ー国産アロマハントの旅ー 岐阜県クロモジ③ クロモジ蒸留レポート(後編)
こんにちわ。
今回はクロモジ蒸留レポート後編です。
(前編はこちらから)
山で採取した30kg近いクロモジを蒸留所まで運び、粉砕。その後、蒸留といった流れだったのですが、粉砕作業がなかなかの重労働。
(10月といえど、都内の12月、1月くらいの気温だったので、とても寒かった)
(粉砕作業する私。とっても楽しかった。笑)
粉砕したてのクロモジたち。香りが最高でした。
1時間ちょっと粉砕作業を行い、いよいよ蒸留スタート!
蒸留所には大量用の蒸留器と通常サイズの2種類がありました。
下の写真は通常サイズ。今回は通常サイズの蒸留器で蒸留させてもらいました。
飛騨産業さんの事業の1つでもある「きつつき森の研究所」では、家具を作る技術*からヒントを経て、独自の「高圧水蒸気圧搾蒸留法」という技術を開発されました。(特許出願済)
自社に蒸留器と成分分析器を所有し、精油を抽出する度に細かく分析されています。
(研究者のみなさまが集う場所だからこそできることだと思うけれど、とってもうらやましい環境!)
*「曲げ木」や「圧縮」蒸して柔らかくなった木に圧力をかけて曲げたり成形したりする技術のこと。
「高圧水蒸気圧搾蒸留法」で蒸留を行うことで、通常の蒸留時間の1/3で精油を抽出することが可能に!
クロモジたちを詰めて。
蒸留スタート!
詳細は企業秘密になるため割愛させていただきますが、とにかく短時間で精油がとれました。あったかい蒸気がに包まれて、ほっこり。蒸留所がクロモジの香りでいっぱいになって、とっても幸せな空間でした。(クロモジの蒸気はお肌にもよさそう。現に蒸留を担当されている女の子のお肌はプルプルだった・・!)
上の茶色の部分が取れたてのクロモジの精油。
下の部分がクロモジウォーター。
蒸留が完了したら、専用のろ紙でこしたら完成!
「森の恵みを、命を、最後まで大事にしたい」というスタッフのみなさまの手間と想いが詰まった、このエッセンシャルオイルは、100%天然由来の飛驒高山産の木だけを使って作られています。無駄が一切ない、ECOでハッピーリンクがつながる製品。
木の採取からエッセンシャルオイルになるまでの過程を実際に体験し、手元に残った黒モッジのエッセンシャルオイルは、深みのある甘い香りがとってもお気に入り。
これからの香りの変化がとても楽しみ。
都内だとミッドタウンにショップ(HIDA)がありますので、そちらで実際に香りを試せるので、お時間あるときにぜひ足を運んでみてください。飛騨産業の家具も最高に良いです!
(おまけ)
蒸留前のクロモジ↓
蒸留後のクロモジ↓
このガラは、通常ごみとして廃棄されるか、山に肥料として返しているそう。
捨てるのがもったいないなー。と思ったわたし。これを捨てずに新しいものを作るプロジェクトもスタートしました。詳細は別記事で!
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「高圧水蒸気圧搾蒸留法」とは?
「HPS法(高圧水蒸気圧搾蒸留法)」
飛驒産業の伝統的な家具作りの技術が使われています。飛驒産業で有名な「曲げ木」の技術を応用し、エッセンシャルオイルも作られているのです。木を高圧水蒸気とともにプレス(圧縮)するときに得られる樹液を処理して精油にしています。特許も取得している飛驒産業独自の方法。「HPS法」で抽出する飛驒産業のエッセンシャルオイルの特徴は、一般的な水蒸気蒸留法では抽出されにくい成分が高濃度に含まれています。
(飛騨産業さんHPより一部抜粋)
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Haruna.
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