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マヤ

三代目❤夢小説 『NAOTO編57』

2019.01.23 23:00

「あ〜…うまい!」



まりあはクスッと笑った。



「そんなに?」



「笑ったな?まりあ、おかわりお願いね」



空いたグラスに泡盛を注ぎ入れ、ミネラルウォーターで割る。



「ビーチで満月を見ながら飲んだ泡盛…格別だね、あれは」



「喜んでもらえて良かった」



「まりあが作ってくれるからだろね。今も格別に美味いよ」



「褒めてもなんも出ない」



「キスのお返しくらいはできるでしょ?」



直人が少し前に顔を突き出した。



「ん、いつでもいいよ!」



「うそ…なおちゃん、もう酔っ払ってるの?」



「ん?酔ってなんかないよ」



「料理が来る前に、早く!」



まりあは身を乗り出しテーブルの上に両手をついて、直人が突き出した唇に軽くキスをした。



「お待たせしました!」



個室の外から声がかかり、慌てて離れた。



「失礼します」



料理が運ばれてきた。



「お客さん、暑かったらエアコンつけましょーか?」



二人の上気した顔を見て、店員が気を利かせて言った。



「あ、どーぞお構いなく💦」



「一気飲みしたから赤くなってるんっすよ」



「そうですか?リモコン置いてますから、いつでもつけて下さいね」



店員が出ていった。



「なおちゃん、本当に顔が赤い」



「そういうまりあだって」



「可愛い」



「茶化さないの。美味そうだね!いただきまーす!」



「いただきます」



酒も進み、会話も弾んだ。



「少し酔ってゆるゆるになるなおちゃん…ずっと前から大好きよ」



「ゆるゆる?オネェぽいってこと?」



「ふふ、そうよ♫可愛い」



「まりあの方が数倍可愛いよ♫」



直人がまりあの頬に触れた。



「なぜ、今まで出逢わなかったの?」



「…なおちゃん」



「ずっと焦らしてたの?まりあ」



「なおちゃんと出逢わないように?」



「焦らしてたんだろ?白状しなさい」



「絶対酔ってる…」



「そうやって焦らしながら、俺は他の女の子と出逢わないように魔法をかけた」



「私が⁉️」



「違う?」



「そんな魔法が使えたら、もっと早くになおちゃんと出逢えるようにしてたょ」



「一回だけなんだよ、魔法が使えるのは」



「そのルール、いま決めたばっかでしょ?」



まりあの白い艶々した肌がピンクに染まっている。



「そーだよ!どうする?一回きりの魔法は俺との出逢いでいいの?」



「じゃあ、なおちゃんの奥さんにする」



「奥さん?いきなりかよ  笑」



「そうよ」



「色んなしがらみとか一気に飛び越えて、いきなりなおちゃんの奥さんになってるの」



「……」



「なおちゃん?ウソ…本気にした?」





「まりあの願い…」




「俺が叶えてあげるからね」




つづく






明日は連載お休みしますので、57話は長めにお届けします。



いつもご愛読ありがとうございます。