香りのノート(揮発速度)について
● 香りのノート
精油の香りは、ノートによって分けることができます。ノートとは、揮発速度のことで、揮発速度が速いもの、中間のもの、遅いものの3種類にわけられます。これら3種類は、揮発速度が早いものから、トップノート、ミドルノート、ベースノートと言われます。ノートはブレンドをする際に、そのブレンドの印象を決める要素になるのでとても大切です。各ノートの説明と、それに対応する精油、ブレンドするときのコツを紹介していきます。
※私が使用している精油の中からご紹介します。
● トップノート
一番早い揮発速度です。これは香りを嗅いだ時の一番初めの印象になります。
大体20分前後持続します。柑橘系や爽快感のあるハーブ系、樹木系の精油に多いノートです。
(トップノートの精油)
オレンジ、グレープフルーツ、ジュニパー、スペアミント、タイム、タンジェリン、ティーツリー、バジル、ブラックペッパー、ペパーミント、ベルガモット、ユーカリ、ライム、レモン、レモングラス、ローズマリーなど
● ミドルノート
トップノートに続いて香る香りです。4時間前後持続します。
ハートノートとも言われ、ブレンドの軸となる香りです。
ハーブ系、フローラル系、樹木系、スパイス系の多くがミドルノートに分類されます。
(ミドルノートの精油)
イランイラン、ウィンターグリーン、エレミ、オコテア、オレガノ、カモミール、クラリセージ、クローブ、サイプレス、シナモン、ジャスミン、ジンジャー、ゼラニウム、パイン、バルサムファー、フェンネル、ブラックスプルース、ブルースプルース、ヘリクリサム、マジョラム、ラベンダーなど
● ベースノート
一番揮発速度が遅く、6時間以上経っても香りが持続しているものです。
ブレンド全体をまとめ、安定させます。
オリエンタル系、樹脂系の多くがベースノートに入ります。
(ベースノートの精油)
キャロットシード、コパイバ、サンダルウッド、シダーウッド、パチュリ、パロサント、フランキンセンス、ベチバー、ミルラなど
● ノートとブレンドのコツ
トップ:ミドル:ベース=4:4:2 もしくは 3:5:2
ブレンドをする際には、すぐに香りが消えてしまったりしないように、トップ、ミドル、ベースノートのバランスが大切です。バランスがいいと、香りを嗅いでから、時間が経つにつれて変化を楽しめます。バランスのいい比率は、上記のトップ:ミドル:ベース=4:4:2 / 3:5:2がいいと言われています。また全体の分量に対する限界量の目安もあります。アルコールなどの基材を含めて、トップ・ミドルノートは10%以下に抑えるといいと言われています。