映画『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』
映画『ヴィヴィアン・ウェストウッド
最強のエレガンス』
監督:ターナ・ロッカー
出演:ヴィヴィアン・ウェストウッド/
アンドレアス・クロンターナー/
ケイト・モス/ナオミ・キャンベル/カリーナ・ロワトウフェルド/
アンドレ・レオン・タリー
ブランド《ヴィヴィアン・ウェストウッド vivian wesutouddo》
デザイナーの彼女であるヴィヴィアンの、ドキュメンタリー。
予告編から読み取れる彼女の芯の強さ、言い換えれば、ワガママ全開で、ヴィヴィアンの世界を堪能出来た。。
学生時代に彼氏にプレゼントするのが流行ってたっけな。
奇抜なそのデザインは、音楽系の人が好んでる印象だったし、
落ち着いた大人たちはあまり日常で身につけないイメージブランド。(勿論好きな人もいる。
彼女の周りにいる、繋がりの強い人間たちも登場。
彼女よりも普通の感覚の人に見える。笑)
“周りの人と関わりを持つこと”を大事にしている彼女には、切っても離れなさそうな人が集まるんだぁ。
奇抜ゆえに笑われたりバカにされたTV出演もあったり。
その当時の映像が実際に流れた時には驚愕だった。。
でも2年連続で賞を受賞し快挙を成し遂げ、自分が認められたことをしっかりと刻む彼女。
インタビューに答える彼女は、
口調は強いわワガママにも聴こえてなんだかすげぇおばあちゃん。
出勤は自転車。
どこを映しても切り取っても、パワフルな人とは正にこういう人のこと。
ただのワガママではなく。
彼女がちゃんと納得して、世に服を送り出したいだけ。
彼女の好きなものを出したいだけ。
とてもシンプル。
ファッションショーの服なんて、大概一般ピーポーの私には理解出来ないんだけど←
ヴィヴィアンは、1着1着に意味を込めるそうで。
そういうの知ると、なんて乙女なんだ、とも感じたり。にまにま)
わかる、わかるよ、そういう感覚。
見ていくうちに、その意味不明なデザインの服に魅了されてゆく。
一級のモデルさんも堪能。。
あぁ…美しい…。
私が小さい頃から習っていたクラシックバレエのおばあちゃん先生もとかくパワフルで。
うちの母が何度振り回されたことか。笑)
嫌われもした人だったけど、情に厚い先生で。
だから、我が家はとても好きだった。
その辺をきちんと知って理解して尊重していた母も凄いけど。
ヴィヴィアンを観てて思い出してしまったな。
年を取っても、山に登る時も、彼女の靴下、手袋、指先までこだわりが見える。
ただ、会社が勝手に大きくなり過ぎて自分が把握しきれない、
大きくなったらなったで、そのもどかしさも所々伝わり。
歳ゆえの少しの寂しさも、なんだか感じてしまった。
そんなこと言ったって「うるさいわよ」って言われそうだけど。笑)
人間らしかった。
近くにいるとうんざりもする性格だろうけど、とても元気をもらえる人だった。
だから一流のモデルも、そのエネルギーとカリスマ性に惹かれるんだろうな。
監督のローナ・タッカー、詳細がなかなかヒットしなくて驚いたのだけど。
確実に女性監督だろうな、と直感。
ヒットした監督は、波乱万丈の、やはり女性だったよ。
ブランドのこと、服のこと、ヴィヴィアンが女性だから、という点ではなく。
“尊敬”の意が、込められていたから。
不思議なもので、ここ最近観たり観返した女性監督の共通点として、“尊敬”が必ず見えてくる。
誰かを尊敬し、その人物を映画の中に残そうとして、作品が生まれてる、気がする。
全然違う人もいるだろうけど、不思議な繋がりがあるもんねと、個人的に感じてるよ。
勉強するだけじゃなく、画や構成だけに特段こだわるわけでなく。
どこか、主観や共感が混じってるような。
逆を言えば男性の方が客観的でエンタメを構築するのには長けてる???
そう言うのは同じ女性としてはなんだか癪だけど←
女性監督作品は、登場してもらう人間に尊敬を注いでるから、監督のエゴみたいなのがみえてこない、気がしてる。(逆についてはツッコまないで笑
女性という生き物は、感情生きてることに、今書きながらちょっと納得したり。
なんて素敵な生き物かよ。
映画館を出た後、女性たちが身に纏う服が、素敵に見えてきた。
ゆるい日も誰かに会う日も、
出向く場所によっても何かしら考えて意味を持って、今日この服を着てるのよね。
エネルギッシュな彼女と甘美な服の数々のパレードに、元気をもらいました。