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EQスコアが世界最下位の日本

2019.01.24 03:09

米国シックスセカンズ社から定期的に届くメールに興味深いものがありました。

(以下、メール抜粋)


【EQスコア世界最下位の日本】

Six Secondsが開発したEQテストSEIは、2019年1月までに160の国や地域で、約26万人が受検。Six Secondsは、世界各国の受検者のEQスコア(Y軸)と、WHO世界保健機関が発表している「ヘルスケアへのアクセス」「メンタルヘルスアへのアクセス」「幸福度」を合わせたNational Wellbeing Metrics(国別健康指標;X軸)によってクロス分析を行い、EQスコアと健康水準に相関があることを発見しました。同時に、日本のEQスコアは世界最下位、健康水準はメンタルヘルスへのアクセスの低さ、幸福度117か国中54位という背景から、中央値を下回りました。経済的に発展し、街のインフラが整備されてきたこの国において、心のインフラが整っていないこと、心を整える知識や知能を多くの日本人が活用していないことが明らかとなりました。


【感情知能EQとは】

EQとは「目指すべき成果を生むために、自己や他者の感情を認識し、それを管理して、最適な意思決定や行動へと結びつけること」。個人も組織も、たとえ論理的思考に基づいて行動を選択していても、「感情が気乗りしない」場合には成果を上げることが非常に困難となることは誰しもご経験があるのではないでしょうか。行動の源泉には、感情があります。感情が人を突き動かし、感情が成果を生むのです。 


【日本が取り組むべき真の課題】

エグゼクティブコーチングと組織開発の専門家で「 世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方ハーバード、Google、Facebookが取りくむマインドフルネス入門」著者・ 吉田典生氏は、「日本のビジネスピープルは所属組織とのエンゲージメント(一体感)が低い、という国際比較もあります。そしてエンゲージメントと生産性や業績の相関も示されています。これをEQスコアの低さと合わせてみると、いま本当に取り組むべきことのヒントが見えてくるのでは」と語ります。


人が生きる(働く・暮らす)うえで個人が快適に、そしてチームとして成果を生むために、個人や集団の感情や思考をどのように管理していくべきかというテーマに向きあう方たちと(当時23歳の私はエプソンの人事部の方たちと)同席させて頂き、私もその頃からEQについて学び始めました。

私の人生は確実にEQによって支えられていることを日々実感しています。

悲しいことや不安なことがあったとき、もともとそこまでメンタルが強いほうではない私はEQを通じて心理学や楽観性の在り方を学び「・・・でも、もっと良いことが待っているはず」というように思いこむ習慣が理屈ではなく定着するようになりました。

また人と気持ちを通わせる際に、自分を犠牲にせず、また他人も尊重しつつ、ベストな着地点を探すこともうまくなっていきます。

集団を率いる際のリーダーシップ以上に、支えられるための器(共感力)も大人になってから学びました。


皆さんが生きていくうえで、当たり前に行っている心の仕組みそのものがEQであり、昨今、教育機関ではそれらを非認知能力と呼ぶようになってきたのです。


誰かが唱えた成功哲学はあくまでも誰かのものであり、それが例え70%の人に該当する素晴らしい教えだとしても100%の普遍性を目指すEQを前にしては及ばないと思っています。

なぜならEQは「正解がないのが正解」「あなたが良しとする人生を創造することが正解」としているからです。


私も過去に100名以上のEQコーチングを担当させて頂きましたが、その全ての方たちに「こうすると良い」とは言った覚えがありません。

その他、世界中でEQ検査を受けた26万人の方たちもきっと同じでしょう。


人生は誰にも決めさせない。

その為に一番大切なのが「何ができるか」よりも「何を楽しいと思うか」をしっかりと発見できる感性(感受性)を10代・20代のうちに磨いておくことだと思います。


「子供に可能性を広げてほしい」という言い回しは正しいようにもとれますが、それ以上に親の期待がかかっている気がしてなりません。

正しくは「何を楽しいと感じるか探してみよう」だと思っています。


先進国であるニッポン。

心の貧しさはEQでも証明済み。

お金を稼いでも稼いでも、その先に幸福は待っていないということを理解すると共に、子供たちにも適切な語彙で届ける必要があるかと思います。


ではお金は不必要か?


いえ。


① お金が無くても幸せだということを若年で理解し

② お金を生むことができた(人に必要とされている)という感覚を楽しみ

③ 「やはりお金ではない」ということに早い段階で気づく


このサイクルに気付くタイミングが30歳の人もいれば60歳の人もいます。

気づかない人もいれば、また違った理論を持って生きていく人もいます。


日本人、幸福という言葉を胡散臭いといって避けるな。

その正体を自分なりに想像しなければ、答えのないテストに答えを求めているようなものであり、いつになっても満足には到達できません。

満足に達したら、一度自分をほめて、認めて。

また新たな課題を設定し直すもよし。

あえて高みを目指さず平凡な毎日に感謝するもよし。


自分自身を科学する(セルフサイエンス)をしない限り日本の幸福度は上がるはずがありません。


もっと日本は情操教育について真剣になるべきだと感じています。

だってEQスコア最下位だよ。

勉強している場合じゃない!