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リフォームを成功させる! プレゼン術~山万(千葉県佐倉市)~

2019.06.13 03:00

▲文章では分かりにくい部分も3Dパースがある事で、イメージを共有出来る。施工の際の職人との打ち合わせ資料としても活躍している。

山万(千葉県佐倉市)

1971年から千葉県佐倉市ユーカリが丘の街づくりを行ってきた総合ディベロッパー・山万。リフォーム事業の売り上げは年間約12億円。今年の7月には、不動産も紹介出来る店舗として山万ホームプラザユーカリが丘店をグランドオープンさせた。

完工後のイメージを共有しワクワク感を高める

佐倉市ユーカリが丘を中心にリフォーム事業を展開する山万の加納健二店長は、様々なプレゼンの工夫で顧客満足度を高めリフォームを成功させている。例えばクロス選びから始まるプレゼンで楽しさを演出したり、3Dパースの活用によるきめ細かな提案やイメージのすり合わせで顧客満足度を向上させている。また近年では、まるでその空間に入っているかのような体験が出来るVR(バーチャルリアリティ)ソフトも活用し、さらに視認性の高いプレゼンを行っているそうだ。詳しい取り組み事例を紹介していこう。


【プレゼン提案術❶】 リフォームを楽しんでもらう

クロスの色・柄選びでまずは商談の場を温める

大胆な柄を採用した洗面所リフォームがきっかけ

加納さんがプレゼンで心掛けているのは、金額の説明からスタートしない事。では何から商談を切り出するかというと色・柄が豊富な1000番クロスの紹介から。敢えてクロス選びに焦点を当てる事で、商談の場を盛り上げる事に力を注いでいる。

「量産クロス以外にも色・柄が豊富な1000番クロスのカタログを一緒に見て頂き、まずはお客様に“こんなクロスがあるんだ”と知ってもらう事を心掛けています。プレゼンで大切な事は、お客様のハートをどこまで掴めるかです。商談に割く時間の割合はプランの説明が7割、金額の説明が3割のイメージ。商談の冒頭でクロスの色や柄選びを楽しむ時間を設ける事で、“有益な情報を教えてもらえた”と感じて頂けます。これを心掛ける事で仕事に繋がる確率が高くなりました」(加納さん)

クロス選びにこだわるようになったきっかけは、ある洗面所のリフォーム。「お施主様が、白地に緑の葉が大きく描かれている大胆な柄のクロスを選ばれたのですが、当初は“えっ⁉派手だな…”と感じてしまいました。ところが出来上がってみると大柄が空間に映えて恰好良くなり、お客様にも大変喜んで頂けました。きっとお施主様にはその空間を好きになって頂けたのではないかと考えています。」壁紙選びにこだわる事で、顧客のリフォームへのモチベーションを高め、高い満足度を感じてもらえる。


プレゼン提案術❷ イメージの共有を促す工夫

3Dパースの活用でイメージ共有施工時の資料としても使える

“提案が行き届かない…”も解消

リフォームのクレームでよく起きがちなのが、「イメージと違った」というものだ。また大型工事になると平面図だけでは提案が行き届かず、クレームの種になってしまう。展開図で俯瞰し、初めて空間を見る事で「この壁が凹んだ箇所に棚を作ろう」といったアイデアが生まれる事も。「ドアやクロスの色はイメージと合っているか?床の色がテーブルに合うか?なども3Dパースがある事でイメージを細かくすり合わせる事が可能です。“出っ張っている部分が凹むと思った”という間取りに関する思い違いも、パースがある事で解消する事が出来ます」(加納さん)

また3Dパースは、職人との打ち合わせ資料としても活躍する。「職人さんの中にも、平面図や文章では理解しづらい方がいます。3Dパースがある事で“なるほど、こういう事ね”と理解頂けます」(島田さん)

プレゼン提案術❸ 後々のトラブルを解消する工夫

現物で確認してもらう時間を惜しまない

3Dパースでイメージを共有するだけでなく、現物での確認も怠らないようにしている。

方向性が決まったらサンプルを取り寄せ、施主に確認してもらう。大きめの柄のクロスなら柄の割合や雰囲気をより把握するため、メーカーからさらに大判のサイズを取り寄せる。「柄や色のイメージ違いのクレームは起きやすいので、その時間は惜しまない様にしています。また複写式の議事録で打ち合わせ内容をまとめ、お客様からサインを頂いてトラブル防止に努めています」(加納さん)