技術と頭を使って対抗しようとした
11月30日、皇后杯3回戦が行われ、中高生選手たちで構成される日テレ・東京ヴェルディメニーナが、なでしこリーグ1部の朝日インテック・ラブリッジ名古屋と対戦。試合は2-0で、朝日インテック・ラブリッジ名古屋が勝利を収めた。
試合後、日テレ・メニーナ 坂口監督のコメント
——試合を振り返って
相手に対して戦術的に上回れることは試合前から選手たちにも伝えていた。それをどう表現するかが課題だった。自分たちよりカテゴリーが上の相手で、強さや速さでは勝てない。だから技術と頭を使って対抗しようとした。試合自体は自分たちが主導権を握ってサッカーをしていたと思う。でもサッカーだからこそミスからの失点が2点出てしまった。悔やまれる部分はあるけど、よくある負け方かなとも思う。0-0でもおかしくない展開だったし、自分たちにも決定機は複数回あった。バーに当たったり、あと一歩でゴールという場面もあった。ただ、前線の選手がみんな中学生で、物理的にパワーが足りなかった部分もある。それを技術や戦術、頭を使ってどうゴールに結びつけるかが足りなかったと感じる。
——この大会への思い
メニーナにとって、この皇后杯は同カテゴリーの大会よりも価値がある大会。だから悔しさも大きい。同年代の大会で優勝できなかった時よりも、選手たちにとっては特別な悔しさだと思う。
——冬の大会に向けて
今日の敗戦は、自分が最大限の状況を整えられなかったことが大きい。この皇后杯に価値を置いているのに、登録している眞城がいない状況だった。だから今回の敗戦の一番の責任は自分にあると思う。冬の全国大会ではどういうメンバーで戦えるかまだ分からないが、選手の成長を第一に考えたい。今日は中1の選手も3人出場している。もちろん優勝を目指すけど、選手がいろんな経験を積んで、ベレーザや代表につながるような大会にしていきたい。その上で結果も取りに行きたいと思っている。
——PKを止めたGK林選手について
あの子はPK戦に強い。今年も何回かPK戦で勝っている。今回も2-0の状況でのPKだったから、相手もちょっと緩んでいたのかもしれない。0-0のPKだったらどうだったか分からないけど、2-0のPKで止めるのはありがちなことかなと思う。
——9番の式田選手の活躍について
彼女はまだ高校1年生。誕生日を迎えていないので15歳。スピードが売りの選手で、右サイドで活躍している。唯一フィジカルで優位性を保てるポジションが右サイドだった。その優位性を活かして、他の部分でどんな優位性を作るかがポイントだった。ただ、なかなかゴールまで結びつけられなかった。
——狭いスペースでのパスワークについて
相手がこのレベルだとドリブルでは前に進めない。だからパスで相手の逆を取って外して進んでいかないといけない。高校生と中学生の混成チームなので、それができないと何もできない。狭いところを通して推進力を生み出すのが、このチームのサッカーの中枢にあるものだと思っている。