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TOKONA-Xのドキュメンタリームービーが来春公開 | 総勢20組以上のアーティストが集結した追悼ライブが期間限定配信中

2024.11.28 03:00


TOKONA-Xのドキュメンタリームービーが2025年春に公開することがアナウンスされた。


2024年11/22(金)の夜、伝説的ラッパー・TOKONA-Xの20回目の命日に、名古屋ダイアモンドホールにて、追悼イベント『TOKAI X BULLSHIT -20th Anniversary Of The Life Of TOKONA-X-』が開催され、イベント内でドキュメンタリームービーの公開がサプライズアナウンスされている。


なお、DJ RYOW、AK-69、¥ellow Bucks、R-指定ら総勢20組以上のアーティストが集結した同イベントの模様は、U-NEXTで期間限定配信中。

 


【info】

2024.11.22.Fri

TOKAI X BULLSHIT

-20th Anniversary Of The Life Of TOKONA-X-

at DIAMOND HALL NAGOYA 新栄


OPEN 18:00 / START 19:00


▪︎Line up

ACKEE & SALTFISH, AK-69, ANTY the KUNOICH, DABO, DESPERADO (茂千代 & KENTWILD), DJ RYOW, “E”qual, G.B.L., G-Conkarah, G.CUE, G.O.T.O., KEISHI, LOKU, MASH, R-指定, SOCKS, SYGNAL, ¥ellow Bucks, 漢 a.k.a. GAMI, 孫GONG, 刃頭, 般若, 紅桜, 呂布カルマ & SECRET GUEST


▷配信

チケット料金:3,900円(税込)

・見逃し配信期間:配信準備完了次第~2024年12月01日(日)23:59まで

https://www.video.unext.jp/livedetail/LIV0000007092?rid=OF00877&adid=XXX&utm_source=content&utm_medium=official&utm_campaign=official


【ライブレポート:Text by Kazuhiro Yoshihashi

2024年11月22日(金)の夜、名古屋ダイアモンドホールにて「TOKAI X BULLSHIT -20th Anniversary Of The Life Of TOKONA-X-」が開催された。 


2004年に急逝した名古屋の伝説的ラッパー=TOKONA-Xを追悼すべく、彼の一番弟子とも言えるDJ RYOWがこれまで何度も主催してきた「TOKAI X BULLSHIT」は、TOKONA-Xが生きていればリリースするはずだった幻の2ndソロアルバムから名付けられたイベント。 


没後20年の大きな節目を迎え、今回がラストの「TOKAI X BULLSHIT」になるということもあり、出演者には地元・名古屋のみならず全国各地からTOKONA-Xに縁のあるアーティストが名を連ねていた。 


20回目の命日となった当日、会場には18時のオープンを前に多くの観客が列を成していた。また、開催1ヶ月前の時点で1,000枚のチケットが完売していたということからも、死してなお耳目を集めるTOKONA-Xの人気の高さがはっきりと窺えたが、それもDJ RYOWをはじめとする周囲が20年間にわたって、今は亡き偉大なラッパーの生きた証を懸命にアピールし続けてきたからこそ。


おそらく生前のTOKONA-Xを目撃できていないと思われる若いファンも会場では数多く見かけたが、それも名古屋“052”ヒップホップの紡いできた歴史がこの街でしっかりと理解され、継承されていることを証明しているだろう。


オープニング映像と、続く相棒・DJ HAZU(現・刃頭)のILLMARIACHIセットで幕開けたライブ本編は、盟友"E"qualが登場しての“For Da Bad Boys & Ladies”、大阪・DESPERADO(茂千代 & KENTWILD)がステージに上がっての“YOUNGGUNZ”と、冒頭から圧倒的なまでのクラシック攻勢。 


そこからは"E"qualを中心として、MASTERS OF SKILLZ、POUND、M.O.S.A.D.――と、TOKONA-Xがまさに“大暴れ”していた頃の楽曲が時系列に沿って、共演アーティストとともに矢継ぎ早に披露されていく。 


続いては、唯一にして傑作のソロアルバム「トウカイ✕テイオー」に収録されていた楽曲のパート。同時期の別名義作や客演作を交えながら進んでいく途中、DABOがMCで「人が本当に死ぬときは、そいつのことを誰も思い出さなくなるとき。だからあいつはまだ死んじゃいない」と語っていたのが印象的だった。 


この夜、“主役”であるTOKONA-Xは当然“声と映像だけ”の出演となったわけだが、それでも観客を際限なく熱狂させるそのパワーは、ある意味で“バリバリ現役”といったところか。 気づけば、あっという間にライブも終盤に差し掛かる。しかし、ここからがこの夜のもう1つのハイライトだった――。


主役の死後にリリースされたリミックス作品などを、TOKONA-Xが愛したクルー=BALLERSの面々を筆頭に、各地から駆けつけた多くの客演アーティストが力強くパフォーム。パートのラストを締め括ったスペシャル編成の “WHO ARE U?”では、会場全体がおなじみの“X”サインを頭上に掲げ、改めて我々が失った稀代のラッパーを弔った。 


日本語ラップクラシックばかりが投下された約100分におよぶ一連のショーの様子は、ここにTOKONA-Xがいない“悲しさ”と、それでも時を経て大きく膨れ上がった日本のヒップホップシーンに対する“感慨深さ”、そして、「だからこそ今ここで躍動するTOKONA-Xが観たかった」という“叶わぬ想い”が交錯する、まさに複雑としか言い様のない感情を抱かせるには十分すぎるものだった。 


そんなショーのフィナーレには、功労者であるDJ RYOWがメッセージ性を込めて“Where’s My Hood At? REMIX”をプレイ。 


その直後には、TOKONA-Xの生涯を辿ったドキュメンタリーフィルム公開についてのサプライズアナウンスがなされた。現在制作中となるこちらの映像作品の公開は2025年(春?)を予定しているというが、それ以上のことは現時点でベールに包まれたまま。ジャパニーズヒップホップの歴史に多大な影響を与えたレジェンドのドキュメンタリーということで、こちらについてはさらなる詳報を待ちたい。 


なお、U-NEXTが独占ライブ配信していた当日の模様は、見逃し配信も予定されている。映像の準備が整い次第、配信が開始され、2024年12月1日(日)23:59まで視聴できる(販売は21:00まで)。当日会場に足を運べなかった人は、“太く短く生きた漢”の才能と、彼が遺した影響、さらにはその功績の大きさが噛み締められる貴重な瞬間を、ぜひともチェックしてみてほしい。 


                                 Text by Kazuhiro Yoshihashi