「こびとの村のおひさまワイン」A.シャプートン 文 G.ミューラー Gerda Muller
こちらの絵本「こびとの村のおひさまワイン」の作者ゲルダ・ミューラーは1926年オランダ出身の絵本作家でアムステルダムの美術学校を卒業後、パリへと拠点を移し、そのキャリアをスタートさせました。
日本では昨年「庭をつくろう!」が復刊されましたので、新刊書店で目にした方も多いのではないでしょうか?
フランスの絵本といえばお馴染みの「ペール・カストール」シリーズでも10冊以上も絵本を出版しており(日本でもその中の「マルラゲットとオオカミ」「ゆきのひのおくりもの」「さるとつばめのやおやさん」が翻訳出版されています)今までには100冊を越える作品を出版しているようです。
その作品ごとに多彩な作風を見せてくれるミューラーですが、こちらの絵本はペール・カストールシリーズの作風とは少し異なり、デザイン性は抑えられ、親しみやすく柔らかい絵となっていますね。
この「こびとの村」シリーズは1984年から1985年にかけて日本で翻訳出版されたシリーズで、ゲルダ・ミューラーの日本での紹介の先駆けとなったものですが、長らく絶版になっており、今では手に入れるのは少し難しくなってきているかと思います。
さて、こちらの絵本「こびとの村のおひさまワイン」のお話はというと、こびと村のまじゅつしチビムーロンがおひさまワインを作るお話です。みんなからからかわれながらも、みんなのためにワインを作り、春のはじめの日が来るまで、冬の間中そのワインがみんなを元気にさせる、そんな暖いお話です。
段々と暖い日も訪れるようになりましたが、今日のようにまだ寒い日もありますね。こんな日に温まりながら読むのにぴったりの絵本です。
ちなみに作者のゲルダ・ミューラーは1926年生まれとのことでずがまだご存命のようで、しかも昨日2月21日が90歳の誕生日だったようです。
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