Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

やどりぎの碧の玉なすならひかな 五島高資

2024.12.05 07:55

つくば市にいます。

やどりぎの碧の玉なすならひかな 五島高資*ならひ(北風)

https://www.tsukuba-style.jp/blog/2014/03/8118.html 【科学として宮沢賢治を読み解く!筑波山地域ジオパークへの夢】より

行政の取り組み

どーも、ヤギッチです♪

私は子どもの頃、近所の砂利の駐車場で、石英(せきえい)っぽい石やら小さな黒曜石をよく探して拾っていました^^ 鉱物の標本を買ってもらい、しげしげと眺めた少女時代…モテないわけですよ(笑)今でも地質標本館に行くと興奮します。

先日、「宮澤賢治朗読会と筑波山地域ジオパークへの夢-イーハトーブとつくばの石たち-」というサイエンスカフェがつくば市役所で行われたので参加してきました♪

サイエンスカフェとは、カフェのような気軽な雰囲気で、普段科学に馴染みのない人にも科学を楽しんでもらおうというもの。

つくばでは研究所や大学が主催となって、生物、化学、工学、宇宙などあらゆるジャンルのサイエンスカフェが開催されています^^

現在、つくば市を含めた筑波山周辺の6つの市が筑波山地域ジオパーク推進協議会を作り、日本ジオパーク認定に向けて様々な活動を行っています。

ジオパークとは、自分の住む地域の山や川がどのような成り立ちでできたのか、そこにはどんな植物が育ち、どのような文化があるのか、その地に親しみ、学び、楽しみながら、地質や自然、歴史や文化遺産を保護し、将来の世代に残していこうというもの。

今回のサイエンスカフェも、ジオパーク認定に向けた活動の一つ。

宮澤賢治の「楢ノ木大学士の野宿」の朗読会を通じながら、地学を学びました。

地学への関心を高めることは、筑波山への関心を高めるきっかけにも繋がります^^

1403jioscience3

4つの山の兄弟が話したり、鉱物が喧嘩をしたり、それを擬人化する!?という驚きと共に、宮澤賢治ならではのファンタジーの世界に、すっかり魅了されました^^

「この宮沢賢治の<楢ノ木大学士の野宿>は地学童話として最高傑作のものです」

産業技術総合研究所の加藤碵一氏と地質標本館名誉館長の青木正博氏が、賢治の世界を科学的に解説してくれました。

この物語は単なる創作ではなく地学的根拠に基づいて創作された作品なのだとか。

主人公の楢ノ木大学士が、「貝の日兄弟商会」からお客のために上等な蛋白石をとってきて欲しいと依頼されるところから始まります。

楢ノ木大学士は、「蛋白石のいいのなら、流紋玻璃を探せばいい」と旅に出ます。

「蛋白石とはオパールのこと。オパールは石英に水がゆっくりと加わり冷やされたもので、宮沢賢治のいた岩手県でも採れたものです。上等なオパールはプレシャスオパールやファイヤーオパールと言って、これはなかなか見つかるものではありませんでした。もしかしたら賢治は、自分の夢を物語に反映させたのかもしれません」と加藤氏。

各テーブルには蛋白石の標本が置いてありました。

実際に蛋白石を手に取ると、重みや硬さまで、宮沢賢治の物語の情景がより鮮明に想像できます♪

「賢治が執筆していた頃の地質学は、どの鉱物がどの位の温度でいつできるのかを研究していました。その研究が発表されてすぐ、彼は物語に取り入れました」

楢ノ木大学士の第2夜の章で、角閃石(ホルンブレンド)を「ホンブレンさん」、黒雲母(バイオタイト)を「バイオタさん」など擬人化。

ホンブレンさんが、バイオタさんに「そんなに肘をはるな!最近、先輩に向かって生意気だぞ」などと言います。

マグマの温度が下がるにつれ晶出してくる鉱物の順番を、賢治は「先輩」とさり気なく描写。

このほか賢治は、鉱物の風化や変質を「カオリン病」「りょくでい病」など病気に例えたり、火山雷という現象を、擬人化された山の台詞に組み込んだりしていました。

加藤氏と青木氏の解説によって、宮澤賢治の地学的知識の豊富さが紐解かれ、その表現力と発想力に感動!!

