三代目❤夢小説 『NAOTO編52』
2019.01.18 23:00
「…もう泣かないで」
ハナリの砂浜にウェットスーツのまま座る二人。
直人の唇が離れてから涙が止まらない。
もうシュノーケリングどころではない。
直人はまりあを気遣い、優しい言葉をかけ続けている。
「悪いのは俺だから」
「直人さんは何も悪くない…」
「婚約者がいる女性を好きになっちゃった」
「悪いのは…」
「自分だけ…なんて言っちゃダメだょ」
直人は手を伸ばして、まりあの顔に触れた。
指でまりあの涙を拭う。
「一人になんかさせない」
「落ちるなら一緒だ」
「…直人さん」
まりあは思った。
ー何もかも捨てて、素直にこの胸に飛び込めたら…
遠くにオジーの舟が見えてきた。
「直人さん、オジーが迎えに来たから」
「離したくないな」
「……」
「今離したら、もう二度とこの腕に抱けない気がする」
「…直人さん」
まりあは直人の真っ直ぐな瞳を見つめた。
「私から話してみる」
「ダメだ‼俺も一緒に行くよ」
「二人っきりになったら、なにされるか…」
「心配しないで」
「危険を感じたら、すぐに連絡するから」
「いや、やっぱりダメだ。危険な目に合わせるなんてできっこない」
「一緒に行くから、いいね?」
「……」
「OKなら目をつぶって…」
直人の意思は固く、まりあはYESのかわりに目を閉じた。
再び直人の温かい唇が吸い付いた。
フレンチキスから更に深みへ…
直人に誘われるまま、まりあは舌を絡ませた。
つづく