動画公開_i-worksプロジェクト
ルームツアー動画を公開しました。当チャンネルとしては初のプロモーション動画で、岐阜の鈴村建築株式会社さんが施工された「i-works1.0」Y邸です。
【i-worksプロジェクト】ってなに?ということですが、
建築家・伊礼智さんが手がけてきた多くの注文住宅を元に、より多くの人に住まいの心地よさを提供することを目指し、住まいのディティールを「標準化」することで、コストを抑えつつ質の高い家づくりを推進しているのが【i-worksプロジェクト】です。
基本的な骨格(間取りや構造)と、空間の質を高める収まりのデザインは、伊礼さんが設計。その他はある程度各工務店さんに任されるしくみ。工務店さんは住み手の要望を汲み取りつつ、伊礼さんの設計のルールとのすり合わせをします。
伊礼さんはたくさんのご著書も出していらっしゃる人気の建築家さん。飾らないお人柄が設計される建築にも表れていて、住む人の「日常」への眼差しがあたたかく、清濁併せ呑む懐の広さを感じます。等身大の暮らしの中で、しみじみ「いい家だなあ〜」と感じられる、そんな住宅が多いです。
広い敷地に建つY邸では、家の前に小さな雑木林のような庭をつくり、メインとなるリビングの窓や2階の窓から眺めを楽しみます。i-worksの基本形である四間角の間取りの北側に、9畳の下屋を増築。ガレージの屋根も一体的にデザインし落ち着いた佇まいをつくりました。
2台のエアコンで空調をまかなう高断熱・高気密(下の写真の右下のガラリ内に、壁掛けエアコンが設置されていて、床下に回しています)。信頼できる国産の構造材をはじめ、そとん壁や天然素材のペイント、無垢の床など高性能で優れた質感をもつ建材だけを用い、経年により味わいを増す住まいとなっています。
後半には、伊礼さんと住み手Yさんの対談を盛り込みました。Yさんから伊礼さんにi-worksについて知りたかったことを質問。また、i-worksを選んだ経緯や感じた魅力、暮らしの実感を語っていただきました。
建築資材や人件費の高騰で、注文住宅を手にできるのは本当にひと握りの人たちに限られてしまう時代、このようなセミオーダーの企画住宅には未来を感じます。勘違いしてほしくないのは、決して「安い」ものではありません。でも、確かな価値のあるものを、ゼロからの注文住宅よりもリーズナブルに手に入れられるのは確かでしょう。
取材を通して感じることは、i-worksを選ぶ建主さんは、ひじょうにクレバーな方が多いということ。伊礼さんの著書をしっかり読み込んで、価値を理解し、自分なりにカスタマイズされています。
また、同じi−worksの家であっても、工務店さんのやる気と力量が如実に反映されることも感じます。多様な建主さんがいるなかで、彼らの満足もかなえながら、建築設計に対する理解とリスペクトをもち、それをどこまで貫けるか、色んな意味で技量が試されると感じます。
今回、ものすごくがんばった鈴村建築株式会社さんのHPはこちらです。こんな工務店さんが各地でいい家を地道に建て続けたら、いつか日本の風景が美しく変わっていくかもしれませんね。
i-worksプロジェクトが、戸建て住宅の品質(美しさも含めた)の底上げにつながるように、また各地で奮闘する優秀な工務店さんが、長く生き抜いていくための道のひとつになっていけるようにと、願いを込めて動画をつくらせていただきました。
関係者の皆様に感謝いたします。ありがとうございました!
最後におまけですが、伊礼さんの設計した新築住宅やリノベーションの動画を過去にも撮らせていただきましたので、ご興味があれば合わせてご覧ください。
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