それと同時に、地学への知識もインプットされていきました^^

それを鑑みながら、筑波山の生い立ちや岩などを見ると、すっと覚えられた気が。

楢ノ木大学士のように、山や岩の声が聞けたら、登山も楽しめるんだろうなぁ…。筑波山へ行ってみたくなりました^^


https://www.yomiuri.co.jp/local/ibaraki/news/20240913-OYTNT50244 【「筑波山塊の花崗岩」認定 国内初 地域の知名度向上期待 天然石材遺産】より

「真壁石」など国宝に使用

「筑波山塊の花崗岩」の主な岩石。左から、筑波花こう岩、加波山花こう岩(真壁石)、稲田花こう岩(稲田石)

 筑波山地域で産出される「筑波 山塊さんかい の 花崗岩かこうがん 」が、国際地質科学連合(IUGS)から、世界のヘリテージストーン(天然石材遺産)に認定された。産地は「筑波山地域ジオパーク」(つくば、石岡、笠間、桜川、土浦、かすみがうらの6市のエリアで構成)に含まれており、地域全体の知名度向上に期待がかかる。(赤松正基)

 ヘリテージストーンは、国際的価値が高くて人類との関わりが古い天然石材を認定するプログラム。産地の地質学的特徴や石材の特性、文化的活用の歴史を後世に残すことが目的だ。「筑波山塊の花崗岩」は7月6日に、日本国内で初めて認定された。現在世界では55件が認定されている。

真壁石が使われている迎賓館赤坂離宮(つくば市提供)

 「筑波山塊の花崗岩」は、国内では産地にちなんで「真壁石」(桜川市)や「稲田石」(笠間市)と呼ばれている石材。国宝の迎賓館赤坂離宮(東京都港区)、国指定重要文化財の日本橋(同中央区)、建築家・磯崎新氏が設計したつくばセンター広場(つくば駅前)などで使われている。

 認定の申請作業を担ったつくば市ジオパーク室の杉原薫専門員によると、山岳信仰や鎌倉時代の高度な石材加工技術の伝来、江戸時代の神仏習合が、地蔵像や灯籠など地域の石造物文化を育んだ。

 明治以降、地質調査により、石材としての価値が認識されるようになった。東京に近い立地から鉄道網整備とともに石材業が盛んになり、近代建築の礎になった。現在、三つの主立った石材組合があるほか、「真壁石燈籠」づくりの技術は伝統工芸師らによって継承されている。

 産地は、地質や景観を保全しつつ教育や観光などに活用する「筑波山地域ジオパーク」内にある。杉原専門員は「地域全体がつながっていたからこそ、地質や歴史、文化に関する資料がそろっていて申請できた。石は生活の基盤にもなっており、持続可能という観点から、関係者と一緒に今後の方向性を考えていきたい」と話している。


https://mount-tsukuba.com/journal/kabasan_0605/ 【登山と巨石と山岳信仰! 筑波連山の山「加波山」Mt. Kaba!】より

5月下旬、桜川地域おこし協力隊(桜川市総合戦略部ヤマザクラ課)大川奈奈さん主催の「加波山」ガイドツアーに参加してきました。

筑波山の北東にある加波山は、筑波山と同じく山岳信仰の山。筑波連山の中でも筑波山に次ぐ標高709mを誇ります。筑波山からもウインド・パワーつくば風力発電所の2基の風車を目印に、その近くに山頂の姿を見ることができます。

地元以外ではそれほど知られてはいませんが、筑波連山を縦走する登山者も多く見られ、とても歩きやすく多様な魅力を持った素敵な山です。山中には3社の社殿があり、その違いを楽しむこともできます。

