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テマヒマ

群衆

2024.11.27 01:30

おはようございます。


高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食

に関する古書のセレクトショップ、お味噌や

発酵食品中心のカフェ、テマヒマ

プロデューサー,バイヤーの太田 準です。


テマヒマブログ「埴輪」の回で兵庫県知事選挙について触れました。選挙後もまだ選挙が終わったないかのようです。アメリカのトランプ再選だったり、東京都知事選挙の石丸現象だったりとも、起こっている熱狂(?)に共通するところはあると思いますが、お隣の県でのこととなるとこれまでよりも身近に感じ、そして怖さを感じます。ふと何年か前にNHK・Eテレの番組「100分で名著」で紹介されていた「群衆心理(ギュスターヴ・ル・ボン)」の回(案内人はライターの武田砂鉄さん)を見返したくなり見返しました。本来的には原典を読むべきだとは思いますが・・・


個人個人には意識があるが、群衆となるとその意識や個性、そして知性や理性までが消え、感情や考え方が同一の方向に向けられる。そんな群衆には

①衝動的で、動揺しやすく、昂奮しやすい

②暗示を受けやすく、物事と軽々しく信じる性質

③感情が誇張的で、単純であること

④偏狭さと横暴さと保守的傾向

という特徴があるとしています。

そんな群衆の熱狂を作り出すには、(論証を伴わなくとも)出来るだけ単純化、縮小化した言葉で①「断言」し、それを②「反復」し続けることにより(論証されたかのような)真理となる。その際は事実よりもイメージが重視され、そして③「感染」していく。。。。


100分で名著という原著を要約したような番組を、さらに要約しているという問題は認識した上で。。。


ヒトラーも愛読したというこのル・ボン(社会心理学者)の「群衆心理」が書かれたのはフランス革命の頃。現在起こっている事象も説明出来ているのでは?と思います。つまりネットやSNSによる問題ではなく、人間が陥りがちな問題がネットやSNSによって増幅しやすくなってる問題だと言えると思います。目に見えない大きな流れが生まれている時、常に群衆の一人になり得る我々一人一人が気を付ける、立ち止まって考えるのが肝要かと思います。


よくこのテマヒマブログにも書いていますが「正義の反対はまた別の正義」という言葉のように二項対立的な世界となっている現在。そこには分かりやすさがありますが、結構答えはその間のグラデーションの中にあるのでは?と思ったりします。民藝や発酵がモノサシになり得るということを常々申し上げていますが、それは民藝も発酵も現在の大きな流れ(例えばデジタル化やグローバル化、効率化、画一化)に対してのカウンターとしての位置づけることが出来るとともに、それ自身あるいはその影響での「寛容さ」がそこにあるからだと考えています。


写真は内容とは全く関係なく、昨日行ってきました、くらしの工芸展@さんちかホール。兵庫県民芸協会所属の工人による展示販売会ですが、コロナ禍もあり5年ぶりの開催となりました。店休日と合わず最終日の訪問(というか受付兼協会ブースの当番)となってしまいました。テマヒマでもお取り扱いさせて頂いてます中ノ畑窯、露古壽窯、小島優さん、小島紗和子さん他全16名の工人。平日かつ最終日でお客様も少な目でのんびりしていた分皆さんともお話出来てよかったです。


テマヒマは昨日今日火曜日水曜日で定休日です。明日11/28 11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。ランチのご予約はお一人のみですのでご予約無しでもお席ご案内出来るかと思います。


それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。

今日も好い一日を!