ればラス)であれば、現実的な点差といえる。トータルラスの志多木でも大きなトップラスであれば可能性はまだまだある。逆にいえば、藤本の原点を割れないようだと三者とも厳しい状況と言えよう。

逆転優勝を目指す一番手の獅坂に大物手が次々と入る。

東一局 東家 ドラ東

東二局 北家 ドラ南

東三局 西家 ドラ⑤ピン

東四局一本場 南家 ドラ4ソー

南一局二本場 東家 ドラ8ソー

しかし、これが一回も決まらない。藤本はもとより、みんな毎局大物手の気配を感じさせる獅坂においそれと行くわけにはいかない。一回の振込みでも致死量に達する。それにしてもこうもアガれないものか?藤本の念力が勝っているのか?私が獅坂なら気が狂いそうになっているであろう。

しかし、次々と大物手を入れてくるのが獅坂の持ち味。私自身ベスト16で獅坂に敗れたのだが、思えばその時も一回戦の東二局で爆連荘を決められ、早々と勝ち上がりを決められた苦い記憶が蘇った。

獅坂の大物手、まだまだ要注意だ。

南一局三本場

親番を手放すわけにはいかない獅坂。

ついに為沢さんよりこの半荘初アガリとなる5,800を和了。

たった一回のアガリであるが、大物手を空振りしている間、頭を下げ続けていた藤本との差がこの日最小の10.8p差まで縮まった。

ついに藤本の影を踏んだ。

南一局四本場

もう皆さん慣れて来たかと思うので、平気にこの言葉を使わさせて頂きますが、今「流れ」は獅坂にある。それは藤本も十分に感じているはず。

その影響か、これまで精密機械のように押し引きがピッタリとハマっていた藤本にアガリ逃しが発生する。

5巡目

ドラ⑦ピン

連荘中の獅坂の捨て牌は

東白56②

フラットな状況ならば白で問題ないが、勢いのある親の獅坂が一打目から役牌二つを切り、ソウズターツ56切っての②ピン。真っ直ぐな手作りでいつリーチがかかってもおかしくなさそうである。

藤本の手も交わすには格好の手なので、安全牌の白と5ソーを持ちつつ、交わせるものならと危険な方の③ピン切りを選択。攻守両用のバランスの良い一打であるが、これが裏目となってしまう。

2巡後④を引き、すぐに②を持って来てしまう。思い切って白を切っていれば、ここでアガっていた。

こうなれば観戦者としては獅坂の逆襲が来るぞと思ったが、その獅坂もなかなかテンパイが入らない。

そんな一回アガリ逃しをした藤本だが、④ピンを落ち着いて手に残した事で、⑥ピンツモで⑤⑧ピン待ちに再度テンパイ復活。そして⑤ピンが手元に引き寄せられた。

「あー、今度の今度こそは勝利の女神は藤本にほほ笑みに来てくれたらしいな。」

私はそう心の中で呟いた。

獅坂の親も落ち、為沢さんの親も二本積んで粘るも、ここも藤本がアガって局を進めていく。

南三局

志多木の親。ここを落とせばラス親は藤本なので、優勝は決定する。

現北陸プロリーグチャンピオンの志多木、ここで最後の意地を見せてくれるか?

タンヤオ志向からツモが縦に寄って来て、七対子をテンパイする志多木。

リーチに向かう。

 ドラ九マン

志多木のツモは南、これを為沢さんがポン。

「?? どういう事だ!?」

この局面で為沢さんがポンをしていくという事は役満しか考えられない。そう、小四喜だ。鳴いてもまだリャンシャンテンであった。でも可能性がある限り諦める必要はない。この粘り強い諦めない姿勢が為沢さんの最大の武器である。

南を鳴いて東、西が対子、北が一枚の為沢さん(写真左の手牌)

しかし、そうである以上志多木のアタリ牌の三マンは止める事は出来ず、メンタン七対子の9,600放銃。

為沢さんに対局後に一言コメントを頂いた。

「今日だけはどうしても勝ちたかったです。応援してくれた皆さまに良い報告を届けたかったです。

とは言え、一般参加唯一のファイナリストになれたことは誇りに思っていますし、今日の経験は自分にとって大きな財産になりました。

予選から4ヶ月間、本当に楽しい時間でした。こうして第1回大会が終わってしまうことが寂しいと思うくらいです。

もっと力をつけて、必ず2代目チャンピオンの座を獲りにいきます!」

こちらこそ本当にありがとうございました。私も来期、為沢さんと対局出来る日を楽しみにしております。

諦めない執念の気持ちは志多木も獅坂も負けていない。

南三局二本場

12巡目の獅坂の手

 ドラ四マン

巡目もそろそろ深くなりつつあり、ここでリーチに踏み切るかと見ていたが、獅坂の選択はマンズ外し。更なる高みを目指していく。

一方の親の志多木、タンヤオドラ2のカン4ソウでリーチをかける。

ここへメンホンのテンパイが入った獅坂から討取る。

獅坂、痛恨の親満放銃。

大物手二発を決めて、流石の粘り強さを見せつけた志多木だったが、 次局、冷静にチャンスを伺っていた藤本がアガり、万事休す。

オーラスは各自役満級の条件は残したが、そのまま全員ノーテンで終局。

第一回北陸トーナメントの初代チャンピオンは見事、藤本プロとなりました。

藤本プロは東京を拠点としながら、毎月、北陸プロリーグ・帝陸戦にフル参戦し、タイトル戦北陸予選がある場合は、月に複数回東京から通っていられる。そして選手としてだけでなく、各運営の中心として精力的にご尽力して頂き、本当に頭が下がる思いであります。

最後に私から藤本副支部長へ一言

「藤本プロ、あらためて優勝おめでとうー!『十度目の正直』という事で、毎回決勝戦で悔しい思いを間近で見ていた私としても、非常に嬉しい気持ちでいっぱいです。これをきっかけに藤本プロは覚醒するとか言われておりますが、そうなってほしいという気持ち半分と、負けてられるかという気持ちが半分な自分がいます。これからもお互いにおじさんパワーを炸裂させて、北陸支部を盛り上げていきましょう!」

大好評で終了した第一回北陸トーナメント、第二回も予定しておりますので、皆さん、是非ともご参加の程、宜しくお願い申し上げます。

執筆:浦田 豊人