ガイドしてくださったのは、筑波山ガイドもされているnakineの浅野祥子さんです。普段立ち入ることのできない採石現場も見学できて、昼食付き1,000円。

14名の参加者が集まりました。桜川地域おこし協力隊のツアーは今後も要チェック。

浅野さん(写真左)と大川さん(写真右)

晴天にも恵まれ、朝9時に加波山3合目からスタート。桜観音の目の前です。

登山道入り口までは砂利道を進みます。

すでに木々の間からは綺麗な眺望が。

加波山入口の立て札。ここからが登山道です。

山に入ると結構な湿度があります。この間の大雨があったにも関わらず、トレイルはきちんと整備されています。どなたか存じませんが、ありがとうございます。

浅野さんの軽快な先導と、参加者同士の会話を楽しんでいると、すぐに5合目。石の名産地なので、サインにも御影石が使用されていますね。

5合目を超えると大きな岩を見かけるようになります。

筑波山と同じく、上に行くほど、岩のサイズも大きくなります。

次第に巨石と呼ばれるレベルに。加波山ではこのサイズの岩でも名前はありません。我輩は岩である。

信仰の対象となる霊石が出てきました。加波山自体がご神体であり、修験道としても有名です。この辺りも筑波山と似ています。

鳥居を抜けて、山頂方面へと向かいます。

親宮本殿と修験道の宿泊施設に突き当たり、進行方向右へ。この日は尾根づたいで採石場へと向かいます。尾根まで来ると横風が抜けて気持ちいい。

長い階段道を降ります。この道は「関東ふれあいの道」になっています。採石のメッカだけあり、途中ダイナマイトの発破音が聞こえてきます。

階段を降りきると、御影石のモニュメントがある広場に到着。普段見慣れない、採石場の看板が。

少し進むと「やさとみかげ」の採石場が見えて来ました。株式会社石原石材の採石場です。

HPに流れる動画はダイナミック。一見の価値あり。

https://www.yasatomikage.com

石岡市側の眺望も抜群。御影石、石原石材、石岡市と石づくめ。これぞロック。

全長50m、高さ35mの採石場は様々なロケ地にも使えそう。

快く迎えてくださった、石原石材の石原社長。16歳で故郷の小豆島を離れ、この土地で開業。今年、古希になったと溢れる笑顔で笑い飛ばしていました。余談になるが、私の祖父も香川県の商人で、そのサービス精神と豪快さを思い出して嬉しくなった。

伊勢屋旅館の美味しいお弁当を食べて一休み。今来た階段道を今度は登ります。TXキャップが似合う参加者は登山経験多数の達人。登山テクニックは先人に尋ねるのが一番。

先ほどは少しくたびれて目に入らなかった光景も、一休みすると目に飛び込んできます。御影石で作られた、どこかかわいい不動明王様。

親宮本殿を超えてしばらく登ると加波山神社本殿に到着。標高709mの山頂です。

少し降ると今度は「たばこ神社」。以前、この辺りはたばこ栽培農家さんが多かったようです。禁煙の祈願もできるとのこと。

そのまま降ると加波山神社拝殿と親宮拝殿があります。天狗のデザインが至るところに。

そこから更に降っていくと、小川があり「山椒魚谷」の石碑があります。山椒魚が生息できる綺麗な小川。登りでもこの小川のせせらぎが聞こえていたので、やっと会えた気分。

更に降るとまた採石場が現れました。こちらは桜川市側です。

採石場辺りから舗装路を降って行くと、スタート地点の3合目に戻ってきました。参加者のみなさん、お疲れさまでした。途中でいただいたアメやコンペイ糖、羊羹の味は格別。

今度山に行くときは、自分も持って行って誰かと食べよう。

----

今回登った加波山は、筑波連山の代表的な山で、山伏修験道の霊山としての信仰も厚く、天狗伝説があることや、標高709mのその見た目も筑波山に似ています。

写真が筑波連山。左に見切れているのが加波山で右奥が筑波山。

筑波山から車で20分行くと加波山があり、連山を望む景色を見ることができます。

少し足を伸ばせば、少し自分がチャレンジすれば、素敵な出会いと新しい経験が待っているんですね。横目で見た街並みも綺麗だったので、また桜川市に、加波山に来たくなる1日になりました。


https://blog.goo.ne.jp/junko-f2/e/a8064fdf0d7b36808eadf7d438b5a248 【加波山】より

「加波山」山上には「加波山神社」(前々項)、「加波山三枝祇神社本宮・親宮」(前項)の拝殿・本殿が立ち並んでいてわかりにくいのと、巨岩・奇岩もあって面白いので、別項にした。文章の内容が薄い分、写真が多くなっているが、そういう事情なので悪しからず。

「加波山」の登山ルートはいくつかあり、林道丸山線というのがあって自動車でも行けないことはないようだが、「加波山神社」の駐車場に自動車を置かせてもらって、そこから歩くのが普通だと思う。パンフレット等では、山頂まで約90分(あるいは往復3時間)と書いてあるが、急な登りが多く、山道も筑波山ほど整備されていないので、結構大変。

「加波山」(標高709m)は、茨城県桜川市真壁町と同石岡市大塚の境にある山で、石岡市側の字名が「加波山」で、桜川市側は「樺山」となっているらしい。他に、「神母山」、「神場山」、「神庭山」などとも表記されている。特に、「神母山」は、「加波山神社」、「加波山三枝祇神社本宮・親宮」ともに主祭神の1柱としているイザナミが、神々の母であることに由来するという。

「加波山」は近世まで神仏混淆の修験道の霊場であり、これは「筑波山」(「筑波山神社」(2020年9月12日及び19日記事))、「足尾山」(「足尾神社」(2018年12月22日記事))、「岩間山」(「飯綱神社」(2018年12月15日記事))なども、そうである。ただし、「筑波山」(「筑波山大権現」)は、「常陸国風土記」にも記された信仰の山であること、「筑波山神社」が常陸国式内社であること、江戸時代には幕府の篤い庇護を受けたことなどから、知名度も高く、相応の経済基盤があった。一方で、門前には遊女屋もあるくらい、俗化されていたともいえる。これに比べて、「加波山」は真面目な、というか、真剣に修行しようとするプロの修験者が集まったようである。そうしたことから、平田篤胤の「仙境異聞」では、「岩間山に十三天狗、筑波山に三十六天狗、加波山に四十八天狗」とあり、また、(山人=天狗の)武術稽古場が「加波山」にあって、剣術や棒術などを習う、としていて、「筑波山」よりも修験道が盛んだったのだろうと思われる。因みに、大天狗の番付(知切光蔵著「天狗の研究」による。)では、「筑波山」の「筑波法印」、「加波山」の「岩切大神」と「天中坊」があげられているが、「筑波法印」が前頭三枚目と上位で、「岩切大神」と「天中坊」は前頭で、かなり下位の方である。なお、ヴィジュアルは、「岩切大神」が飯縄権現系で、嘴があって背に羽が生えている、所謂「烏天狗」。「天中坊」が赤ら顔で鼻の長い、所謂「鼻高天狗」となっているようである。


加波山は国常立尊(艮金神)が祀られた霊峰です。山全体が花崗岩(御影石)で出来ており、霊性の高いと思われます。かつてここは、神母山、神場山、神庭山とも呼ばれ、修験道が興隆した所以です。私も縁あってここの真壁石で出来た小さな石灯籠を持っています。筑波山とはまた少し違った信仰の山です。(加波山神社のHPでは、なぜか主祭神が国常立尊ではなく、伊弉册大神、速玉男大神、事解男大神となっていますが、これは明治以降の国家神道の影響かもしれません)